『ART AWARD TOKYO MARUNOUCHI 2025』行幸地下ギャラリーにて開催中 各賞受賞作を含め若手アーティストによる20作品を展示
アート
ニュース

グランプリ受賞作品 相波エリカ《serious and unimportant》
続きを読むフォトギャラリー(6件)
すべて見る若手アーティストの発掘・育成を目的とした現代美術の展覧会『ART AWARD TOKYO MARUNOUCHI(アートアワードトーキョー丸の内)2025』が9月23日(火・祝)まで開催中だ。東京駅前、丸ビルと新丸ビルの間にある行幸地下ギャラリーに、全国の美大・芸大から厳選された20作品が展示されている。
『アートアワードトーキョー丸の内』は2007年にスタートし、今年で19回目。最大の特色は、全国の主要な美術・芸術大学、大学院の卒業修了制作展を審査員が訪問し、そのなかからノミネート作品が選定されるということだ。今年は全国18校からノミネートされた146点の作品のなかから20作品が選ばれた。

開幕日の9月8日(月)には、その20作品の中からグランプリ、審査員賞などの各賞が決定し、受賞式が行われた。今年のグランプリを受賞したのは、相波エリカさん(東京藝術大学大学院)の作品《serious and unimportant》。現実と虚構の葛藤をテーマにした作品だ。
審査員の建畠晢(多摩美術大学 名誉教授)は、相波さんの作品について「相波さんの作品は、一見すると日常的な光景画ですが、その中に抽象的な雰囲気や微かなアレゴリーのようなものが漂っています。現実の中に潜む予兆や不穏さを感じさせつつも、全体としてはチャーミングな世界を醸し出している。非常に独自の魅力を持つ作品であり、グランプリにふさわしいと感じています」と評した。

今年は行幸地下ギャラリーでの展示のほか、第1回目の開催となった『アートアワードトーキョー丸の内2007』に参加し、現在も活躍を続ける薄久保香、谷口真人の2名の作品を紹介する特別展『AATM2025 サテライト展』も三菱一号館美術館 Espace 1894にて開催されている。
行幸地下ギャラリーにほど近い丸の内仲通りでは「丸の内ストリートギャラリー」が開催されているなど、街のなかでアートに出会う機会を創出するさまざまな取り組みが行われている丸の内エリア。『アートアワードトーキョー丸の内』を主催する三菱地所の榑林康治氏は「街づくりのなかでアートは非常に重要な要素。これからもいろいろな機能の充実と合わせて、街にアートを持ってくるという取り組みを深めていきたい」と語った。
■各賞受賞者
・グランプリ 相波エリカ(東京藝術大学 大学院)
・審査員 今村有策 賞 江崎空悟(武蔵野美術大学 大学院)
・審査員 木村絵理子 賞 西田咲貴(名古屋造形大学)
・審査員 後藤繁雄 賞 楊琢(多摩美術大学 大学院)
・審査員 小山登美夫 賞 橘葉月(京都市立芸術大学 大学院)
・審査員 建畠晢 賞 橘葉月(京都市立芸術大学 大学院)
・審査員 藪前知子 賞 和田竜汰(東北芸術工科大学 大学院)
・薄久保香 賞(ゲスト審査員賞) 松浦美桜香(多摩美術大学)
・Deloitte Private賞 中村夏野(京都市立芸術大学 大学院)
・フランス大使館 賞 和田竜汰(東北芸術工科大学 大学院)
・OCA TOKYO賞 楊琢(多摩美術大学 大学院)
・三菱一号館美術館 賞 吉田鷹景(京都市立芸術大学)



<開催概要>
『ART AWARD TOKYO MARUNOUCHI 2025』
2025年9月8日(月)~9月23日(火・祝)、行幸地下ギャラリーにて開催
公式サイト:
https://www.marunouchi.com/pickup/event/7303/
『AATM2025 サテライト展』
2025年9月8日(月)~9月23日(火・祝)、三菱一号館美術館 Espace 1894にて開催
フォトギャラリー(6件)
すべて見る