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まぶしい初恋と家族の物語──ホン・ギョン、ノ・ユンソ、キム・ミンジュ来日インタビュー「3人でふざけあって気楽な関係になれた」

映画

インタビュー

ぴあ

(撮影/米玉利朋子)

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青春のひとときを、美しい夏の日々とともに清々しく描いた韓国映画『君の声を聴かせて』が、2025年9月26日より日本公開される。台湾映画『聴説』をリメイクした本作は、韓国で公開されると観客動員数初登場第1位に輝き、観客の熱い支持を集めた話題作だ。

大学を卒業後、やりたいことが見つからず、両親が営む弁当屋を手伝う就活生のヨンジュン。聴覚障がい者ながら水泳のオリンピック代表を目指す妹ガウル。その妹を懸命に支える姉のヨルム。弁当の配達先で出会ったヨルムに一目惚れしたヨンジュンは、大学で習った手話を通じてヨルムと心を通わせてゆく。

主人公ヨンジュンを演じるのは、ドラマ「弱いヒーロー Class1」「悪鬼」など役により七変化する若手実力派のホン・ギョン。ヨルム役は「イルタ・スキャンダル ~恋は特訓コースで~」などでも知られ、本作で「第61回百想芸術大賞」映画部門女性新人演技賞を受賞したノ・ユンソ。ガウル役は元アイドルグループ「IZ*ONE」出身で女優として邁進し続けているキム・ミンジュ。

この淡くまぶしいピュアなラブストーリーを紡ぐ3人は、商業映画のプロモーションとして初来日した。本作について、ホン・ギョン、ノ・ユンソ、キム・ミンジュにインタビュー。映画のことや日本についてのエピソードなどをたっぷり聞いた。

役作りにあたって大変だったことといえば…

――ホン・ギョンさんは近年ドラマ「弱いヒーロー Class1」や「悪鬼」など、凄みのある役どころが鮮やかでした。本作ではがらりと印象が異なる好青年役が新鮮で、笑顔や恋する瞳も印象深かったです。ヨンジュンを演じるにあたり、大変だったことはありましたか?

ホン・ギョン まず大変さといえば、すべての作品において大変な面はあると思って取り組んでいます。この映画は初恋の物語でもあり、誰もが経験する初恋の貴重な瞬間をどんなふうに出会って迎えるのか、自分の中でしっかりと考えながら意識して演じるようにしていました。

――ノ・ユンソさんは「イルタ・スキャンダル ~恋は特訓コースで~」他これまでも娘役での好演が印象的ですが、本作では妹を支えるヨルムとして、恋と家族と自身の在り方に苦悩する役どころでした。演じるにあたって意識していた点といえば?

ノ・ユンソ 力を入れたのは、ヨルムの感情表現でした。しっかりと感情の波を意識して、映画全体を見渡せるように心がけていました。今回、手話をするということで最初は負担もあったのですが、だんだんと自然と手話で話をするようになって。私にとって手話は新しい言語、新しい媒介になり、手話をしながら自然な演技をして、日常の行動ができるようにと努めました。そのために手話が登場する映画を参考に観ることもありましたね。

――キム・ミンジュさんは、元「IZ*ONE」のメンバーでもありますが、ヨルムの妹として、姉を思いやりながら代表選手を目指す、芯の強い妹ガウルを演じた本作が商業映画デビューとなりました。聴覚障がい者という役どころも含め、大変だったところはありましたか?

キム・ミンジュ 水泳も手話も初めて習うもので大変でした。ガウルの役をいただいた時には、本当に「一生懸命頑張ろう」と思いながら演技を始めて、水泳と手話が自然と体から出てくるまで繰り返し練習を続けました。そして、ホン・ギョンさんとノ・ユンソさんと一緒に手話の教室に通い、台本や書かれているセリフを何度も合わせて、現場では実際に自然な手話になるようにと意識し続けました。水泳に関しては、水の中に入ってプロフェッショナルな選手を演じることになるので、プロの選手の食事や運動、それからプロに見えやすい腕の角度などを意識して撮影しました。

撮影前の手話の練習を通じて3人は気楽な関係になった

――実際に3人で撮影されてみて、現場ではどんな雰囲気だったんでしょうか?

