コロッケが豊臣秀吉に!妻ねねを演じる久本雅美の心配事とは? 『大逆転!戦国武将誉賑』で再共演
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インタビュー

(左から)久本雅美、コロッケ
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すべて見る細川徹が脚本・演出を手がける『大逆転!戦国武将誉賑』(読み:だいぎゃくてん! せんごくかーにばる)が2025年9月から10月に東京・明治座、11月に大阪・新歌舞伎座で上演される。2023年に好評を博した『大逆転!大江戸桜誉賑』(読み:だいぎゃくてん! おおえどかーにばる)に続く“大逆転!シリーズ”の第2弾。前回に引き続き、松平健、コロッケ、久本雅美、檀れいという豪華な4人の座長が集結し、「笑いあり!涙あり!サンバあり!何でもあり!」なエンターテインメントが展開される。
松平と檀が務めるのは、織田信長と妻のお濃。そして、コロッケと久本が、豊臣秀吉と妻のねねを演じることになっており、早くも心踊る“かーにばる”に期待が高まる中、コロッケと久本が取材に応じ、意気込みと見どころを語ってくれた。夫婦役を演じるにあたり、「前回の共演もあって、安心感がありますね。助かっています」(コロッケ)、「私だって頼っていますよ。一緒にいて居心地がいいですね」(久本)と全幅の信頼を寄せあう二人だが、久本には心配事もあるようで……。
「そうなんですよ~。コロッケさん、本当に台詞覚えが悪くて(笑)。本番前の通し稽古で、台本持っているのはこの人だけです。私は自分の台詞だけじゃなく、コロッケさんの台詞も覚えないといけないし、ひどいときには、(前回の本番中に)台詞が飛んでも健さんのせいにしていて(笑)。周りもドキドキだし、本当、反省しなさいよ!」(久本)
早速、ねね顔負けのお説教が飛び出すと、秀吉コロッケは「前回も久本さんに、きっかけの台詞を出してもらったんですけど、どうにもならなくなって(笑)。真顔で『何言ってるの?』ってツッコまれて、逆にそれが大受けしちゃった(笑)。もちろん、得意げに言うことじゃないんですけどね」と反省しきり。すかさず、久本が「でも、さすが、舞台に立ち続けている人間の強さを感じるんですよ」とフォローし、夫婦の深い愛情を見せつける。
豊臣秀吉といえば、信長の後を継ぎ、天下統一を果たした戦国武将。コロッケは「歴史上の人物を演じるのは、ほぼ初めてですが、以前から秀吉にはめちゃくちゃ興味があって、演じてみたかったんです」と語る。その理由は「とても人間らしい」からだ。
「農民から成りあがって、お金が入ればどんどん使うし、どんどん調子に乗っていく(笑)。欲望のかたまりですもんね。それをコントロールしてくれるのが、奥さんのねね。多くは語らずとも、お互いの距離感を保ちながら、内助の功で秀吉を支えてくれる存在。僕の場合も、久本さんには台詞も含めて(笑)、助けてもらっています」(コロッケ)
久本も、ねね像について「天下を取るため、旦那様をものすごく後押しして、それが愛情であり、生きがいなんですよね、きっと。そんな使命感や喜びを演じられたら」と抱負を語る。「もちろん、脚本・演出が細川さんですから。史実はあっても、そこは自由にお書きになっているでしょうし、そのあたりをどう面白がれるのかも、今から楽しみなんですよ」と声を弾ませた。
モノマネ界のパイオニアとも言うべき存在のコロッケだが、一人のキャストとして舞台に立つ際には、「ただふざけたり、脱線することは絶対にしたくない」と誓っている。
「お客様に迷惑をかけてしまいますし、一緒に努力を重ねた共演者の皆さんにも、失礼になってしまいますからね。今回であれば、エンターテインメント時代劇という枠の中で、秀吉を演じるわけで、あくまで『豊臣秀吉として』どう面白くできるかを考えています」(コロッケ)
一方の久本も、日本を代表するコメディエンヌとして長年活躍。コロッケの役者としての矜持に触れ、「私とコロッケさんは、笑いを作り上げる役割だと思っていますが、やっぱり、役柄に沿った笑いじゃないと意味がないと思うんですね。変に笑わせようとすると、ただただ品がない芝居になってしまうので。笑いを膨らませる点では、そこが絶対大事だと思います」と、自身の女優哲学を語ってくれた。
だからこそ成立する、何でもあり!なエンターテインメント。それが『大逆転!戦国武将誉賑』なのだ。前作同様に、キャスト全員参加の「マツケンサンバⅡ」で感動のフィナーレを迎えるというから、最後まで目が離せない。
「そうそう、おもちゃ箱をひっくり返したようなエンターテインメント。めちゃくちゃお得ですよ(笑)。個人的な話ですが、今年に入って体調が悪かったんですけど、今はこうして元気になりまして。やるからには全身全霊。生まれ変わったコロッケをご覧いただけるよう頑張りたいです」(コロッケ)
「ホント、元気になったコロッケちゃんを見たら、みんな喜ぶし、安心すると思うよ~! 舞台はお客様の反応で、こちらの演技も変わってきますし、毎回パワーをいただけるライブ感が醍醐味。前回で生まれたチームワークで、松平健さんや檀れいさんへの絶大な信頼もあるので、それぞれの個性を爆発させながら、“かーにばる”を盛り上げていきたいと思います~!」(久本)

取材・文/内田 涼
<公演情報>
『大逆転!戦国武将誉賑』(読み:だいぎゃくてん! せんごくかーにばる)
【東京公演】
日程:2025年9月20日(土)~10月19日(日)
会場:明治座
【大阪公演】
日程:2025年11月8日(土)~24日(月・休)
会場:新歌舞伎座
[脚本・演出] 細川徹
[出演] 松平健 コロッケ 久本雅美 檀れい
立花裕大 赤澤遼太郎/丹羽貞仁 真砂京之介 大堀こういち 冨田昌則 瀬野和紀 梅垣義明
今川宇宙 水湊美緒 カムイ ほか
チケット情報:
https://w.pia.jp/t/sengoku-carnival/
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