大森靖子×銀杏BOYZ 『dabadabada vol.3』スペシャル対談【前編】「赤い照明のときの峯田さんが一番好きだよ」
音楽
インタビュー

大森靖子 × 峯田和伸(銀杏BOYZ) Photo:石原敦志
続きを読むPhoto:石原敦志 Text:松木美歩
いよいよ開催間近となった銀杏BOYZと大森靖子によるツーマンイベント『dabadabada vol.3 ~夏に似合う痣に愛を垂らして~』が、7月29日(火) 宮城・仙台PITで開催される。
2018年に東京・Zepp Tokyoで開催された『dabadabada vol.1』では、大森靖子と銀杏BOYZが初共演を果たし、「駆け抜けて性春」のセッションでは会場を熱気の渦に巻き込み、2023年には5年ぶりの開催となった『dabadabada vol.2 -Re:Re:Re:Live-』で大森、銀杏BOYZがリスペクトして止まない先輩・ピーズとの共演が実現。
そして、第3回目の開催となる今回は舞台を東北に移し、初の仙台公演が決定。仙台PIT10周年を記念したスペシャルライブとして開催される。
そんな記念すべきライブを前に、銀杏BOYZ・峯田和伸と大森靖子が集結。気心知れたふたりがお互いの近況報告や仙台に向けての話など、喫茶店で向かい合いながらいろんな話をしてくれた。今回はその前編。ふたりの会話を覗き見するかの如くこの対談をお届けする。『dabadabada vol.3 ~夏に似合う痣に愛を垂らして~』この夏、また伝説のライブが生まれる予感だ。
峯田和伸(銀杏BOYZ)×大森靖子 スペシャル対談 Movie -前編- /7月14日(月)18:00公開
後編は7月15日(火)18:00公開!
「峯田さんがメンバーに愛されてるって思ったら幸せでした」(大森)

峯田 今日動画の撮影もあるって知ってました?
大森 なんとなく動画かなって。
峯田 中目黒だってことは聞いてたけど、まさか動画撮るなんて聞いてなかったよ。そしたらもっとちゃんとした格好してきたのに。
大森 ちゃんとした格好ってなに(笑)?
峯田 お洒落なポロシャツ持ってきた。
大森 いまの方がいい。ポロシャツ苦手なんだよね。お父さんがゴルフ行くときに着てたからそのイメージ。
峯田 ああ、着てたね。俺はね、女の子の服装でどんなのが好きって聞かれたらフレッドペリーだな。フレッドペリーのポロシャツ着てる女の子、かわいくない? 靖子ちゃんみたいな格好もいいよ? でもさ、ああいうクラシカルなえんじ色のポロシャツ着てる子が最高だね。
大森 えんじ!? 無理(笑)!!
峯田 で、今日は何!? これはなんの企画ですか?
大森 ぴあさんが用意してくださった、私と峯田さんがしゃべる企画!
峯田 もうさ、会い過ぎなんですけど。本当にしゃべることない。何回やってるの、これ。
大森 ある!
峯田 とりあえず、飲み物頼もうか。僕はノスタルジックサイダー。
大森 私はいちごミルク。峯田さん、純喫茶とか行くんでしょ?
峯田 行くよ。このあいだもさ、上野の古城に行ってきたよ。
大森 写真とか撮らないの? インスタのストーリーズに載せたり。
峯田 どこに載せるとかはないけど、写真は撮るよ。映えるとかより自分であとから検索できるように撮ってる。味とか、見栄えとか、ここが良かったとかさ。友達に勧められんじゃん、コーヒーの話になったら。

