【つきみ主催ライブ『Mwah!』対談・第1弾】つきみ(ににちゃん)×レイラ(有明)、下北沢SHELTERで待望のリベンジツーマン実現への思いを語る
音楽
インタビュー

左から 有明(レイラ)、ににちゃん(つきみ) Photo:sakawa hikari
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すべて見るText:吉羽さおり Photo:sakawa hikari
『つきみ LOVE KILLER release ONEMAN TOUR「永遠をまた続きから始めようツアー」』ファイナル公演で、3カ月連続主催ツーマンライブ『Mwah!』を行なうことを発表した3ピース・ガールズバンド、つきみ。その第1弾が2025年10月30日(木)に東京・下北沢SHELTERで開催される。ツーマンのゲストとなるのは、今年9周年のワンマンライブをソールドアウトし、爽快に弾けるギターサウンドとグッドメロディとが詰まったEP『Summer days』が好評なオルタナティブロック・バンド、レイラだ。ににちゃん(vo/g)がSNSでレイラの「アパートの中で」の弾き語り動画を上げていたこともあって、つきみファンにはお馴染みの存在かもしれないが、パンキッシュなつきみとレイラとでそれぞれにちがったエネルギーがぶつかり合った、ツーマンライブとなりそうだ。今回はライブに先駆けて、つきみからはににちゃん、レイラからは有明(vo/g)を迎えて両バンドの出会いから、それぞれのバンドやライブへの思いを語り合ってもらった。
──今日は久々の再会のようですが、レイラとつきみとが最初に会ったのはいつ頃だったんですか?
有明 最初に会ったのは2、3年前だったんですけど、何かの打ち上げでだったかな? そのときは「つきみです」、「レイラです」みたいな挨拶だけの感じで。ちゃんと喋ったのが1、2年前の新宿でのイベントで。
ににちゃん サーキットイベントみたいな感じで。
有明 私はそのときつきみのライブは観れなかったんです。
──ということは今回が初のライブ、初のツーマンとなるんですね。
ににちゃん そうなんです。今回レイラに出演をお願いしたのも、元々はレイラのツーマン企画につきみを呼んでいただいてたんですけど、つきみの活動休止でキャンセルをしてしまったので。どうしてもリベンジしたくて、お願いしたんです。レイラは、自分がバンドをはじめるときにめっちゃ聴いていたし、弾けてるかもわからない簡単なコードで弾き語りとかもさせてもらっていて。有明さんは本当に歌がうまいんですよ。歌がうまいし、メロディも美しくて。自分は元々バンドの音楽というのを聴いてこなかったんですけど、バンドが好きとか問わずめっちゃいいなと思って、勝手に好きだったんです。だから、一緒にやりたいなって思っていました。
有明 うれしい、マジか(笑)。(ツーマンの)気合い入りました。

──レイラとしては、どういう思いで自分たちのイベントにつきみに出てもらいたいと考えていたんですか?
有明 出てもらう予定だったのが、レイラと下北沢SHELTERの共催での3カ月連続イベントだったんですけど、マネージャーに、かっこいいバンドがいてレイラに合うと思うよって紹介してもらったのがきっかけで。つきみの存在は知っていたし音源も聴いたことはあったんですけど、ライブもめっちゃいいからって聞いていたので、声をかけさせてもらったんですよね。だから今回はすごく楽しみで。
──つきみの音楽については、有明さんはどう聴いていましたか?
有明 人間性までが見えるというか。曲を聴いてつきみを好きになるのはもちろんですけど、ににちゃんのことも好きになるなって思っていて。それって結構、自分にはできていないことなんですよね。曲を聴いて、私は勝手にいろんなことを考えさせられたというか。つきみの曲に触れることで、いろんな考えが自分のなかで整理されたりもしていって、出会えてよかったなって思いました。
ににちゃん ありがとうございます。
──つきみとの違いであったり、考えさせられたというのはどんなところですか? また、有明さんが歌詞を書く際には何を重視しますか?
有明 人生の悩みや夢だったりもそうだし、生活の些細なこと、バイト帰りに思うこととかもそうですし、恋愛のことも書くんですけど。つきみはそこからさらに一歩踏み込んでいて、それがいいなって思ったんです。つきみの曲に触れて気づいたのは、自分ってあまり自分の感情を歌に書いてなかったんだなって。

