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ふぉ~ゆ~×梅棒、再び!『Only 1, NOT No.1』――熱く華やかな“ノン・バーバル”ホストバトルが開幕

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ふぉ~ゆ~ meets 梅棒『Only 1,NOT No.1』ゲネプロより

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舞台でもテレビでも大活躍を見せる「ふぉ~ゆ~」の4人、福田悠太、辰巳雄大、越岡裕貴、松崎祐介。圧倒的なパフォーマンスを見せるダンスエンターテインメント集団「梅棒」によるコラボレーションとして、舞台「ふぉ~ゆ~ meets 梅棒『Only 1, NOT No.1』」が上演されたのは2022年のこと。好評を博した舞台が、3年を経てさらにパワーアップして帰ってきた。歌舞伎町を舞台に、寄せ集めホストたち「WHITE KNIGHT」と各地のNo.1ホストが集結した「BLACK SHIP」が激突するという熱い物語が、全編セリフなしのノン・バーバルで繰り広げられる。また、紅ゆずる、佐々木莉佳子が新キャストとして加わっていることも見逃せない。初日開幕直前、7月13日に行われた公開ゲネプロと開幕記念会見の模様をレポートする。

ノン・バーバルの舞台で、キャストの身体表現に見入る

ふぉ~ゆ~ meets 梅棒『Only 1,NOT No.1』ゲネプロより

物語を引っ張っていくのは、秋田の高校時代にバドミントンでペアを組んでいた塩崎犬太(松崎祐介)と新井場廻(越岡裕貴)。高校卒業後に新井場は上京してホストとなり、実家の酒蔵の資金繰りのために新井場を頼り上京した塩崎も、共にホストクラブ「WHITE KNIGHT」で働くことになる。そんな折、夜の帝王・オーランド(梅澤裕介)が全国のNo.1ホストを集めた至高のホストクラブ「BLACK SHIP」を立ち上げ、「WHITE KNIGHT」からNo.1の街野松也(楢木和也)を引き抜いたため店は危機に陥る。新井場と塩崎はヤクザの下っ端・益子龍(辰巳雄大)と売れない芸人・長島茶太郎(福田悠太)をスカウト、4人で店を立て直そうとする。

さらに、塩崎の妹・茉莉花(佐々木莉佳子)も兄を追って上京。「歌舞伎町の女王」と呼ばれるクレア(紅ゆずる)の目にとまり、キャバ嬢として働くことになる。クレアはさらに、「WHITE KNIGHT」の4人がハマ子こと浜辺直人(HideboH)のアドバイスを受けられるようにする。だが「WHITE KNIGHT」と「BLACK SHIP」の衝突を見て、クレアはある提案を持ちかけ……。

歌舞伎町のホストたちの対立と成長の物語は、舞台も含めてフィクションの世界でたびたび取り上げられ、ある意味“王道”とも言えるもの。本作はクレアと浜辺には物語を動かしていくセリフがあるものの、そのほかはほぼセリフなしのノン・バーバル。キャストの身体表現(演技・ダンス)のみで十二分に表現され、観客にも伝わってくるのは、王道であるがゆえに世界観や物語をあまり言葉で説明する必要がないからなのかもしれない。

その分、梅棒はもちろんふぉ~ゆ~も備えているダンスのスキルが十分に活かされて、観客は彼らの豊かな表情や、キレのよい動きに惹き込まれる。それはタップダンサーとして比類なきキャリアを誇るHideboHや、宝塚歌劇団の元トップスターである紅、そしてアンジュルムのメンバーとしてダンスを武器に活躍していた佐々木も同様。アンサンブルの小野礼実、湊江梨奈、豊田由佳乃、柳沢佳純に至るまで、動ける・踊れるキャストが揃っているとこんなにもダイナミックかつ華やかなステージになるのだな……と、身体を通して感じるものの大きさをあらためて感じた。