ノ・ユンソ 撮影に入る前に、3人で手話の練習を長期間やっていたので、その過程を通じて、お互いにかなり気楽な関係になっていました。ですので、映画のシーンのように、実際にミンジュともよくふざけあって、本当の姉妹の絆のようなものができあがっていたように感じています。ホン・ギョンさんとも撮影中、よくふざけたり冗談を言ったり。みんなで一緒にお昼ご飯を食べに行こうと、おいしいお店を探したりしながら、現場では楽しく過ごすことができました。

――映画の中で、ヨンジュンのこのシーンを観てほしい、というところはありますか。

ホン・ギョン ヨンジュンが初めてヨルムを見て、一目惚れするシーンです。もちろん大きな事件を扱ったり、未知の世界を見せてくれる映画もありますが、一瞬の出来事や、あとから振り返って初めて気づくような瞬間を顕微鏡のように描き出す映画が、個人的にはよりシネマティックだと感じます。一目惚れって、誰にでもあるような体験なので、とくに記憶に残るシーンですね。

――ガウルのこのシーンを観てほしい、というところは?

キム・ミンジュ ガウルはまさに「1人の世界の中で泳いでいる人」なんです。一番印象的なセリフで言えば、「水中のほうが温かくてリラックスできる」というセリフが、ガウルという人物をよく表していると思います。ガウルが夢を見つけていくその旅路を、ぜひ応援していただきたいです。

――では、ヨルムのシーンでもっとも好きなところはありますか。

ノ・ユンソ ヨンジュンとヨルムの、水に関わるシーンです。お互いの本心を知ることができるシーンだと思っています。映像もとてもきれいで、撮影の時は少し寒かったのですが、それ以上に価値ある結果が得られたので、印象深いシーンになりました。

三者三様の悩みの乗り越え方

――就活生、家族を支える女性、聴覚障がいを持ちながら夢を目指す女性。本作はそれぞれの夢や愛を見つけて、成長していく物語のようにも受け取りました。実際にご自身が何かに迷った時や不安になった時には、みなさんはどうやって克服されますか?

ノ・ユンソ 私はあまり深く考えないで、ぶつかっていくタイプです。悩みがあっても「時間が経てば解決しているだろう」と思うので、目の前のことに集中して、ひとつずつクリアにしていくだけで、振り返れば解決していたことがたくさんありました。ですから、深く考えず、一つひとつに集中して克服していくというのが、私のやり方ですね。

ホン・ギョン わぁ、僕も人生を学んでいるような気がする。すごい!

ノ・ユンソ そんなことないですよ(照笑)。

ホン・ギョン 悩みや不安を克服する方法は、僕はまだよくわからないですね。悩みがある時には、その答えは時間にしかないような気がして、とにかく時間が過ぎないことには、なかなか解決されない。それから、それはもう仕方のないことだと受け止めて、悩みがあったり、困難なことがあったりした時には、むしろその悩みをじっくりと深く考えるほうに自分自身を追い込むようにしています。できる限り後悔が残らないように突き詰めて、深く悩んで考える。でも、それはもしかしたら僕の性格によるところでもあると思います。となると、悩みを解決するには、やはり時間が必要ですね。

キム・ミンジュ もし感情的なことを含む悩みなら、私はできる限りその感情を取り除いて、今この状況の中でできることを探すようにしています。なるべく懸命な解決方法を探して考えます。そして最善の方法を探すために、考えて悩み、それでもうまくいかなかった時には、以前はそうではなかったんですが、最近は友達に打ち明けるようにしていて。私と違う見解を持った人の話を聞いていると、自分では考えもつかなかったような話を聞けることもあります。

日本映画好きのホン・ギョン、ひとり日本旅のノ・ユンソ、赤坂が好きなキム・ミンジュ

――今回、商業映画のプロモーションとしてはみなさん初来日となりますが、個人では日本に来たことがあるそうですね。日本のお気に入りの場所や思い出、好きな食べ物や日本の作品などはありますか?

