「ガメラ生誕60周年プロジェクト」第1弾『昭和ガメラ映画祭』開催決定
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『昭和ガメラ映画祭』ビジュアル (C)KADOKAWA
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すべて見る生誕60周年となる今年、“ガメラの新たな魅力の発見!”をスローガンに「ガメラ生誕60周年プロジェクト」が始動。その第1弾として『昭和ガメラ映画祭』が開催されることが決定した。
ガメラは、1965年に大映が世に送り出した怪獣映画『大怪獣ガメラ』で初登場。突如北極の氷から出現し、日本各地を襲いながらも、やがて“子どもたちの味方”として他の怪獣から人々を救うという独自のヒーロー性を持ち、多くの子どもたちの心も掴んだ。昭和には、怪獣映画ブームの中でシリーズ全8作が公開され、平成には『ガメラ 大怪獣空中決戦』に始まる3部作を公開。その後、昭和ガメラにリスペクトを込めた『小さき勇者たち~ガメラ~』を経て、2023年にはNetflixシリーズ『GAMERA -Rebirth-』が配信。令和でもガメラは新たな世代へと受け継がれている。
そして、ガメラ生誕60周年を記念し、シリーズの記念すべき第1作目『大怪獣ガメラ』、シリーズ2作目で初のカラー作品『大怪獣決闘ガメラ対バルゴン』、人気怪獣ギャオスが初登場する3作目『大怪獣空中戦ガメラ対ギャオス』の3作品の4Kデジタル修復版の制作が決定。『ガメラ 大怪獣空中決戦』『ガメラ2 レギオン襲来』『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』の特技監督・樋口真嗣監督と、多くの名作の4Kデジタル修復監修を手掛ける小椋俊一が修復を監修する。
『昭和ガメラ映画祭』は、12月5日(金)より角川シネマ有楽町ほかにて順次公開されることが決定。先の4Kデジタル修復版3作品をはじめとした昭和ガメラ全8作品と、昭和ガメラへのリスペクトが詰まった名作『小さき勇者たち~ガメラ~』を特別上映する。
また、4Kデジタル修復版の3作品のUHD(Ultra HD Blu-ray)が11月21日(金)発売されることも決定。商品はUHDと、4K SDR本編と特典映像を収録したBlu-rayの2枚組で、パッケージデザインは平成ガメラUHDに引き続き、書き下ろしのガメラ、バルゴン、ギャオスが登場する。
さらに、『ガメラ』シリーズの4Kデジタル修復版が11月にBS12で全国無料放送されるほか、人気番組『船越英一郎の昭和再生ファクトリー』での昭和ガメラ4Kデジタル修復版の制作に密着した特番の放送決定、ガメラの関連書籍・グッズの販売が予定されている。
■樋口真嗣監督 コメント
私が生まれた年に作られた映画ですから、かれこれ60年前の映画です。
本来なら制作に携わった方が監修すべきなのですが、見渡した限りどなたもいらっしゃいませんでした。残念なことです。
そしてこの度、私たちの世代にとってはレジェンド級のタイミングマンである、小椋俊一さんとデジタルグレーディングの第一線を切り拓いているイマジカのカラリスト、阿部悦明さんのお力添えで不肖樋口、いちファンの代表として、この大任を慎んでお引き受けさせていただきました。
暗部に埋もれ、グレインに隠されていた怪獣たちの皮膚感を洗い出し、当時の低感度ネガフィルムに記録されていた現場の空気感を発掘するのは、試行錯誤を重ねて素晴らしい作品を作り出した先輩たちの偉業を追体験するようで、素晴らしく幸せな作業でした。
とりわけ、タイミングデータから明らかになる、オプチカルプリンターを介さずにオリジナルネガを巻き戻して二重露光をしたダブルロール合成カットの多さは衝撃です。ブルーバック合成という選択肢を当たり前のように選ぶことが難しい時代に怪獣映画を撮っていた先輩たちの労苦には感服するばかりです。
誰も観たことのないガメラの誕生を、刮目してご覧下さい。
■小椋俊一 コメント
この企画のお話を頂いたとき、まさか自分の子どものころ劇場で観た「昭和ガメラ」の4K修復に関われるとは思ってもみなかったので、嬉しく思いました。「平成ガメラ3部作」には、タイミングとして関わりました。劇場で皆さんがご覧になったのは、プリントフィルム(ポジ)です。今回の4K修復はネガからの修復です。ポジを通さない分、当然劇場での観え方と変わります。ネガはポジでは表現できなかった明部、暗部のディテール等、豊富な情報を持っています。その情報を損なわないように、なおかつ当時観たような質感を求めて修復しました。ご期待ください。
<作品情報>
『大怪獣ガメラ』 4Kデジタル修復版
北極から現れた、謎の火喰亀。その名はガメラ。人類は、この未知の脅威にどう立ち向かうのか。亀の研究調査のために北極を訪れた日高教授(船越英二)と助手の山本(霧立はるみ)、帯同する新聞社のカメラマン青柳(山下洵一郎)は、氷山から出現した大怪獣、“ガメラ”を発見する。ガメラは空を飛び、遠く北海道の灯台を襲撃。亀をこよなく愛する少年・俊夫(内田喜郎)はガメラに助けられ、その後ガメラの跡を追うようになる。日本各地を襲うガメラに対抗すべくあらゆる作戦が実行されるが、ことごとく失敗。人類の英知は、ガメラに屈するのか。大人気特撮シリーズの記念すべき第1作目。

