片寄涼太が贈る花束と前向きなメッセージ「夢を見ることをやめないでほしい」
音楽
インタビュー

片寄涼太 (撮影/稲澤朝博)
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すべて見る片寄涼太の印象は、ジェントルマンというワードがぴったりだ。彼のソロとしての集大成となる初めてのアルバムのタイトルが「Bouquet」ということに妙に納得してしまった。花束が似合うアーティストが紡ぐ曲たちは、まさに色とりどりの花のよう――。大切な人に贈りたいBouquetのようなアルバムではGENERATIONSとはまた別の世界観を構築。甘い歌声とその美しい表現力で聴く者を魅了する一枚になっている。
自分自身の過去もひっくるめてひとつの形にしたかった

――まさに花束のように色とりどりの楽曲に彩られた素敵なアルバムですが、タイトル「Bouquet」に込められた思いからお聞かせ下さい。
タイトルは昨年、ブックレットを書きながら出てきたワードです。自分自身のソロは「Possible」という楽曲から始まって。これまで大体5年間ぐらい、自分が出演したドラマや作品に紐づきながらソロの楽曲を配信させてもらってきました。自分自身の過去も全部ひっくるめてひとつの形にしようって思った時に、いろんなお花が集まっている感じだなと思って「Bouquet」にしたんですよ。
――「Possible」など今までリリースした曲はもちろん、新録曲もあります。m-floの☆Taku Takahashiさんプロデュース曲「Stay or Go」の製作裏エピソードを教えて下さい。
僕のソロとしての初めてのオリジナル曲「Possible」を手掛けてくださったのが☆Takuさんで、今回「ソロアルバムでも1曲ご一緒できないですか」とお願いをしました。打ち合わせをした時に「他の楽曲は、こういう方々と制作しているところです」とラインナップをお見せして、数カ月後に歌詞はYamamoto Ryoheiさんに書いてもらうことになって。僕はm-floが大好きなので、めちゃくちゃテンション上がりましたね。

――片寄さんからはどんなオーダーをされましたか?
僕からの注文としては、「『Possible』から5年経っての1曲なので、その時間経過のストーリーが少し垣間見えると面白いと思います」ということをお伝えさせていただきました。「Possible」で描かれた男女関係が5年後にはどうなっているのか知りたかったんですよね。向井太一くんが「Possible」の歌詞を書いてくれて、それをRyoheiさんがうまく料理して下さり、自分としてもとても気に入った1曲に仕上がりました。
――海の風景が思い浮かぶ、すごくドラマチックな曲ですよね。
すごく映像が浮かぶ1曲になりましたね。Ryoheyiさんは、今回のアルバムの発売時期からも曲をイメージして下さていて、まさに夏にぴったりの爽やかな1曲になりました。
――レコーディングはいかがでしたか?
曲調的に楽曲はGENERATIONSでやってきたことが反映されていると思います。GENERATIONSの楽曲では、ダンサブルで疾走感のある楽曲を積み重ねてきましたからね。ソロとしての一面も感じ取ってもらえる楽曲になったので、楽しくレコーディングできました。
朝日の美しさが当たり前にあるように、夢を見ることをやめないでほしい

――土岐麻子さんプロデュースの「Smoky Town Rain」はまたGENERATIONSの時とはガラッの雰囲気が違う印象ですよね。
僕は昔から土岐さんの楽曲が大好きなので、ご一緒させていただけて嬉しかったです。打ち合わせをする前にビルボードのライブを観に行かせていただいたので、まずはそのライブで感じたことをお伝えしました。自分の音楽のルーツをお話しする中で、「今の時代、日本語の良さとか、行間を感じられる曲は、なかなかないですよね」という話になって。母親の影響で聴いていた松任谷由実さんの楽曲が自分のルーツだということを再確認しました。
今の時代に僕がソロでそういうことやったら、どういう反応になるんだろうなっていうのを実験したい気持ちもあって、土岐さんにご提案させてもらったら、「すごくいいですね」って賛同して下さって。「言葉数はそこまで多くせずに、そういう楽曲にしてみましょう」ということで出来上がった曲です。
――シンプルな歌詞だからこそ、物語の情景が浮かびます。
レコーディングまでに結構、練習したんですよ。難しい曲なので、レコーディングでは緊張感がありましたね。自分のルーツや幼い頃に身近にあった曲を思い出しながら歌いました。僕らと同じ世代の人たちが聴いた時に、「親がこの曲、車で聴いていたよな」って思い出しつつ、聴いてくれても面白いですし、耳なじみのない方にとっては今の時代だと逆に新鮮な1曲に仕上がったかなと思っています。それこそ10年後に振り返っても「なんかいいね」みたいに思える曲でGENERATIONSでは挑戦しないであろう曲になったので、ソロだからこそ手を伸ばせた1曲なんじゃないかなって。

