Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > 大ケガを乗り越えて技能賞6回、妙義龍の最後の大銀杏姿を!

大ケガを乗り越えて技能賞6回、妙義龍の最後の大銀杏姿を!

スポーツ

ニュース

チケットぴあ

妙義龍引退振分襲名披露大相撲のポスター

続きを読む

妙義龍の押し相撲が忘れられない。鋭い出足から188cmの体躯をしっかり腰を落とし下半身のバネを生かして、一気に押し切る。本人が思い出の一番に挙げた平成25年『一月場所』3日目、横綱白鵬から初金星を獲得した押し相撲は今も記憶に残っている。

大相撲三賞のひとつで、優れた技能を発揮した力士に贈られる技能賞は多彩な決まり手を持つ力士や奇手を繰り広げる力士が受賞することが多いが、妙義龍は相撲の基本である押しを貫き通してじつに6度もの技能賞を受賞したのだ。

強靭な下半身に培われた妙義龍の押し相撲は、ヒザの大ケガを乗り越えて磨かれた。平成21年『五月場所』での初土俵から4場所連続勝ち越しで新十両となるも、妙義龍は平成22年『一月場所』2日目に左ヒザ前十字靭帯断裂という重傷を負ったのだ。新十両3日目で途中休場を余儀なくされて華々しい関取人生の出鼻をくじかれた格好だが、妙義龍は境川親方のアドバイスのもと、その後3場所連続で休場する中でしっかりケガを治し、イチから身体づくりをやり直した。さらにヒザの負担を考えて、一気に押して勝負を決めることを決意した。

新十両での左ヒザ前十字靭帯断裂について、妙義龍は引退会見の席で「十両から三段目の94枚目まで落ちたが、師匠に『しっかりケガを治して、番付が下がることは気にするな』と言われたので、もう1回身体づくりをして、この大相撲の世界で戦える身体をつくったことが、ここまで現役をできたのかと思う」と振り返れば、間近で見守り続けた境川親方は「ヒザの断裂、皮膚を移植して、腱を移植しての大手術。そんな簡単に治るケガでもないし、本人が努力して地道に治すほかなかった。我々は見守るしかなかった。あれほどの大ケガは完治することはない。土俵の稽古も、ケガした箇所を鍛えるトレーニングも、本当にすごかった」と称えた。

平成22年『九月場所』三段目からの再出発から令和6年9月に引退届を提出するまで、妙義龍は押して押して押し続けた。妙義龍は引退会見で「いつかは『こういう日が来るな』と思って現役生活をしていたので、悔いを残さないように最後まで現役生活を全うできた。悔いもないし、すべてやり切りました」と晴れやかな表情を覗かせた。

埼玉栄高校から日本体育大学に進んで平成21年に境川部屋に入門。同年『九月場所』幕下15枚目格付け出しで初土俵を踏んだ。腰の下りた押し相撲で長く幕内上位で活躍。幕内在位71場所で最高位は関脇、技能賞6回、金星6個獲得。令和6年『九月場所』を左変形性膝関節症で休場すると、場所後に引退。年寄・振分を襲名した。

妙義龍の最後の大銀杏姿を見届けてみてはいかがだろうか。『妙義龍引退振分襲名披露大相撲』は10月5日(日)・両国国技館にて開催。チケット発売中。

妙義龍引退振分襲名披露大相撲のチケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2559224