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THE JAPANESE PRIDE pre.『イイカンジ』TOUR かずき山盛り、FIVE STATE DRIVEを迎え予想以上の“イイカンジ”で開幕

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THE JAPANESE PRIDE pre.『イイカンジ』TOUR 9月7日 東京・府中Fligh公演  Photo:sakawahikari

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Text:笹谷淳介 Photo:sakawahikari

THE JAPANESE PRIDEが2nd EP『FEVER TIME』を引っ提げたツアーTHE JAPANESE PRIDE pre.『イイカンジ』TOURの初日を9月7日に東京・府中Flightで開催した。2024年夏に約7年間慣れ親しんできたバンド名での活動に区切りをつけ、新たな活動を開始した3人組ロック・バンド、THE JAPANESE PRIDE。今回のツアーは、新ドラマー中村音弥が加入してから初めてのツアーになるということもあり、新生ジャパプラの新たな門出という位置付けでもあるだろう。そんなツアーの初日には、後輩バンドであるかずき山盛り、そして彼らの盟友でもあり先輩バンドであるFIVE STATE DRIVEが対バン相手として参戦。スカでパンクな夜の火蓋は切って落とされたのだった。

まず最初にフロアを“イイカンジ”にしてくれたのは、かずき山盛りだ。大阪発なにわサステナブルパンクバンドと謳い、独自のセンスと圧倒的なスキルでメキメキと頭角を表す彼らのライブは、主役であるジャパプラを食ってやるという気迫のこもったライブ。イサム(b/vo)は言う「俺らがトッパーでよかったっすね」と。おめでとうシャンパンと題してシャンパンを片手にジャパプラコール、イイカンジコールをオーディエンスとひとしきり楽しんだのちに始まった彼らのライブはジャパプラへの愛とリスペクトを感じさせる。「ツアーの初日、いちばん最初に音を鳴らすことができるのはありがたい」と、かずき山盛りは轟音を鳴り響かせる。愛といじりを込めて披露したジャパプラの前身バンドの楽曲「Forever」、「ジャパプラに愛を込めて」と音を掻き鳴らした「ちんかすだらけの運動会」。ダイバーが多く出現するフロアをイイカンジに染め上げ、彼らは次へとバトンを繋ぐ。

FIVE STATE DRIVEのライブは言うまでもなく、スカパンクの応酬だった。彼らが誇りとプライドを持って鳴らし続けたスカパンクの音。中指を立てて、オーディエンスとともに魂をぶつけ合うあの光景は、ジャパプラの門出にふさわしいものだ。Montero(vo)の発する言葉から読み取れるジャパプラへの愛とリスペクト、そしてスカパンクの波をもう一度ここから作り上げるという決意と気迫。その熱い思いは彼らが鳴らす音から伝わってくる。ツーステ、サークル、ダイブ、なんでもありの府中Flight。イイカンジの空間を作り上げようとするここにいるすべての人間の熱気がフロアに漂っている。「スカパンクは死んでねえ!」とMonteroは口にしたけれど、本当にそうだと思う。

この雰囲気、熱狂は数多のバンドが後世に繋いできたものであり、今後は今日この場所に集まったオーディエンスとかずき山盛り、FIVE STATE DRIVE、そしてTHE JAPANESE PRIDEが担っていくものだと、眼前で繰り広げられる最高の景色を観ながら思う。

さあ、夜もいい時間になってきた。ここからは、本日の主役THE JAPANESE PRIDEの時間だ。すでにイイカンジに温まったフロアにSka-Pの「Eurotrama」が鳴り響くとステージに姿を現した、小栗征哉(b/vo)、川口英軌(g/cho)、中村音弥(ds/cho)の3人。新生ジャパプラのライブは、小栗の「いこうか!」と言う発声で、「Day by day」から幕を開けた。

たった一音で一体感が増すフロア。心地よさそうに体を揺らすオーディエンスの姿が彼らの鳴り音がいかに極上なものなのかを物語っている。〈Day by day〉と彼らとともに歌い、拳を突き上げるオーディエンスとその光景をうれしそうに見つめながら最高の音を轟かせるジャパプラの3人。「イイカンジTOUR始めます!」と改めて小栗が宣言すると、フロアのボルテージはさらに上昇する。小気味のいいスカを落とし込んだスキルフルな演奏が間髪を入れず展開されていく。

「エンジン」で起こった規則正しいオーディエンスのクラップと「府中とジャパプラ!」コール、ライブが展開するたびにフロアの一体感は増し続けている。MCで巻き起こる「THE JAPANESE PRIDE」コール。オーディエンスからの愛あるコールに小栗は「最高です、ありがとう!」と喜びの言葉を口にする。

前半戦で盛り上がりは最高潮だったが、まだまだライブは終わらない。ここから、ジャパプラのライブは、いい意味でわちゃくそ! 府中Flightに集まったすべての人間のエネルギーが交差し、ジャパプラが掻き鳴らす音に呼応していくこととなる。「SUPER PARTY」が始まるとその熱気はさらに上昇。〈SUPER PARTY!〉と全員で声を揃えて歌う最高の時間。この日小栗はしきりに「最高すぎる!」と言葉にしていたが、本当にその通りだ。ジャパプラが音を鳴らして、その音に呼応するオーディエンスの姿、そしてステージに踊りながら姿を見せるかずき山盛りとFIVE STATE DRIVEの面々。自由に踊って、ダイブして、轟音の中で極上のコミュニケーションを楽しむ、ツアーの初日からこの盛り上がりだ、これからのツアーがどんなライブなのか、最後まで見届けたくなってくる。

