横浜E・マクドナルド新HC就任会見! 「よりシンプルに、よりスピーディに」
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レオン・マクドナルドHC(横浜キヤノンイーグルス)
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すべて見る9月19日、横浜キヤノンイーグルスがレオン・マクドナルドの新HC就任会見を行った。現役時代はオールブラックスとして56キャップを誇り、2004年度はヤマハ発動機ジュビロ(現静岡ブルーレヴズ)、2009年度は近鉄ライナーズ(花園近鉄ライナーズ)とジャパンラグビートップリーグでのプレー経験を持ち、指導者としてはブルーズを『スーパーラグビー・トランスタスマン2021』優勝に導いたマクドナルドHCは日本での新たなチャレンジを喜んだ。
「日本に戻って来られて大変うれしく思う。選手として2度日本にやって来たが、また指導者として日本に戻って来ることができてうれしく思う。日本を選んだ理由はロビー・ディーンズ(埼玉パナソニックワイルドナイツエグゼクティブアドバイザー)やデイブ・レニー(コベルコ神戸スティーラーズHC)、トッド・ブラックアダー(東芝ブレイブルーパス東京HC)といった世界のトップコーチが揃っていて、そのトップコンペティションで自分も戦いたいと思ったから。
イーグルスは新しく変わるところもたくさんある。今新しいものを組み立てている最中。去年イーグルスを指導してくれたコーチ陣に感謝している。非常に強いチームを残してくれたので、自分の仕事がしやすいチームを作ってくれた。目標は優勝。ただほかの11チームも同じ目標を持っている。だからこそ、日々目的をしっかり持って日々積み上げることをして、このチャレンジを遂行したいと思う」
新HCは横浜Eの強みと改善点をこう分析した。
「強みはベテランと若手のバランスが取れたことが強み。もうひとつはチームの中にあるカルチャー、お互いをケアする文化ができているのも強みだと思う。改善点はトレーニングマッチをするようになれば出てくるだろう。今はすべての局面で成長できるよう強化しているところ」
マクドナルドHCはセレクションポリシーも明かした。
「先入観はない。すべての選手が私のセレクションに入っている。自分がプレーしたい形を考えると、ハードワークする人間がハマっていくと思う。トップチームに勝つことを考えると、ある程度のフィジカリティは必要。セレクションのひとつの優先事項としてフィジカリティは外せない。ベテランの経験と若手のやる気を融合させることにワクワクしている」
どのようなチームをつくりたいかという質問を受けたマクドナルドHCの答えは?
「まずアタッキングラグビーをしたい。それがイーグルスの強みだと思う。そしてスマートなラグビーをしないといけない。FWもエリアを取らないといけないし、ディフェンスも信念を持ってやり続けなければならない。バランスの取れたチームにしていきたい」
マクドナルドHCのラグビーフィロソフィーはこうだ。
「私のラグビーフィロソフィーはシンプル。ラグビーをよりシンプルにすること。シンプルにして、よりスピーディにしたい」
また同日、昨季までキャプテンを務めたCTB梶村祐介、トヨタヴェルブリッツからやって来たLO秋山大地、東芝ブレイブルーパス東京から加入したWTB森勇登、2季目のSO武藤ゆらぎもメディア対応を実施。新シーズンへ向けてコメントした。
梶村「まだ基礎的なところしか落とし込んでいないが、大きく変わっていきそうな雰囲気を感じている。今季自分たちがこだわっていくのはアタック。リーグでベストなアタッキングチームになることを目標に掲げているので、ボールの動かし方やセットピースの動かし方も変わっていきそう。HCは必ずフィジカリティも上げていくと言っている。1対1の局面でフィジカリティで勝ってモーメンタムを生んでいくと言っていたので。チームの軸はしっかりしていきそうだと感じている。
3年前に初めて3位でプレーオフに進んで、次は4位、去年は8位ということで、今年がイーグルスにとってすごく重要なシーズンになること、今季上がっていかないと未来はないと全員理解しているので、そういう意味で大きく変化していく、楽しみなシーズンになるんじゃないかと思う」
秋山「日々新しい刺激、新しい環境、新しいメンバーで、自分がより貪欲に向上したいと考えられている。もちろんトヨタで続けるのもひとつの道だったが、6年在籍し環境に慣れた面もあったので、新しい環境で新しいチャレンジをしたいと思ったことが移籍のひとつの要因。伸び悩んでいると昨季感じた。試合を振り返って、満足いくパフォーマンスをできずに、考えることが多かった。
もともと自分の強みだと思っているコンタクトプレー、自分がボールを持って前へ出る、タックルで相手を止めるというフィジカルのところをより磨いていきたい。ずっと自分の中の課題である繰り返しやること、フィットネスをもっと磨いてキヤノンに貢献したい。日本人LOでも通用することを自分が見せられればいいなと思う」
森「キヤノンは日本人選手が多い中、ボールをスペースを運んだり、キックを使ったり、スマートなラグビーをする印象だったので、そこでプレーしたい気持ちになった。僕の中で新しいチャレンジをしたいという気持ちがあり、横浜Eを選ばせてもらった。東芝ではWTBが多かったが、もう少しインサイドでプレーしたい気持ちがあり、その部分が一番大きかった。
ボールをスペースに運んだり、僕の持ち味はランやステップ、少しでもスペースが空いたら仕掛けて、とにかく得点につなげるプレーをしたい。レオンHCになって3週間しか経っていないが、形はよくなっているし、あとはFWの走るラインやBKの深さ、広さを調整していけば、もっといいアタック、いいディフェンスになると思うので、これから合宿で仕上げていきたい」
武藤「すべてが新しく変わったので今はワクワクしている。イーグルスの文化も残りつつ、新しい外国人HCのいいところも加わって、どんどん上へ行くしかないようなチームになっていると思う。ニュージーランドのアタッキングラグビー、スペースにボールを運ぶというのはさらに磨きがかかっていくとやりながら感じている。
昨季は実質1年目で、絶対的な司令塔の(田村)優さんがいて、自分の中に甘えもあり、優さんも僕のことをライバルとして脅威を感じなかったと思うので、今年はしっかりライバル視して、僕自身司令塔としてチームを引っ張れる存在になれればいいと思っている。この時期からアタックリーダーという立ち位置で練習することは、自分にとっても大事になると思うので、SOはやっぱりチームをドライブしないといけない。どういう話し方をすればチームメイトが自分に向いてくれるか、どういう言動をすればチームメイトからの信頼を得られるか、梶さんに相談しながら取り組んでいるところ」
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