──そうなんですか。
有明 私なりに結論を出したんですけど、恋愛ってそもそも、人生でたまたま出会ったふたりじゃないですか。たまたま惹かれあって、一緒に生きていこうって決めたふたりだから、お互いに自分の思い通りにいかないことももちろんあると思うんです。やってほしくないことをされたり、自分が相手にやってしまったりとか。それって仕方のないことで、寄り添える部分は寄り添っていくものだって思っていて。極論としては、思い通りにならなくても相手を責める権利はないなと思っていたんです。ふたりが同時に歩いているだけだからっていう。つきみの曲って、すごく自分の感情が出ているじゃないですか。なんていうか、いい意味で身勝手さもあるというか。
ににちゃん そうですね。
有明 それって強さだなって思ったんです。相手に心を許している証だし、信じている証で。その身勝手さを出すことすらも、本当の愛なんじゃないかなって。結構、ここまで考えました。
ににちゃん すごい。
有明 自分はそうじゃなかったなっていう、結論を出した感じだったんです。だから、愛っていろんな形があるなっていう(笑)。
──ににちゃんは、歌詞のなかだからこそ素直になれるっていう感じがありますよね。
ににちゃん そうですね。普段、すきぴには言えないです。恥ずかしいと思っていることすらもバレたくないんです。スカしていたい(笑)。

有明 そうなんだ。たしかに、かっこいいイメージあるもんね。
ににちゃん 重いって思われたくないし。楽しい部分を共有した方がどう考えてもいいなってわかってはいるんですけど、モヤモヤがあるから、それを歌にしているっていう感じで。
有明 ラブレターみたいな感じだね。つきみの曲は情景がめっちゃ見えるし、そういう気持ちをあらわにできない女子とかの味方になってくれるだろうなって思う。
──ににちゃんは、レイラの音楽やライブについてはどう思っていますか?
ににちゃん 音もいいし、何度も言いますけどマジで歌がうまいんですよ。ライブでは圧巻というか、メロディの美しさ、きれいさがちゃんと伝わってくるので。絶対にライブを観てほしいバンドなんです。
有明 美しさはどんな曲にもあってほしいし、かっこよさと共存したいなというのがあったので。そう言ってもらえるのはうれしいですね。
ににちゃん 抽象的な言い方になっちゃうんですけど、メロディが海みたいなんです。
──包容力があるというか、包み込まれるような感覚ですか?
ににちゃん そうですね。それに波って行方が読めないじゃないですか、そんなイメージで聴いていました。
有明 めっちゃいい(笑)。コピーに使いたいくらい。
──とくにレイラの曲で好きな曲はありますか?
ににちゃん それこそ弾き語りをしていた「アパートの中で」ですね。普段から歌詞に共感して聴くことが多いんですけど、この曲はドンピシャすぎて。メロディもきれいで、曲の構成も後半にいくにつれてグッとくるっていうか。
有明 うれしい。「アパートの中で」は三浦(太樹/g)が書いた曲なんですけど。19歳くらいのときの曲だからまだ荒削りなところもあるし、今考えると照れる部分もあるんですけど。真っ直ぐに届いていることが何よりうれしいですね。
ににちゃん 私もそのくらいの年齢のときによく聴いていたんです。夏にリリースしたEP『Summer days』も、昔の曲からより美しさが増していて好きです。

