「今日を素直に生きる」MA55IVE 5人の素顔――2ndアルバム『EMPIRE CODE』のすべて
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インタビュー

MA55IVE (撮影/米玉利朋子)
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すべて見るMA55IVE THE RAMPAGEが、2ndアルバム『EMPIRE CODE』を9月10日にリリースした。THE RAMPAGEパフォーマーのL、神谷健太、YAMASHO、浦川翔平、鈴木昂秀の5人で2020年に結成。メンバー全員がそれぞれソロでコラボレーションに挑戦し、AK-69プロデュースのタイトル曲をはじめ、Crystal Kay、PKCZ®、DOBERMAN INFINITYなど豪華ゲストを迎えた意欲作。本作への思いや力を込めたソロプロデュース曲について聞いた。
コラボで生まれた新たな“MA55IVE像”

――今回の『EMPIRE CODE』は「MA55IVE UNION」プロジェクトの一環ということですが、どんな一枚に仕上がりましたか?
神谷健太(以下、神谷) 見ての通り、すべてがコラボだったり、プロデュースしていただいたり、いろいろな方のお力を借りてできたアルバムに仕上がっています。今年の前半に僕らの冠番組「MA55IVE BASE」でコラボレーションコーナーがあったんです。ここだけで終わらせるのももったいないと。そこからYAMASHOが構想を立ててくれ「プロジェクトにして続けていこう」となりました。話を進めていく中でできたのが、この『EMPIRE CODE』です。
――短い期間でアルバム完成まで進んだんですね。
神谷 番組の企画で主催したフェスですでに初披露している楽曲もあります。時系列的には皆さんが見たら「アルバムなのにもう出てる曲がある」と、別々 に映るかもしれません。でも、僕らから見たら結構ストーリーがつながっている。例えばP-CHOさんとYAMASHOはプライベートでも交流があったり、LIKIYAさんと兄のELLYも兄弟でやっていたり。それぞれの背景も含めて楽しんでいただけたら嬉しいです。
――タイトル曲の『EMPIRE CODE』はAK-69さんプロデュースで制作した楽曲です。イントロから世界観がすごく詰まっていますね。どのような曲に仕上がりましたか?
L 音を聞いただけで開幕感というか、何かが始まっていきそうな期待感がする楽曲になりました。まず「ツアーの始まりの曲らしく」「開幕感のある曲を」といった、僕らの構想みたいなものを伝えて。AKさんがどう落とし込んでくれるか期待しながら待っていたんです。
タイトルの『EMPIRE CODE』も、AKさんが考えてくれて、歌詞も僕らの思いを汲み取って作っていただいた。AKさんらしい色も入ってきている感じがして、すごくいいバランス。今後の僕らを期待させてくれる楽曲になったと思います。
――今後のビジョンについては、どんな設計図を描いていますか?
L 今までのLDH には無かったものを見つけたいなと思っているんです。僕らは「どこでも戦っていけるぜ」じゃないですけど、色々な場に挑戦していきたい。今回のアルバムのように、あらゆるシーンで受け入れられる幅広い楽曲を提示していきたいです。
僕らには「国内も海外もあらゆる場で通用するグループになりたい」という思いがあります。それを汲み取っていただいた楽曲になったかなと。

――ユニット活動が始まってから変わった部分はありますか?
YAMASHO(以下、YAMASHO) もともと僕たちはTHE RAMPAGEのライブで、箸休め的な感じで……。
ーーえ!?
浦川翔平(以下、浦川) 悲しい。箸休めMA55IVE。
神谷 でも、トイレ行く人にはありがたいよね。
浦川 人のためにはなってた。
YAMASHO 今までは、THE RAMPAGEのライブ中に僕らのパフォーマンスをしていたんですけど、今年に入ってから切り離したんです。MA55IVEでいろんなフェスに出させてもらえるようになりましたし。
YAMASHO ここ2年ぐらいで一気に変わりました。常に誰かしらとお仕事させてもらうようになって、グループとして認知してもらえ始めているのかなと感じますね。
――今日着用されているWEGOとのコラボ衣装も、そうした活動の広がりの一つですね。かっこいいです。
YAMASHO ありがとうございます。
神谷 いやいや、そんなにカッコよくないですよ。(ぼそっとつぶやく)
鈴木昴秀(以下、鈴木) 一番嬉しそうじゃん。
全員 ははは
"帝国"をテーマにした新たなライブ体験とそれぞれが挑んだソロコラボ