「Fresh Mix Juice」で巻き起こったサークル、走り狂うオーディエンスの滴る汗、美しい。川口は「盛り上がりすぎ! 最高!」と口にすると、小栗は「ここからはダンサーを呼びます!」とイサムとMonteroをステージに呼ぶ。するとふたりは「俺らも下に降りてみんなと踊るわ」とフロアに降りてオーディエンスとともに楽しむことを決意。「いいかんじ」がスタートすると、みんなで踊り狂う。そんな状況で見落としそうになったけれど、ステージの上ではアズマが上裸で踊り狂っている模様。なんだこの空間、最高じゃないか! 隣の人と肩を組んで〈ラララ〉と歌いながら横に揺れるオーディエンス、やはりバンドって最高だなと思わざるを得ない。

勢いは止まることを知らず、展開するライブ。すでに終盤戦に突入していた。小栗は「バンドをやっていてよかった。ツアーは全12カ所、ライブハウスで待ってるから」と口して始まった、前身バンドWATER から1曲、「ロックンロールベイベー」。衝動的に歌う小栗、笑顔でギターとドラムを鳴らす川口と中村。これは私感だけれど、メンバーが楽しそうなライブがこの世でいちばん最高なライブだと思う。だって、その雰囲気に影響を受けてオーディエンスも笑顔になる。この陽のエネルギーの循環がマジでイイカンジ! 〈ロックンロールベイベー〉とともに歌うオーディエンスの表情もとびっきりの笑顔だ。

そして圧巻の音に気を取られていて気付かなかったが、ジャパプラってコーラスワークも見事だ。声が重なることで生まれる重厚感、ジャパプラのサウンドをこれでもかと堪能できるライブが繰り広げられている。「まだまだいけるやろ! そんなもんやないやろ!」と小栗が再び発破をかけると、天井知らずの盛り上がりはさらに熱を帯びる。

「イイカンジタイム」と題して、テキーラがオーディエンスに振る舞われると、演奏する曲はもちろん「いいかんじ」。この日2度目の最高の景色は、テキーラを飲んで肩組んで、歌ってイイカンジ! すると小栗が「ガラッとセトリを変えようか! めっちゃ楽しいんでセトリ変えます!」と宣言。〈君が住む街まで 鳴らしに行くぜ〉と府中Flightに「Forever」が鳴り響く。「Flight! 見せてくれ!」と小栗が口にすると熱狂の渦が生まれる。波を打つようにダイバーがステージの方への流れる光景、パンクでロックな時間が流れると、ライブはラストの曲へ。ごった返す府中Flightで彼らは「777」を力強く奏でると、本編は幕を閉じた。

しかし、熱狂は止まらない。「イイカンジ! イイカンジ!」とアンコールを頂戴するオーディエンスたち、すると再びステージに姿を現したジャパプラの3人。「まだやっていいみたいだから!」とこの日3度目の「いいかんじ」を投下。またまた大熱狂の渦が出来上がる、最後の最後まで盛り上がり続けたジャパプラは、ツアー初日の最後に「SUPER PARTY」をおかわり。フロアに大きな円が完成すると、走って踊ってジャンプして! THE JAPANESE PRIDE pre.『イイカンジ』TOURの初日はこうして大団円を迎えたのだった。

<公演情報>
THE JAPANESE PRIDE pre.『イイカンジ』TOUR 府中Flight公演

9月7日 東京・府中Flight
出演:THE JAPANESE PRIDE / かずき山盛り / FIVE STATE DRIVE

<ツアー情報>
THE JAPANESE PRIDE pre.『イイカンジ』TOUR

9月26日(金) 京都・LIVE HOUSE GATTACA
共演:BACK LIFT / Ⅶ DAYS REASON / Daisycall

9月28日(日) 静岡・静岡UMBER
共演:SLACK / MORGIC / pug

10月9日(木) 鹿児島・鹿児島SR HALLt
共演:OwL / Northrop ほか

10月10日(金) 福岡・福岡OP'
共演:OwL / Northrop / hyakki / Olive Leaft

10月11日(土) 福岡・小倉FUSE
共演:OwL / Northrop / 怪獣ピクルス

10月22日(水) 神奈川・:横浜B.B STREET
共演:HOLIDAY / Trase Rush ほか

10月30日(木) 兵庫・神戸太陽と虎
共演:HONEST / RAINCOVER / All I Clacks

11月7日(金) 宮城・:仙台enn 3rd -FINAL SERIES-
共演:urei / FUNNY THINK ほか

11月21日(金) 愛知・名古屋 栄R.A.D
共演:あり

11月24日(月) 大阪・心斎橋BRONZE
共演:あり

12月5日(金) 東京・新宿ACB
共演:あり

【チケット情報】
スタンディング 3,000円(ドリンク代別)
https://w.pia.jp/t/thejapanesepride-ikanji

■THE JAPANESE PRIDE 公式サイト
https://thejapanesepride.ryzm.jp/

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