『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』4Kデジタル修復版
数千年間もの長い間、氷の中で眠っていたガメラが人類の前に現れてから半年。人類最後の希望だったZ作戦の甲斐もむなしく、地球に舞い戻ったガメラは黒部ダムを襲撃した。時を同じくして、巨大オパールを求め、平田(本郷功次郎)、小野寺(藤山浩二)、川尻(早川雄三)はニューギニアの洞窟に向かう。カレン(江波杏子)ら現地の人々が止めるのも聞かず、妖しく輝く“謎の石”を手にした彼らは、次々と不幸に襲われる。そして最大の不幸は、その“謎の石”から大怪獣“バルゴン”を孵化させてしまったことだった。バルゴンは大阪城を凍結。ガメラと激しい戦いを繰り広げるが、決着はつかず、人々は大混乱に陥る。人類を救うべく、言い伝えを基にカレンが提案した作戦は、「巨大ダイヤでバルゴンをおびき寄せ、水中に沈める」というもの。日本最大の湖・琵琶湖で、ガメラとバルゴン、最後の決闘が始まる。

『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』4Kデジタル修復版
富士山噴火の混乱の中、麓に暮らす少年英一(阿部尚之)は、空中を飛ぶガメラを発見し、満面の笑みを浮かべる。ガメラ対応のため結成された総合調査団が乗った航空機は謎の緑の光線によって真っ二つに割られ、墜落。道路工事に取り組む堤(本郷功次郎)、マイトの熊(丸井太郎)、八公(螢雪太郎)が、ガメラ襲来、富士山の噴火、地元住民の立ち退き運動に四苦八苦していたころ、英一は謎の怪獣に襲われる。危機一髪のところガメラに救い出され九死に一生を得た彼は、不気味な鳴き声にちなんで怪獣を「ギャオス」と命名した。青木博士(北原義郎)の研究により、謎の光線は怪獣ギャオスが放つ超音波メスと判明。ギャオス撃退の航空作戦が実行されるが、超音波メスに歯が立たない。遂にギャオスは大都市・名古屋に飛来、名古屋城や東海道新幹線が真っ二つに割られてしまう。極悪非道なギャオスにあらゆる知恵を尽くした作戦で挑む人間たちと、それを助けるかのように戦うガメラ。ギャオスを倒す最後の手段、ガメラと対決させる作戦は、なんと英一の発案を基に実行されることになり……。

<イベント情報>
ガメラ生誕60周年記念『昭和ガメラ映画祭』
12月5日(金)角川シネマ有楽町ほか全国順次公開
【上映作品】(全9本)
『大怪獣ガメラ』4Kデジタル修復版(1965年)
『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』4Kデジタル修復版(1968年)
『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』4Kデジタル修復版(1967年)
『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』(1968年)
『ガメラ対大悪獣ギロン』(1969年)
『ガメラ対大魔獣ジャイガー』(1970年)
『ガメラ対深海怪獣ジグラ』(1971年)
『宇宙怪獣ガメラ』(1980年)
『小さき勇者たち~ガメラ~』(2006年)
<番組情報>
『ガメラ』シリーズ4Kデジタル修復版 BS12無料放送
11月2日(日)『大怪獣ガメラ』4Kデジタル修復版
11月9日(日)『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』4Kデジタル修復版
11月16日(日)『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』4Kデジタル修復版
11月23日(日)『ガメラ 大怪獣空中決戦』4Kデジタル修復版
11月30日(日)『ガメラ2 レギオン襲来』4Kデジタル修復版
12月7日(日)『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』4Kデジタル修復版
※全て2Kダウンコンバートで放送
■密着特番
『船越英一郎の昭和再生ファクトリー』
11月6日(木)21:00~「『大怪獣ガメラ』4K修復にて、父・船越英二が蘇る!」(予定)
※8月28日、9月4日、10月2日、10月9日(予定)の新作放送回で「昭和ガメラ 4K デジタル修復版」情報を少しずつ公開
「ガメラ生誕60周年プロジェクト」公式サイト:
https://cinemakadokawa.jp/gamera/
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