そして、ふぉ~ゆ~4人の役柄にはそれぞれの個性を活かした背景が描かれていた。シングルファーザーとして体の弱い子どもを育てているらしい茶太郎の、愛ゆえの包容力とつらさ。真面目で優しく、一生懸命に店や仲間のために動こうとする新井場のまっすぐなまなざし。人がよく、だからこそ自然と人を動かす塩崎のおおらかさとコミカルな表情や動きの楽しさ。そしてヤクザだっただけに荒っぽさはありつつ、ほかのメンバーにはない男っぽさと、どこか人を惹きつけるものがある益子。皆、観客を魅了するに違いないチャームポイントがそこかしこに感じられて、まさに“Only 1”だ。

さらに、ライバルにふさわしく色気があり、茉莉花に惚れ込んでからはそこに純情さも見えてくる街野。登場時の地味なおさげにメガネのスタイルから、キラキラのキャバ嬢へと見事に“メタモルフォーゼ”してみせる茉莉花。貫禄も情もたっぷりで、まさに“歌舞伎町の女王”なクレア。「WHITE KNIGHT」4人を一人前のホストに育てる、“伝説のホスト”浜辺。どのキャラクターもとても素敵で、会見で辰巳が語ったように「あなたが指名する素敵なキャストが必ずいる」ステージになっていることは間違いない 。

ふぉ~ゆ~らしさ満載のトークが、沼へと誘う会見コメント

ふぉ~ゆ~ meets 梅棒『Only 1,NOT No.1』会見より

ゲネプロ前に行われた会見では、ステージ本編では言葉を発することがない分、いつも以上ににぎやかで楽しいふぉ~ゆ~ワールドが全開に。劇中の店名「WHITE KNIGHT」「BLACK SHIP」になぞらえて松崎が「白黒はっきりつけようぜ!」と元気よく言いきれば、福田は「再演になったのにはわけがある。それはきっと面白かったからである。シアタークリエで会いましょう」とあえてセリフっぽく話して会場の笑いを誘う。

個人的に“沼っている”ものを聞かれた越岡は「チョコレートかな。(劇場に)来たお客さんを僕の甘い表現で沼らせます」、辰巳は「最近沼ってる『イカゲーム3』くらい、ドキドキさせたいと思います」と、すかさずアピールにつなげていた。

そんな彼らが多忙なスケジュールを縫って稽古に打ち込む姿を、梅棒メンバーも「ちょっとした隙間時間でも稽古場に来て懸命に覚えて帰っていた」などと口々に紹介。「今回ブラッシュアップした部分も、ふぉ~ゆ~側からも意見を出してくれて、3年前の上演時以上に一緒に創った感じがあった。一つひとつの稽古に向かう姿勢が本当にプロだと、あらためて思いました」と太鼓判を押す。

新キャストの紅と佐々木は、辰巳によればすっかり仲良くなってまるで姉妹みたいだという。そんなふたりも、2組のプロフェッショナリズムに感嘆。紅は「役に徹するという意味では、そのまま歌舞伎町に行っても結構いいポジションにいく」、佐々木は「稽古場でしゃべってると優しいお兄さん、でもステージに立つと本当にプロで、目線をくれると『フォー!』ってなる」そうだ。

「この夏、この劇場が一番熱いんじゃないか」と越岡が語れば、辰巳は「魅力的な登場人物がたくさん出てきますので、必ず誰かを推してもらえる」と言い切る。そして松崎はすっかり彼のお約束のネタとなった「劇場でお待ちしてマツ!」というフレーズで締めくくったのだった。

取材・文・撮影:金井まゆみ


<公演情報>
ふぉ~ゆ~ meets 梅棒『Only 1,NOT No.1』

作・総合演出:伊藤今人(梅棒)
振付・監修:梅棒

出演:
福田悠太、辰巳雄大、越岡裕貴、松崎祐介(ふぉ~ゆ~)

梅澤裕介、鶴野輝一、遠山晶司、櫻井竜彦、楢木和也、天野一輝、野田裕貴(梅棒)

小野礼実、湊江梨奈、豊田由佳乃、柳沢佳純

佐々木莉佳子、HideboH、紅ゆずる

【東京公演】
2025年7月13日(日)~3025年8月3日(日)
会場:日比谷シアタークリエ

【愛知公演】
2025年8月9日(土)・10日(日)
会場:岡谷鋼機名古屋公会堂

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/only1notno1/

公式サイト:
https://www.tohostage.com/4u_only1/

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