京本大我主演ミュージカル『Once』日本オリジナル演出でついに開幕

2007年公開のアイルランド映画を原作に、2011年にミュージカル化されて翌年にはブロードウェイに進出、トニー賞で作品賞を含む8冠を達成した『Once』。その後、来日公演はあったものの日本カンパニーによる上演がなく、長らく待ち望まれていた公演が、明日9月9日(火)に東京・日生劇場にていよいよ開幕する。主演に京本大我を、演出には稲葉賀恵を迎えた、ブロードウェイのレプリカ版ではなく日本オリジナル演出での上演だ。出演はほかに、sara、小柳友、上口耕平、こがけん（けがのため当面休演）、竪山隼太／榎木淳弥、佐藤貴史、土井ケイト、青山美郷、新井海人、鶴見辰吾、斉藤由貴ら。

舞台はアイルランドの首都ダブリン。貧しいストリートミュージシャンのガイ（京本）は、父親の店で掃除機修理の仕事をしながら、時間を作っては自作の歌を路上で弾き語りしていた。だがなかなか評価されず、失恋を機に音楽をやめることを考えていた時、チェコ移民のガール（sara）と出会う。ガイの音楽に心惹かれたガールは、ガイに掃除機の修理を依頼し、代金として自分がピアノ演奏することを提案。ピアノのある楽器店を訪れたふたりは、ガイのギターとガールのピアノで、ガイが前の恋人に向けて作った曲「Falling Slowly」を共に歌う。出会ったばかりのふたりは、音楽によって互いに心を通わせていくのだった――。

アカデミー賞歌曲賞にも輝いた「Falling Slowly」を筆頭に、ミュージカルナンバーの多くは、原作映画に主演したグレン・ハンサードとマルケタ・イルグロヴァが作詞作曲したもの。決して派手ではないが心に深く染み入る物語と音楽、という原作映画の魅力が、ミュージカル版でもそのまま踏襲されているのだ。結果として、ブロードウェイらしい華やかさとは一線を画すミュージカルとなり、その新しさと質の高さが評価されてのトニー賞だった。日本版スタッフに稲葉のほか、翻訳・訳詞の一川華、音楽監督の古川麦、ステージングの小野寺修二ら、いわゆるミュージカルの常連ではないメンバーが名を連ねているのも、作品のそうした性質ゆえだろう。長らく待った甲斐のある、意欲的な日本版の誕生が期待できそうだ。

ミュージカル『Once』告知映像

文：熊田音子

＜公演情報＞
ミュージカル『Once』

脚本：エンダ・ウォルシュ
音楽・歌詞：グレン・ハンサード／マルケタ・イルグロヴァ
原作：ジョン・カーニー（映画『ONCE ダブリンの街角で』脚本・監督）
翻訳・訳詞：一川華
演出：稲葉賀恵

出演：
京本大我
sara
小柳友　上口耕平　こがけん（けがのため当面休演）　竪山隼太／榎木淳弥（Wキャスト）　佐藤貴史　土井ケイト　青山美郷　新井海人
鶴見辰吾
斉藤由貴

【東京公演】
日程：2025年9月9日(火)～9月28日(日)
会場：日生劇場

【愛知公演】
日程：2025年10月4日(土)・5日(日)
会場：御園座

【大阪公演】
日程：2025年10月11日(土)～10月14日(火)
会場：梅田芸術劇場メインホール

【福岡公演】
日程：2025年10月20日(月)～10月26日(日)
会場：博多座

チケット情報：
https://w.pia.jp/t/once2025/

公式サイト：
https://www.tohostage.com/once/

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