テレビ草創期のふたりの男の姿を交互配役で。あやめ十八番 草創記『金鶏一番花』9月20日より
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あやめ十八番 草創記『金鶏一番花』チラシ
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すべて見るあやめ十八番の「草創記『金鶏一番花』」が2025年9月20日(土) 〜28日(日) 、東京・東京芸術劇場シアターイーストにて上演される。
2012年の旗揚げ以来、歌舞伎や能、浄瑠璃などの古典のエッセンスをその作品に取り込み、日本人の感覚や美意識をテーマに作品を重ねてきたあやめ十八番。ユニット名とリンクする、記念すべき第十八回公演となる今作は、テレビの黎明期を描いた物語。7月に座・高円寺で上演された「音楽劇『金鶏二番花』」では、テレビの実験放送が開始された頃のアナウンサー、テレビ放送の原点を描き出した彼ら。今回は同じくテレビをテーマに、別の時代、別の視点から描いたものとなる。


明治の終わり、ある男が「浜松に住む母に東京の歌舞伎を見せてやりたい」という思いから「テレビジョン」の研究者となる。世界に先駆けテレビの開発を進める男だったが、第二次世界大戦によって研究は足踏み状態に。一方その戦時下、南方の戦地では若き歌舞伎役者が従軍していた。歌舞伎役者の家に生まれ、戦争を経験した彼は、命の瀬戸際で芸術に触れようとする兵士の思いに触れ、一度は諦めた芸道への復帰を決意。やがて、研究者と歌舞伎俳優とが出会う──。という物語。テレビ発明から100周年、そして戦後80年を迎えた今年に観ることに意義のある作品が立ち上がる。
劇中の音楽が全て生演奏であることにも定評のあるあやめ十八番。今回もまた、楽隊が作品に彩りを添える。
歌舞伎を題材にとる花組芝居に長年所属していた作・演出の堀越涼。しかし、あやめ十八番で歌舞伎そのものを取り上げるのは実は初めてのことという。その意味でも記念すべき作品となりそうだ。また、研究者と歌舞伎役者の二役は、藤原祐規と宮原奨伍のふたりが交互に演じる。日によって、そして1日2公演の日は、昼と夜で全く違うキャラクターを演じ分けることとなるふたりの演技にも期待したい。
<公演情報>
あやめ十八番 第十八回公演
草創記『金鶏 一番花』
作・演出:堀越涼
音楽監督:吉田能
出演:
金子侑加 / 中野亜美(以上、あやめ十八番)/
北沢洋 / 桂憲一 / 八代進一 / 小林大介(以上、花組芝居)/
藤吉久美子 / 藤原祐規 / 佐藤弘樹 / 千綿勇平 / 中込佐知子 他
【演奏】吉田能(あやめ十八番)/ 島田大翼(オペラシアターこんにゃく座)/ 新井秀昇 他
2025年9月20日(土) ~2025年9月28日(日)
会場:東京・東京芸術劇場シアターイースト
公式サイト
https://ayame-no18.com/nextstage/
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