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ぴあ 総合TOP > 『戦後80年 ちひろと世界の絵本画家たち 絵本でつなぐ へいわ 』ちひろ美術館・東京で ちひろの作品ほか日本と世界の絵本を通して平和と戦争について考える

『戦後80年 ちひろと世界の絵本画家たち 絵本でつなぐ へいわ 』ちひろ美術館・東京で ちひろの作品ほか日本と世界の絵本を通して平和と戦争について考える

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いわさきちひろ《見つめる少女》『わたしがちいさかったときに』(童心社)より 1967年

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日本の第二次世界大戦敗戦から80年目にあたる2025年、絵本を通して平和と戦争について考える展覧会が、7月26日(土)から10月26日(日)まで、練馬区にあるちひろ美術館・東京で開催される。いわさきちひろの作品約50点に、日本と世界の絵本画家の作品約80点が加わり、約130点による平和へのメッセージが集結する。

1918年生まれのいわさきちひろをはじめ、戦争体験を経た画家たちは、「二度と戦争を繰り返してはならない、子どもたちには幸せであってほしい」という切実な思いを絵本に込めてきた。その思いは次世代の絵本のつくり手たちにも受け継がれ、子供たちの心に平和の種を蒔き続けている。今回登場するのは、ちひろや茂田井武、赤羽末吉、八島太郎、長新太、田島征三といった日本の絵本画家たちに加え、欧米やアジア、南米、アフリカなど世界各地の絵本画家たち。その多彩な絵本画家たちが平和への願いを込めて描いた絵本や戦争を描いた絵本の原画が、画家からのメッセージとともに展示されるのが同展の見どころだ。

茂田井武(日本)《おめでとう》1956年

平和とは何か、戦争を経験していない世代にとってはイメージしにくいかもしれないが、絵本には、子供も大人も、ともに平和について考えるヒントがつまっている。例えば、被爆した広島の子供たちの手記にちひろが絵をつけた絵本『わたしがちいさかったときに』(1967年、童心社)は、どんなに可愛い子供たちがその場におかれていたかを伝えてくれる。あるいはベトナム戦争の戦時下の子供たちを描いた『戦火のなかの子どもたち』(1973年、岩崎書店)は、病の床にあったちひろが「私のできる唯一のやりかただから」と、戦争への怒りと悲しみを描き出したものだ。出展された絵本の原画や絵本はそれぞれに、観る者に深いメッセージを伝えてくれるのだ。

今回は絵本の原画のほか、戦後に出版された絵本のなかから、戦争と平和を考える絵本約150冊の選書も紹介される。お互いの違いを認め合いながら、多様な人々がともに生きられるように、身近なところから「平和」を考えるきっかけを、絵本を通して得ることができる。世界各地で戦争や紛争が続き、日本でも危機感が高まる今、様々な角度から平和について考える機会となる展覧会となっている。

いわさきちひろ《貝と赤い帽子の少年》1970年

<開催概要>
『戦後80年 ちひろと世界の絵本画家たち 絵本でつなぐ へいわ 』

会期:2025年7月26日(土)~10月26日(日)
会場:ちひろ美術館・東京
時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜(祝日の場合は開館、翌平日休館)
※8月11日(月・祝)、8月12日(火)は開館
料金:大人1,200円、65歳以上・大学900円
公式サイト: https://chihiro.jp/tokyo/

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