──有明さんは、つきみの曲で好きな曲、気になる曲はありますか?
有明 「ねー、ダーリン」かな。フックになる言葉があるし、そもそもシンプルにかわいい(笑)。歌詞から情景が見えるから、ににちゃんの人生に入り込んだような気持ちにもなって聴いていましたね。
──歌詞から想像したににちゃん像と、実際に会ったににちゃんとは一致していましたか? それとも意外だった感じですか?
有明 最初に挨拶をしてから曲を聴いたから、こういう一面もあるんだっていうか。自分の軸を持って、2本の足で立って生きようと頑張っている人だって勝手に思っていたので、意外とかわいらしいし、弱さもあるんだなっていうのは逆に思いましたね。
ににちゃん それはうれしいです(笑)。
有明 実際のライブはまだ観れてないんだけど、ライブ映像を観たときは音源での印象とはちがったかっこよさがあったから。ライブがめっちゃ楽しみなんですよね、絶対目の前にいたらワクワクするだろうなって思うし。
──ライブの話も出ましたが、レイラはライブという場をどういう空間にしたいかや今のライブの理想っていうのはありますか?
有明 楽しい気持ちで帰ってほしいし、来てよかったと思ってほしいですね。レイラは楽曲の幅も広いので、一緒に歌って楽しみたいし、圧倒されてもほしいし。人生の経験を思い出して涙する方もいたりするし、ライブに来て明日からまた頑張ろうという気持ちになってもらえたらいいなとか、いろんなことがしたいんです。ライブを通して、より深く誰かの人生に携わりたいって思っていて。

──それって、結成当初からの思いですか?
有明 コロナ禍で変わりましたね。コロナ禍前は、自己表現っていう感じだったんです。もちろん来てくれる方への感謝はありましたけど、お客さんの人生にどう携わるかというより、美しさとかかっこよさの表現を意識していたんですけど。コロナ禍では、お客さんがマスクをして声も発せず、枠に囲まれたなかに立っていて、MCをしてももちろん反応がないみたいなライブがあって。コロナ禍が明けたライブのとき、こちらから煽るまでもなくめっちゃ盛り上がったんです。え、楽しい!って思って。そうだよね、みんなずっと我慢してたんだよねって思って。私自身も楽しかったし、みんなにももっと楽しんでほしいなと思って、見つめ直す機会になりましたね。
──つきみはコロナ禍前後での変化などありますか?
ににちゃん つきみの場合はコロナ禍の真っ只中、緊急事態宣言が終わりかけの頃に結成したんです。バンドを組んだは組んだんですけど、何もしない時間が1年半くらいあって。コロナ禍が明けてライブハウスに出るようになったので、コロナ禍で変わったライブハウスを通っていなくて。もともとライブハウスに行ったこともなかったので。コロナ前のライブハウスの雰囲気もわからなくて。
──コロナ禍以降からの短い間にも、つきみ独自の空間を作り上げてきた感がありますね。
ににちゃん つきみのお客さんは、あまりライブハウスに行き慣れてない子たちが多いんですよね。結構いろんな対バンで他のバンドから驚かれるんですけど、つきみのお客さんってライブに来るのにヘアメイクとかに行って、おしゃれをして来てくれたりするんです。
有明 めっちゃかわいい。好きな人を見るときに、好きな格好をしていたいよね。
ににちゃん だからより(お客さんが)かわいいなって思うんです。デートする気持ちでみんな来てくれるから。
有明 こちらもそのつもりでってなるよね。
ににちゃん 愛おしいので。