――「朝日のように、夢を見て」では、ミュージックビデオも撮影されていますが、どんな内容になっているか教えて下さい。
ミュージックビデオというよりは、ビジュアライザーになるのかな。イメージ映像に近い部分もあると思うんですが、すごくコンセプチュアルで、僕自身がこの楽曲をどういう気持ちで書いたかっていうことをディレクターが汲み取って映像作りをしてくれました。宮城県石巻市をロケ地に撮影をさせてもらいました。そこは知り合いの安井鷹之助さんが「海岸線の美術館」という企画をやっていると知っていたので、ロケ地に提案させていただきました。
石巻市のみなさんも含めて協力していただいて、日本の原風景や自然をテーマに撮影しました。朝陽の光景や当たり前のようにあるけれど貴重で大切な景色について歌詞を書いたのでピッタリハマる場所でしたね。朝陽は誰しもが享受できる自然の美しさじゃないですか。そんな感じで当たり前のように夢を見ることをやめないで欲しい、前を向いて欲しいというポジティブなメッセージを込めました。映像から語られる楽曲の深さみたいなところを上手く表現してくれたので、僕自身もとても気に入った作品になりました。
――自然溢れるロケーションをぜひ映像で堪能したいです。
「海岸線の美術館」は、ずっと行きたかった場所。そこは美術館といっても屋外なんですよ。少し説明をすると、以前地震の被害を受けた海岸のエリアのひとつで、今ではものすごく高い防潮堤の壁が立っていて。3メートルぐらいかな? 全く海が見えなくなったエリアがあって、波の音が聞こえないような静かなエリアだからこそ、美術館みたいにしようよっていう取り組みがあったんです。そこで絵を描いたアーティストさんが自分の知り合いだったので、そういった取り組みを知ってもらうきっかけにもなればいいなという想いもありました。
ブックレットはたくさんのこだわりを詰め込んだ自信作

――ブックレットは片寄さんがお好きな、アートとの融合を形にしたものになりますね。
そうですね。写真やデザイン、文章でも楽しんで欲しいと思ってブックレットを制作したので。撮りおろしで若い世代の写真家さんに撮影してもらって、僕のふとした表情をおさえてもらいました。歌詞カードの部分にもデザインを入れて、一曲一曲、楽曲の世界観にどのお花が似合うか、セレクトもしたんですよ。縁ある信頼のおけるディレクションチームで作ったので、いいものになったという自信があります。おかげでブックレットは1ページ1ページがとても面白い作品になりました。
――お花が好きだという片寄さんですが、アルバムのタイトルでもあるブーケ、お花は身近なものですか?
もちろん大好きで身近なものです。ドラマのクランクアップやCM撮影の後など、お花をいただくことがあるんですよ。お花って儚いからこそ、咲いている一瞬を大事に愛でたいですよね。贈り物でお花を選ぶことも多いですし、普段の自分のリビングのテーブルに花が一輪あるだけで部屋の雰囲気が全然違うので飾るのも好きです。お花って、眺めているだけでちょっと豊かな気持ちにしてくれますよね。
――その中でも好きなお花はどんなお花ですか?
GENERATIONSのメンバーカラーが黄色なので、黄色いお花をいただくことが多くて。ひまわり、ミモザ、ガーベラなど黄色のお花はやっぱり目にする機会が多かったからこそ、好きになりました!

この夏はドライブへ行きたいです

――前回のインタビューでワインの資格を取得するため、レベル3を勉強中とお話されていましたが、その後、進捗はいかがですか?
いや、じつはレベル3の試験を終えまして、ちょうど結果待ちでして……。合格しているといいんですけどね。このインタビューがアップされる頃には結果が判明しているはず!? レベル3は、説明論文がかなり難しかったです。「なぜここのエリアのこのワインは値段が高いのか説明して下さい」みたいな質問で、6点の採点があって。例えば、こういう技術が使われているから高価になるとか、ここのぶどうはこういう風に管理されているからコストがかかるとか……。そういったことをまとめた説明文を書くのが、しびれました(笑)。
――難解だからこそ、ワインを飲みながらその知識を語ることができたら、素敵だと思います!
勉強して知識が深まるとやっぱりワインを飲む時に説明することができるのがいいですよね。ブドウを育てるのに向いている土壌は、水はけが悪いと水分を保持できていい場合もあれば、その逆もあったり、地域や気候によってメリット、デメリットもあったりとかするので知れば知るほど面白いですよ。レベル1は1日講座を受ければ大丈夫でしたけど、やっぱりレベル3は簡単ではなかったですね。ワインがお好きで興味のある方は、レベル1なら1日で簡単に資格が取れるのでおすすめしたいです!
――ワインの豆知識もいっぱいご存じな片寄さんですが、ワインを飲むと頭痛がするという人にアドバイスはありますか?
酸化防止剤の影響ですかね。ワインが違う国から空輸されたり、船で運ばれたりする時に中身がどうなっているか保障できない飲み物なので、それを安定させるために安定剤を入れるんですよね。でも、安定剤の影響よりも、アルコール度数が強い時のほうが、頭が痛くなる方もいるかもしれないので、香りが柔らかい、度数の強くないものから試しに飲むといいかもしれないです。