大森 友達多いんだね。
峯田 多くはないけど、上野だったら「今度あそこ行こうよ」とか話せるじゃん。だから喫茶店はよく行くよ。
大森 インスタで探して?
峯田 そう、インスタ。
大森 インスタって、その人に合わせて動画とか流れてくるじゃん。峯田さんのインスタ、何が流れてくる?
峯田 レコード屋とコーヒー屋さんが多いかな。あと、海外のミュージシャンの動画とか。
大森 私はビーズとか刺繍してる動画とか。
峯田 普段そういうのを見てるから合わせて流れてくるんでしょ? Xとかもそうでしょ?
大森 Xはエロ広告ばっかり流れてくる。私がエロいことばっかり考えてるから。
峯田 ああ、そうだね。
大森 違うだろ(笑)。
峯田 俺のはもうエロ動画ばっかだよ。
大森 もう誰しもエロ動画しか流れてこなくなったんだよ、たぶん。
峯田 そうだよね。なんかさ、Yahoo!ニュースの項目とかも自分の思考とかに合わせてるよね。俺のなんて、サッカーのことばっかだぜ。俺の世界のニュース、サッカーしかない。
大森 幸せじゃん。
峯田 幸せだね。うん。でも、よくないね。世界が広がらなくなっちゃうね。
大森 広がらないね。
峯田 自分が書きたい歌とかさ、こういう曲書きたいとかさ、こういうことを歌いたいとか……、そういうのやってる意識ってある?
大森 ない。
峯田 じゃあ、何を書いてんの?
大森 できたから。

峯田 誰かのために書いてるみたいなところもちょっとある?
大森 誰かのために? ちょっとあるかも。こういうのを求められてる、みたいなのはあるかも。
峯田 それは最初からあった?
大森 最初からある。最近でいう自己肯定低い系だから自分が求められてるって思ってなくて、自分がやりたいことをやってる姿なんて誰にも望まれてないから、世の中に望まれてる曲を書かなきゃって思ってる。
峯田 ああ、何言ってるかわかんない。
大森 足りないものとか誰も書いていないものとか、まだ書かれていない感情とかを書かなきゃみたいな。
峯田 ああ、そういうのはあるかもね。同じ景色を見ててもさ、みんながこうやってスケッチブックに描くだろうな、でもそれと同じ描き方をしてもダメだなみたいなね。同じ景色なんだけど、誰も見てないところを描きたいみたいなのはあるよね。ところで最近はどうですか、大森靖子さん。
大森 最近は、銀杏BOYZのライブが楽しかった。
峯田 そうか。(対談の時点で)ツアーまだ終わってないんだけど、このあいだ喉やっちゃって。そこからバイ菌入って、めずらしく風邪のようなものを引いてしまって、5日間ぐらい寝っぱなしでさ。昨日本当はリハがあったんだけど休んでさ。今日は復活して、靖子ちゃんと会えると思ってさ。でも、朝まで迷ったよ。今日ブッチしちゃうかなみたいな。
大森 来なかったら家まで行っちゃうけどね(笑)。峯田さん、サイダーとかカラフルな色とか似合うよね。
峯田 え!? そう?
大森 赤い照明のときの峯田さんが一番好きだよ。赤い照明、似会うよね。
峯田 赤い照明なんてあったっけ?
大森 「人間」かな? あとさ、めずらしいよね。今回バンドメンバーに女の子いるでしょ?
峯田 そうだね。女の子のメンバーはじめてかも。レコーディングでは結構一緒にやってたりするんだけど、今回は新曲とか特にあの子(UCARY&THE VALENTINE)のコーラスとか入ってるから、ライブでもやってくれない?って言って、ノリで決まったんだよ。
大森 そうなんだ。
峯田 男ばっかりもいいんだけどさ、ひとり女の子がいるといいよね。これがさ、2005年とか2007年とか、あの頃だったら女人禁制みたいな感じだったけど、今はちょっと違うもんね。男の汗、男の根性みたいなのあるじゃん。いわゆる男社会。今はああいうのじゃないんだろうね、モードが。女の子も入って風通しがいい感じがいいんだろうね、自分の中で。
大森 ツアー行ってバンドっぽくなったりとかした?
峯田 アメリカ行って変わったかもね。朝起きてそこから車で8時間移動して、やっと会場着いて、リハなしで10分後に本番です、みたいな感じで、「ええ!? 体こんなにまだ硬いのに?」って。そんなのが2週間ぐらい続いてさ。ゴイステ(GOING STEADY)の初期のツアーでやってたようなことをやって、そういうことをメンバーみんなで経験したからもしかしたら多少は変わったかもね。
大森 全然違ったよ。なんかうれしかった、愛されてるのかもって。
峯田 え!?
大森 峯田さんがメンバーに愛されてるって思ったら幸せでした。
峯田 愛してないでしょ、あいつら。
大森 好きだよ、好きな感じが前よりした。
峯田 部活で言うと合宿みたいなことをみんなで経験したから、結束が強くなったのかもね。あびちゃん、チンくん、村井くんが抜けてもう10年経つからね。ひとつのグループとして10年近く一緒にやってたら、それなりにバンドになっていくよね。そういう感じだよ。
大森 うんうん。
峯田 もうひとつ俺の話していい? このあいださ、初めての経験なんだけど、ライブの7曲目ぐらいで、お腹がグーって(痛く)なってこんなの初めてなんだけど、途中でトイレ行ったの。
大森 何の話(笑)? 集中してなかったんじゃない?