ノ・ユンソ 実は昨年の冬に、大分県の湯布院温泉に行ったことが印象深いです。とても素敵な旅館に泊まって、気が向いた時に温泉に浸かれるので、冬の温泉はすごくいいなと思いました。温泉に浸かっている時は、温泉の中はすごく温かくて、でも肩から上はとても涼しいという体感も、風景もとても美しかったです。しかも、その温泉までたどり着くには高速バスに乗って行かなくてはならない場所で、韓国から自分でネットの予約を取って、日本語から韓国語に翻訳をしながら見て行きました。空港に向かう道を少し迷ったりもしたので、「飛行機に乗れなくなるんじゃないか!?」とスリル満点の旅でした(笑)。次は家族と一緒に行きたいです。

――ノ・ユンソさん、おひとりで日本旅行をされていたとは驚きました! とてもアクティブな方なのですね。ホン・ギョンさんは、日本映画に詳しいそうですね?

ホン・ギョン 僕は日本の映画が好きです。山中瑶子監督の『ナミビアの砂漠』(2024年公開「第77回カンヌ国際映画祭」国際映画批評家連盟賞受賞作)がすごく好きで、デビュー作の「あみこ」(2017年公開「PFFアワード2017」観客賞を受賞)もとても興味深い内容でしたし、大好きな監督のひとりです。その他では、黒沢清監督の大ファンで、『トウキョウソナタ』(2008年公開「第61回カンヌ国際映画祭」ある視点部門審査員賞受賞作)はすごく良かったです。あとは……好きな作品が多すぎて、話し出したらきりがありません(笑)。

――とても日本映画にお詳しいですね! 東京がお好きな理由もわかった気がします。キム・ミンジュさんは、日本にまつわるお好きなものや思い出はありますか?

キム・ミンジュ 私は日本のドラマを観ることがあります。以前の作品だと「ロングバケーション」(1996年放送)が好きですね。最近は Netflixで観た「ホットスポット」(2025年放送)が面白かったです。ご飯を食べる時によくドラマを観ています。日本の気に入っている場所としては、赤坂は思い出の場所でもあるので、行くと気分がちょっと上がりますね。最近、好きな日本の食べ物はピュアゼリーと「白い恋人」です。

撮影/米玉利朋子、取材・文/かわむら あみり

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<作品情報>
『君の声を聴かせて』

9月26日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開

配給:日活/KDDI
(C)2024 KC Ventures Co.,Ltd & PLUS M ENTERTAINMENT & MOVIEROCK Inc., All Rights Reserved

【STORY】
大学を卒業したもののやりたいことが見つからず、就職する気になれないヨンジュン(ホン・ギョン)。しかたなく両親が営む弁当屋の配達を手伝うことになった彼は、配達先のプールで手話を使って話すヨルム(ノ・ユンソ)に出会い、一目惚れする。大学時代に習った手話を駆使してなんとかヨルムに近づこうとするヨンジュンだが、ヨルムは聴覚障がい者の水泳グループに所属し、オリンピックを目指す妹ガウル(キム・ミンジュ)の夢を叶えるため、忙しい毎日を送っていて──。

オリジナル映画:『聴説』(プロデュース:ペギー・チャオ/監督:チェン・フェンフェン)
監督:チョ·ソンホ『エンドレス 繰り返される悪夢』
出演:
ホン・ギョン『潔白』『コメント部隊』「悪鬼」「弱いヒーロー Class 1」
ノ・ユンソ『20世紀少女』「私たちのブルース」「イルタ・スキャンダル ~恋は特訓コースで~」
キム・ミンジュ「禁婚令:朝鮮婚姻禁止令」「コネクション」「アンダーカバーハイスクール」
2024年|韓国|韓国語|原題:청설(英題:Hear Me : Our Summer)カラー|1:1.85|109分|5.1ch|字幕翻訳:福留友子|映倫:G

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