――この夏の片寄さんのご予定はどんな感じになりそうですか。
ソロアルバムを少しでも多くの方に聴いていただくため、全国各地でリリースイベントを予定しています。どんなイベントになるか、楽しみにしていいただきたいです。あ、中務裕太くんのソロイベントでは日本酒が出るらしいですけど、僕のイベントでは今のところワインは出ませんので(笑)。いつかワインとかもね、楽しめるような場所でイベントやったりできたらいいなとは思っていますけど。でも、ワインはアルコール度数が強くて酔いが回りそうなので、たしなむ程度がいいかもしれないです(笑)。
――プライベートのほうの計画は何かありますか?
音楽を流しながら、どこか遠くの場所へドライブに行きたいです。運転するのって僕にとっては、ストレス発散になりますからね。最近はちょっと軽めのハウス系とか、歌がないインストゥルメンタルの楽曲も好きなので、その辺りの音楽を流しつつ。車の中で、ジャズのライブ音源を聴いても意外と楽しそう。車の中の狭い空間が自分のパーソナルな空間になって、景色が変わっていく様子もとても楽しいので、ドライブって好きなんですよ。安全にはしっかり気をつけながら、時間にゆとりがある時に乗りたいと思っています。
――行き先はどこが希望ですか?
そうですね。この夏は暑いので、やっぱり避暑地に行って涼みたいです。ちょっと足を伸ばして長野に行くのもいいなぁ。僕、プライベートでも2、3回は長野に行ったことあって。調べてみると、いい場所がたくさんあるんですよ。長野ってそれこそワイナリーもあったりもしますし。僕は本も好きなんですけど、本にフォーカスした宿もあるんですって。お部屋によって置いてある本が違うみたいで、それは楽しそうですよね。本屋さんが旅館の中にあって、自由に読書を楽しめる空間があるみたいなので、そこはちょっと気になっています。都会の喧騒を離れて、ゆっくり静かに本を読みながらデジタルデトックスできる静かな時間は、今の時代、ちょっぴり贅沢かもしれませんね。

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— BOYSぴあ編集部 (@boys__pia) August 8, 2025
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※当選後、お送り先メールアドレスについてご連絡頂ける方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
2025.08.06 Release
片寄涼太 ソロアルバム「Bouquet」
▼NEW DVD/Blu-ray Discオンラインストアリンク一覧
https://avex.lnk.to/pkg_bouquet
▼片寄涼太ソロアルバム『Bouquet』リリース記念特典手渡し&トーク会
詳細情報:https://m.tribe-m.jp/news/detail?news_id=51636
【日程・会場】
■2025/8/3(日)
[神奈川] タワーレコード 横浜ビブレ店 イベントスペース
開始時間:13:00
■2025/8/5(火)
[東京] HMV&BOOKS SHIBUYA 6Fイベントスペース
開始時間:17:00
■2025/9/22(月)
[福岡] タワーレコード 福岡パルコ店 イベントスペース
開始時間:13:00
■2025/9/26(金)
[東京] タワーレコード 渋谷店 イベントスペース
開始時間:13:00
■2025/10/10(金)
[宮城] HMV仙台 E BeanS イベントスペース
開始時間:13:00
■2025/10/17(金)
[静岡] タワーレコード 静岡店 イベントスペース
開始時間:13:00
■2025/10/30(木)
[大阪] タワーレコード梅田NU茶屋町店 イベントスペース
開始時間:13:00
■2025/11/17(月)
[三重] タワーレコード 鈴鹿店 イベントスペース
開始時間:13:00
■2025/12/8(月)
[石川] タワーレコード 金沢フォーラス店 イベントスペース
開始時間:13:00
■2025/12/19(金)
[東京] タワーレコード 新宿店 イベントスペース
開始時間:13:00
▼GENERATIONS LIVE TOUR 2025"6IX SENSE"
9/21(日) マリンメッセ福岡 A館 (福岡)
9/27(土), 9/28(日)国立代々木競技場 第一体育館 (東京)
10/11(土)セキスイハイムスーパーアリーナ (宮城)
10/18(土), 10/19(日)エコパアリーナ (静岡)
10/28(火), 10/29(水)大阪城ホール (大阪)
11/15(土), 11/16(日)三重県営サンアリーナ (三重)
12/6(土), 12/7(日)サンドーム福井 (福井)
12/17(水), 12/18(木)ららアリーナ 東京ベイ (千葉)
https://www.ldh-liveschedule.jp/sys/tour/33700/
撮影/稲澤朝博、取材・文/福田恵子
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