峯田 してたよ。集中してたけど、「人間」って曲で……。
大森 しかも「人間」で(笑)!?
峯田 「人間」は終わったのよ。終わって次の曲が「夢で逢えたら」って曲だったんだけど、Aメロ始まった瞬間に「あれ?」ってなって、「これどうしよう」と思って……。お客さんに歌わせるっていう演出に見せようと思って、マイクをお客さんに向けて、俺はステージからはけたの。で、お客さんはカラオケみたいに歌ってて、俺はその間トイレで用を足して、曲の終わりに戻ってきたんだけど、ライブ終わってからお客さんに「あれなんだったの?」って聞かれて、そのときは言わなかったんだけど実はトイレ行ってた。
大森 今日も言わなくてよかったじゃん(笑)。私もいい感じのMCをしてる途中でベースの方がトイレ行ったことがあって、いい感じの話をしてたから戻ってくる間もずっといい感じのこと言わなきゃいけないときがあった。
峯田 あれなんだろうね。俺も今まで1回もなかったんだよ、途中でトイレなんて。
大森 「人間」で集中しすぎたんじゃない? それトイレ行ってなかったらたぶん倒れてるんだよ。そういう危機察知能力とかありそう。
峯田 そのあと横浜と名古屋と大阪でライブをやったんだけど「夢で逢えたら」のイントロが始まったらパブロフの犬みたいにお腹がグーってなるの(笑)。あの曲始まった瞬間、「あれ!? お腹が……」みたいになる(笑)。
大森 繊細なんだね、意外に。
峯田 あともうひとつ言っていい?
大森 いいよ。言わない方がいいことの方が多いけど。
峯田 これは大丈夫、パブロフの話。小学1年生のとき、2個上の男友達と近所の公園で遊んでたのね。でっかくて丸いジャングルジムみたいで回せるやつ。あれでさ、俺がてっぺん座ってたら友達がふざけて下からぐるぐる回してきて酔っちゃったの。「気持ち悪い、やめてください!」って言うんだけど、やめないもんだから酔ってぐったりしたの。
大森 うんうん。
峯田 そのときにたまたま友達が持ってたホワイトチョコレートを貰ってなめてたんだけど、あれからホワイトチョコレートをなめると今でも酔うんだよ。
大森 やっぱり繊細なんだ。
峯田 繊細なのかな。ホワイトチョコをなめると今でも頭がくらくらする。そういう体験と感覚って直結するんだなと思った。だから「夢で逢えたら」の話もそういうこと。
対談後編は7月15日(火)18:00公開!
<公演情報>
ToyosuPIT 10th ANNIVERSARY Special Live Extra
『dabadabada vol.3 in SENDAI~夏に似合う痣に愛を垂らして~ 』
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2025年7月29日(火) 宮城・仙台PIT
開場 18:00 / 開演 19:00
出演:大森靖子 / 銀杏BOYZ
【チケット情報】
スタンディング 7,300円(税込/ドリンク代別)
https://w.pia.jp/t/tp25sendai/
大森靖子feat.峯田和伸『Re: Re: Love』Music Video
大森靖子×峯田和伸「駆け抜けて性春」(銀杏BOYZ)/『dabadabada vol.1』 Zepp Tokyo
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— ぴあ 音楽編集部 (@OngakuPia) July 14, 2025
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