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第30回釜山国際映画祭で最優秀俳優賞に輝いた林裕太、「TOHOシネマズ・ピックアップ・シネマ」Vol.10に登場

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「TOHOシネマズ・ピックアップ・シネマ Vol.10」舞台挨拶より

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TOHOシネマズが邦画、洋画問わず“いま、気になる映画・映画人”をピックアップして観客へ届ける「TOHOシネマズ・ピックアップ・シネマ」が10月2日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた。

Vol.10となる今回は『俳優・林裕太』と題し、林の主演作『ロストサマー』(2023年製作)を上映。本作をはじめ、ABEMAドラマ「透明なわたしたち」や、映画『HAPPYEND』などで注目を集め、最新作『愚か者の身分』(10月24日公開)も控える林が、上映後の舞台挨拶に登壇した。

『ロストサマー』は、同い年の俳優4人が集まり立ち上げた映像製作チーム「889FILM」による初長編作品。高知県を舞台に、孤独に押しつぶされそうだった男女3人が出会い、関わりあうことでそれぞれの喪失感を乗り越えていく。

林は、その日暮らしをする青年フユを演じた。「暗い背景を背負って、孤独に生きてきたフユは、大人にも子どもにも、善にも悪にもなれない“揺らいでいる”雰囲気が僕に合っていると思う」といい、「そのイメージを活かすことも、裏切ることもできるなと認識できるようになった」と、本作で得た意識の変化についても語った。

高知県でのロケについては「ありがたかったですね」と振り返り、「東京での撮影だと、家に帰ってスイッチがオフになるので、役を忘れてゼロに戻るし、ゼロから役になるのに時間がかかった。ロケだと役のまま、ホテルに戻り、翌朝起きて、地続きで演じられる」と理由を説明した。

公開を控える『愚か者の身分』は、西尾潤氏のデビュー作で、第2回大藪春彦新人賞を受賞作した小説を映画化した逃亡サスペンス。貧しさから闇ビジネスの世界に足を踏み入れてしまい、抜け出せなくなった3人の若者たちの運命と友情を描く。

林は、複雑な家庭環境で育ち、軽い気持ちで闇ビジネスに足を踏み入れてしまうマモル役を担い、北村匠海、綾野剛との共演を果たした。「二人とも大先輩なので、すごく緊張しましたし、どうやって食らいついて一緒にお芝居できるか、必死に考えた。共演できること、横に並べることが本当に特別で、ちょっと誇らしい気持ちになりました」と胸を張った。

北村、綾野に対する印象は「ふたりともめちゃくちゃ役者なんです。お芝居が大好きだし、役のための準備もものすごい」そうで、「匠海君とは一緒のシーンも多くて、もらうものがたくさんあった。綾野さんは、本当にいろんなプランを立てていて。それぞれスタンスは違うんですが、役のためだけじゃなく、映画全体のために、どう動くのかを学んだ」と話していた。

そんな北村、綾野、林は、先月開催された第30回釜山国際映画祭のメインコンペティション部門にて、卓越した演技を見せた俳優に贈られるThe Best Actor Award(最優秀俳優賞)を3人揃って受賞した。

朗報は、都内で『愚か者の身分』完成披露試写会が行われた9月24日、3人が一堂に会するタイミングで知らされたといい、「匠海君、剛さんと一緒に『えっ、うそー!』って喜んで、その数秒後に『ん? 3人?』って(笑)。俳優も作品も評価されているからこそ、この受賞の仕方が一番いいよねって、みんなで喜びました」とエピソードを披露した。

なお、舞台挨拶には「889FILM」メンバーで、『ロストサマー』の監督を務めた麻美(あみ)がサプライズで登場し、林にお祝いの花束をプレゼント。締めくくりに、林は「皆さんの声が、生きる糧、お仕事を頑張ろうと思えるモチベーションになっていますし、僕自身も(作品を)見てくださり、応援してくださる皆さんのために頑張っていきます」と、劇場に駆けつけたファンにメッセージを送った。

取材・文:内田涼

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