――9月から全国ツアーも始まりますが、どんなツアーになりそうでしょうか?
鈴木 昨日初めてリハーサルして、改めてセットリストを見直しました。以前の「M5V」ツアーよりもさらに没入できる世界観になっているかなと思います。個人が作った楽曲と今まで自分たちが出してきた楽曲もすごくマッチしていて。世界観が伝わるようなセットリストや構成で面白いライブになっています。ファンの方にも本当に楽しめるものができると思います。
YAMASHO やっぱりMA55IVEのライブはSEが鍵だと思う。絶賛仕込み中です!
――前回のツアーは宇宙がテーマでしたね。今回はどんなテーマでしょうか?
L 『EMPIRE CODE』は城とか帝国がテーマになっています。なので、お城を頭の中で思い描いてもらうといいかなと思います!
――今回はメンバーそれぞれがソロでコラボレーションしていますね。お一人ずつ、楽曲についてお聞かせください。まず鈴木さんの「Universe feat. SKRYU, TAKAHIDE」について教えてください。
鈴木 まず、楽曲のトラックメイクとデモソングを複数作りました。以前番組にSKRYUさんがゲストで来てくれたときに、僕が作った『ガーベラ』という楽曲をすごく好きだと言ってもらって。似たテイストの心温まるような曲など3曲ほど作った中から選んでもらったのが『Universe』です。
『Universe』は惑星という意味。それぞれの人が持つ悩みを「惑星」に見立てています。「星の数ほどいっぱいあるほどの悩みが常に光っちゃう」という歌詞があって、「でも大丈夫だよ」というメッセージを込めています。曲を聞いて少しでも背中を押せるような楽曲にしようと作りました。レコーディングのときに初めて完成バージョンを聞いて「めっちゃおしゃれだな」と。ラップの韻の踏み方というのが、すごくSKRYUさんのカラーが出ていて、その日にやっと「完成したな」と思いましたね。

――YAMASHOさんの『分かんだろ? feat. P-CHO, YAMASHO』はいかがですか?フェスで初披露して大盛り上がりだったそうですね。
YAMASHO そうですね。P-CHOさんはプライベートでも一緒に遊んでいて。NAOtheLAIZAさんはヒップホップで活躍していてビートを作る方で、間違いない方です。CHOさんと一緒に曲やることになったときに、NAOさんに頼もうと曲作りをお願いしました。
自分たちが普段感じているものをリリックに全部落としこんで、「言えないこといっぱいあるけど、SNSとかじゃなくて、ちゃんと声上げて世の中変えていこうぜ」と。そういう意味での「分かんだろ?」です。3人でスタジオに入って、1日でリリックも全部仕上げてめちゃくちゃ楽しかったですね。
CHOさんはラップ歴20年ぐらいある方。レコーディングするときに、プリプロって言って1回仮で歌を入れてから、本番のレコーディングをします。でも、もう、プリプロの時点で抑揚やアクセントが完璧なんです。あまり声を張ってないんですけど、自分の声量をコントロールしていて、一発録りで。クオリティを見せられて「うわ、かっこいい」って感激しました。

――神谷さんの『Feel the vibe feat. May J., JAY'ED, KENTA』は男女3名で歌っている楽曲です。
神谷 僕は95年生まれで、平成ど真ん中育ち。西野カナさんやオレンジレンジさん、加藤ミリヤさんといった平成に流行った楽曲が好きなんです。今回はR&Bで、かつどこか懐かしさを感じる曲を作りたいと思いました。May JさんとJAY'EDさんと3人で歌うので、常に誰かしらがハモっていたりコーラスをしたりと動いている曲にしたいと思って。思い浮かんだのがコブクロさんと絢香さんの『WINDING ROAD』でした。
歌詞も3人で書きましたが……サビの3、4行作るだけで6、7時間ぐらいかかったんです。僕は今のSNS社会って、自分のままでいる人が少ないというか、どこか取りつくろっている人が多いと思ってて。「自分のありのままでいいじゃん」と言いたかったんですけど、このテーマって抽象的なんですよね。歌詞がなかなか出てこないし、思っていることは人それぞれだから、3人で書くことが難しくて苦戦しました。
レコーディングでは、歌い方の癖に気づかされました。MA55IVEだと4人がラップをしてるんでオートチューンがかかっていて。僕は極力なくしてるんですけど、それでもちょっとオートチューン歌いになってるんですよ。「これダメだわ、癖になってるわ」と思って。つまづきながらもお二人に教えてもらいながら完成しました。……真面目に語ってしまった(笑)。