──レイラでもツーマンの自主企画がありますよね。ライブのタイトルが『喧嘩』っていう、なかなか驚くタイトルですがどういう意図なんですか?
有明 そうですね、はい(笑)。インパクト重視みたいな感じで気楽につけたんですけど、考えたらお呼びする先輩方とかに失礼な感じになっちゃって(笑)。逆によかったですけどね、その分対バンに挑むにあたって気負えたので。
──このタイトルをつけたおかげでさらに気合が入ったと。
有明 入りましたし。そのタイトルで誘われたら怖いじゃないですか。だからその分、会場入りから出るときまで本当にすみませんっていう感じで相手のバンドに挨拶をしたりして、逆に仲よくなれたところもありました。
──『喧嘩』するくらいの気構えじゃないですけど、対バンとなったらそのくらいの気持ちで向かっていくんだっていうのはなかったんですか?
有明 本当にそのときはなかったんですよね(笑)。インパクトを狙ってというか、バンドの体制としてもメンバーの脱退があってふたりになってからの企画だったから、漢字二文字とかがいいかなっていうので考えたら、喧嘩しか思い浮かばなくて(笑)。まあでも、楽しくやらせてもらっています。
──つきみの今回のツーマン企画のタイトルは『Mwah!』です。どういう思いでのタイトルですか?
ににちゃん 海外のスラングみたいな感じで、女の子同士が会ったときにぎゅっとハグして“Mwah!”って言うらしくて。対バンって、どういうことを歌いたいとかどういうライブをしたいとかって、バンドごとにちがうと思うんです。それがめっちゃ知りたいし、ライブに出るからには負けたくないっていうのもあるんだけど。でもだからどうとかではなくて。純粋に、やっていることはちがうけど、かっこいいよねって気持ちを抱き締めあえたらいいかなっていう思いを込めているんです。
──対バンやツーマンだからこそ大事にしていることはありますか?
ににちゃん 負けないこと(笑)! 自分たちからお誘いしているし、かっこいいと思ってお誘いをしているので、当然ライブのハードルは上がりますよね。でもそれを超えていかないと自分たちの企画を打つ意味がないと思っているので。だからこそ好きな人たちを呼ばせてもらったんです。

有明 うれしい。対バン、ツーマンをする意味は意識していますね。それ、今日じゃなくてもよくない?っていうライブになってしまうこともあると思うんです、前後のつながりがないライブって。ワンマンライブもやっているなかで、自分たちで対バンを組んだり、呼んでもらって自分で出ると決めたからには、“今日、このバンドとこのライブハウスで対バンをすることの意味”を見出せるライブをしたいですね。負けないとか、そういう気持ちも根底に持ちつつ。つきみとだから作れる一日にしたい。例えばレイラが先にライブをしたからこそ引き出せる、つきみのライブがあるかもしれないし。そういうバトンを渡すことができたらいいなと思って挑みます。
ににちゃん すげえ!
──では最後に、3カ月連続ツーマンライブ企画『Mwah!』の第1弾への意気込みをおふたりからよろしくお願いします。
有明 触発したいな。やべーって言わせたいですね。つきみとレイラって私はそこまで遠くにいると思ってないけど、意外とイメージにないツーマンだと思うから。新しい衝撃を感じてもらったらいいし、何より私はリベンジできるのが本当にうれしいから。そんな当たり前のようで当たり前じゃない喜びを噛み締めて、ひとつひとつ大事にしながら、衝撃を与えていけたらなと思います。
ににちゃん 本当に、レイラの曲が大好きで。それこそつきみも、自分がいいと思った曲を作っているので。いいものって、なんぼあってもいいじゃないですか(笑)。
有明 なんぼあってもいい!
ににちゃん つきみの曲は、またレイラともちがうので。うまく混ざり合って、これがつきみだっていうライブをしてタイトル通りに抱き締めあえたらいいなと思っています。
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<ライブ情報>
3カ月連続主催ツーマンライブ『Mwah!』
■10月30日(木) 東京・下北沢SHELTER
開場 19:00 / 開演 19:30
ゲスト:レイラ
■11月13日(木) 東京・渋谷 Spotify O-Crest
開場 18:30 / 開演 19:00
ゲスト:ちゃくら
■12月17日(水) 東京・新宿LOFT
開場 18:00 / 開演 19:00
ゲスト:炙りなタウン
【チケット情報】
前売 3,500円 / 当日 4,000円
※入場時ドリンク代が必要
https://w.pia.jp/t/tukimi-mwah/
関連リンク
つきみ 公式サイト:
https://tukimi.bitfan.id/
レイラ 公式サイト:
https://laylaofficial.jimdofree.com/
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