『静嘉堂の重文・国宝・未来の国宝』10月4日から 博覧会に出品された名品が一堂に
アート
ニュース

菊池容斎《阿房宮図》 江戸時代(19世紀前半) 静嘉堂文庫美術館蔵 後期11/11~12/21
続きを読むフォトギャラリー(17件)
すべて見る静嘉堂文庫@丸の内で、大阪・関西万博2025を記念し、博覧会にちなむ所蔵品を紹介する『静嘉堂の重文・国宝・未来の国宝』が10月4日(土)〜12月21日(日)開催される。前期は11月9日(日)まで、後期は11月11日(火)からと2期に分けて展示替えを行い、国宝3件、重要文化財17件、重要美術品10件が公開される。そのうち10件が修理後初の公開となる貴重な機会だ。
静嘉堂文庫コレクションの中核をなす実業家・岩崎彌之助は、1865年の第四回内国勧業博覧会、1867年のパリ万国博覧会、1910年の日英博覧会に熱心に協力。その遺志を継ぐ小彌太もさまざまな海外展に協力した。1970年大阪万国博覧会にも、中国絵画・室町水墨画のコレクションから国宝1件、重文4件、重美2件の計7件もの名品を出品している。同展では、酒井抱一《麦穂菜花図》(前期)、石黒是美《花鳥図大小鐔・三所物》など20件余りに及ぶ博覧会出品作を一挙公開する。

また、幕末明治の画壇の重鎮で、明治中後期に隆盛した「歴史画」の先駆、菊池容斎による2メートル級の巨大絵画も登場。中国古代の奇怪な説話(歴史画)が描かれた「未来の国宝」とも称される作品だ。中国明清時代の謝時臣の巨幅とともに展示することで、山水画に説話を描いて対幅とする中国画のスタイルを知っていたのではないかという謎に迫る。
浮世絵・琳派・水墨画・工芸などの名品を紹介するとともに、中国にルーツを持つ「詩画」に焦点を当てるなど、日本と中国の文化交流などの面からも静嘉堂文庫コレクションの美に触れたい。

<開催情報>
『2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)開催記念 修理後大公開! 静嘉堂の重文・国宝・未来の国宝』
会期:2025年10月4日(土)~12月21日(日) ※前後期で展示替えあり
会場:静嘉堂@丸の内
時間:10:00~17:00、12月19日(金)、20日(土)は19:00まで、10月22日(水)、11月26日(水)は20:00まで(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜(10月13日、11月3日、24日は開館)、10月14日(火)、11月4日(火)、25日(火)
彫金:一般1,500円、大高1,000円
公式サイト:
https://www.seikado.or.jp
フォトギャラリー(17件)
すべて見る