Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > 岡田利規作・演出の身体の所有をめぐるダンス作品兼演劇作品『ダンスの審査員のダンス』が愛知にて間もなく開幕

岡田利規作・演出の身体の所有をめぐるダンス作品兼演劇作品『ダンスの審査員のダンス』が愛知にて間もなく開幕

ステージ

ニュース

ぴあ

『ダンスの審査員のダンス』メインビジュアル (C)Yusei Fukuyama

続きを読む

フォトギャラリー(3件)

すべて見る

チェルフィッチュ主宰・岡田利規の作・演出によるダンス作品兼演劇作品『ダンスの審査員のダンス』が、2025年9月19日(金)から9月21日(日) に愛知・愛知県芸術劇場 小ホールで上演され、その後10月1日(水)から10月5日(日) に東京・東京芸術劇場 シアターイースト、また高知、長野(上田)、福岡(北九州)と各地での公演を控えている。愛知県芸術劇場と舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」の協働、さらにDance Base Yokohamaとの共同製作による本作は、愛知県芸術劇場芸術監督の唐津絵理による発案・企画のもと始動した興味深いプロジェクトだ。

さまざまな分野のアーティストたちとのコラボレーションを積極的に行い国際的に活躍する岡田が、日本を代表するバレエダンサーのひとりである酒井はなとともに『瀕死の白鳥 その死の真相』に取り組んだのは、2021年。舞台では、白いチュチュにトウシューズというまさに“白鳥”の姿の酒井が、フォーキン振付による名作『瀕死の白鳥』をめぐる考察を展開。自らが演じる白鳥がなぜ死んだのか、話し言葉で説明していく姿が鮮烈な印象を残し、全国10都市以上の公演に加え、ニューヨーク、チャタム、サンフランシスコを巡るアメリカツアーを成功させた。2024年には、ふたりのコラボレーションで『ジゼルのあらすじ』が実現。“バレエ系YouTuberはな”が、ロマンティックバレエの傑作で現在上演されているバレエの中で最も古い作品、『ジゼル』のあらすじを、熱を込めて説いていく作品だ。ほんの少し、生活感が見え隠れする自室で、スマートフォンに向けてユーモアを交えて語りかけていく彼女の姿は、幾世代ものバレエダンサーたち、真摯に役柄に向き合い、起こりうるさまざまなハプニングに負けることなくこの作品を踊り継いできたことを想像させ、目が釘付けに。

作・演出の岡田利規(C)Kikuko Usuyama

岡田の言葉とダンスの力の可能性を見せつけられ、次はいったい──?と期待膨らむ中での第3弾が、この『ダンスの審査員のダンス』。「ダンスとは何か」や「言葉とは何か」といった根源的な問いを起点に、“所有”という現代的なテーマに挑む。哲学者・鷲田清一による論考『所有論』(2024)に着想を得て、私たちを取り巻くあらゆるものに潜む“所有”の概念を、ダンスと言葉を通して掘り下げるという。統括プロデューサーの唐津は「“所有”という現代的で根源的なテーマを軸に、異なるジャンルのアーティストたちが交わり、舞台表現の可能性を拡張していきます。その交差から立ち上がる新たな地平を、ぜひ劇場で目撃してください」とコメントしている。

左から)中村恩恵、矢澤誠、入手杏奈、酒井はな、島地保武(C)Yusei Fukuyama

出演は酒井のほか、振付家としても精力的に活動を続ける舞踊家の中村恩恵、フォーサイス・カンパニーでの活躍で知られ、酒井とのユニット<アルトノイ>での活動を展開するダンサー・振付家の島地保武、数々の舞台に出演するほか、YUKI、スキマスイッチ等多数の音楽 PV に振付、出演するダンサー・振付家の入手杏奈、数々のチェルフィッチュ作品に出演する俳優の矢澤誠、民族音楽とロック、ダブなどさまざまなジャンルを織り交ぜたバンド「鬼の右腕」の活動が知られる音楽家の小林うてな。彼らがどのような“新たな地平”を見せてくれるのか、私たち観客にとってどんな体験が待っているのか。気が抜けない、刺激的な場となりそうだ。


<公演情報>
ダンス作品兼演劇作品『ダンスの審査員のダンス』

作・演出:岡田利規
統括プロデューサー:唐津絵理
出演:中村恩恵 酒井はな 島地保武 入手杏奈 矢澤誠
出演・音楽:小林うてな

【愛知公演】
2025年9月19日(金)〜21日(日)
会場:愛知県芸術劇場 小ホール

【東京公演】
2025年10月1日(水)〜5日(日)
会場:東京芸術劇場 シアターイースト

【高知公演】
2025年12月13日(土)・14日(日)
会場:高知県立美術館 ホール

【長野(上田)公演】
2026年1月12日(月・祝)
会場:サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター)小ホール

【福岡(北九州)公演】
2026年1月25日(日)
会場:J:COM 北九州芸術劇場 中劇場

公式サイト:
https://www-stage.aac.pref.aichi.jp/event/detail/20250919.html

フォトギャラリー(3件)

すべて見る