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本当の意味で「誰もが楽しめる」演劇を。南極『ゆうがい地球ワンダーツアー』

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南極『ゆうがい地球ワンダーツアー』チラシ

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南極の新作『ゆうがい地球ワンダーツアー』が9月4日(木)から7日(日)埼玉・彩の国さいたま芸術劇場小ホールにて上演される。

彩の国さいたま芸術劇場が昨年度から始めたプログラム、彩芸ブロッサム。芸術監督である近藤良平の発案による、次代を担う若きアーティストを応援する公募型サポート制度だ。異なるジャンルがクロスしたところに生まれる驚きを追い求める新進の表現者に実験と発表の場を提供するこの制度に今年度採択されたのが、南極。

南極

2020年に結成し、“演劇をポップカルチャーに押し上げる”ことをスローガンに掲げて活動を続ける10人からなる団体だ。今年2月に法人化、3月に「南極ゴジラ」から改名するなど、作品はもちろん団体自体の動きや姿勢も注目を集めている。最近ではAマッソ加納の単独ライブに出演するなど、演劇以外にも活動を広げつつある。

2024年3月上演『(あたらしい)ジュラシックパーク』より(撮影・おまつ(松下))
2024年9月上演『バード・バーダー・バーデスト』より
2025年3月上演『wowの熱』より(撮影・笠峰新志)

今回上演される『ゆうがい地球ワンダーツアー』は、死をテーマとした作品。少年の前に、死ぬために地球に旅行してきた3人の異星人が現れる。異星人たちの星では死が素敵なこととされている。しかし強い体を持っているため、自分の星では死ねず、宇宙に飛び立つのだという。少年は異星人のガイド役をすることに……という物語。

『ゆうがい地球ワンダーツアー』出演者

脚本・演出を務めるこんにち博士は「小学生の頃、死ぬことを異様に怖がっていました」「子どものときは「死」というもののイメージがいまよりも鮮明だったように思います」といい、今作では「僕にとって未知なる存在である『死』をテーマに、大人から子どもまで楽しめる演劇をつくろうと思っています。やっぱり特に子どもに見てもらいたいです。子どもの頃の自分に見せるつもりでつくります」とコメント。

この作品を上演するにあたり、彼らは身体表現やキャラクターモチーフを作中に盛り込み、南極の強みである<カルチャーミックス>が生み出す独自の没入感、グルーヴ感をより視覚的かつ直感的に楽しめる演劇形式に昇華する「ビジュアル演劇」に挑戦するという。

「誰もが楽しめる」という謳い文句はさまざまなエンターテインメントにおいてとてもよく使われる。しかし、実際のところ演劇というジャンルは、「誰もが」というにはややハードルが高い表現であることは事実だ。そんな中で、世代をはじめとしたさまざまな要素がハードルにならない、本当の意味で「誰もが楽しめる」公演が成り立つのだとしたら、それは演劇人口を拡げるきっかけになり得るだろう。南極の挑戦を、希望を持って見守りたい。


<公演情報>
南極 第8回本公演 『ゆうがい地球ワンダーツアー』

脚本・演出:こんにち博士(南極)
演出補佐:soccer boy soccer boy
美術:いとうすずらん
音楽:揺楽瑠香(南極)

出演:端栞里 古田絵夢 井上耕輔 ユガミノーマル 瀬安勇志(以上、南極)
門田宗大 岡本ゆい 藤井憂憂 ミワチヒロ 佐伯ポインティ

2025年9月4日(木)~7日(日)
会場:埼玉・彩の国さいたま芸術劇場小ホール

チケット情報:
http://ticket.pia.jp/pia/event.ds?eventCd=2522778

公式サイト:
https://nankyoku.jp/yuugai-tour.html

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