――浦川さんの『Time 2 Get Up feat. WISE, SHOHEI』はいかがでしたか?
浦川 TERIYAKI BOYZのWISEさんとコラボさせてもらいました。これまではLINEでリリックをやり取りしてスタジオに入って、レコーディングしながら変えていく作り方が多かったんです。でも、今回は作曲と編曲をしてくれたAILIさんのスタジオに4〜5回3人で集まって楽曲を組み立てました。完璧な状態に作り上げてからスタジオで録音したんです。
曲のテーマは、慌ただしい日々から都会を逃避行して、肩の力を抜いた“チル”な感じです。2000年代初頭の楽曲の雰囲気を参考にしました。Nellyの『ライド・ウィットミー』、ヒップホップグループのBLACK EYED PEAS(ブラック・アイド・ピーズ)、JポップだとHOME MADE 家族さんのような方です。
レコーディングでは、WISEさんの歌声と並ぶと、僕の声がキンキンしているように感じて。僕も28歳ですし少し大人っぽい歌い方に変えてみました。そうしたらグルーヴのある楽曲にやっと声が乗って。WISEさんがすごく導いてくれたんです。

――Lさんの『NASTY feat. ELLY/CB, L』は、ELLYさんとご兄弟でのコラボですね。
L メンバーそれぞれがソロ楽曲をやることになったときに、誰とやるか考えたら、僕は間違いなく兄だろうなと思いました。最初は兄弟ならではの思いを楽曲で語ろうかなとも考えたんですけど、それよりも僕ら兄弟らしい"色"を出したいと思ったんです。
僕ら兄弟はもともと、クラブでダンスをしてきました。だから今回は海外のUSヒップホップみたいな、日本にはないような洋楽テイストでやりたいねと。日本から発信する洋楽みたいな感じで作りました。クラブを楽しんでいるような世界観で、ちょっとセクシーな楽曲に仕上がっています。
――お2人が楽曲でコラボするのは初めてですか?
L 今までは作品としてはなかったですね。今までも話は出ていたんですけど、なかなかタイミングがなくて。兄も照れ屋というか、ちょっと恥ずかしがったりもするので、僕から提案しちゃおうと。今回いいタイミングでしたね。
メンバー同士が発見した意外な一面は?

――最近の5人での楽しかったエピソードがあれば教えていただきたいです。
浦川 新潟や六本木などいろいろなフェスに参加できて楽しかった! 新潟では、裏に新潟の日本酒とかが置かれてて。ちょっとだけみんなで乾杯してね。
L 水分補給。
――水分補給!? でもいいですね。楽しそう!
鈴木 地方にプロモーションで行った日も、みんなで飯を絶対セッティングしていますね。沖縄で焼肉食べに行ったりとか。
浦川 スタッフさんも全員行ってね。
鈴木 みんなで「漢気じゃんけん」して、勝った人が払うという。……僕が勝ちました〜。だから、ちょっと今回のツアーの飯はちゃんと割り勘で。一円単位で割り勘しようかなって。
YAMASHO 細か!


――最近知ったメンバーの意外な一面はありますか?
L 浦川は普段は盛り上げ担当みたいな感じですけど、2人で表参道を歩いたときに、喋らなさすぎて。2人だとマジで話さない。なんなら俺の方が喋る。
浦川 わんさか系が好きで。集まると盛り上がるんです。
L 2人っきりだとほぼ喋らないです。真面目さが出ちゃう。
浦川 気遣いが発動しちゃって……。
神谷 (浦川さんの方を見て)耳赤い!
L 営業妨害になっちゃうな(笑)。
浦川 YAMASHOさんは、めちゃくちゃ些細なことによく気づくんです。例えば、僕が待ち時間とかで会話が途切れたときに、気まずくて「明日のスケジュールって、和歌山でしたっけ」みたいな、分かりきったことを言うらしくて(笑)。自分では無意識だったけどYAMASHOさんに言われて気づいたっていう。
鈴木 会話をつなげるためだけの質問を翔平はよくしてる。
浦川 「今日フェス、野外でしたっけ?」とか、分かりきったことを言ってる。みんなでいるときの「シーン」が苦手で、埋めたくなるんです。それをまんまと突かれて。恥ずかしかったですね。……(少し間をはさんで)はーい。
全員 今の「はーい」もそうだよ(笑)。
YAMASHO 健太は基本はありのままだけど、意外と断らない。何か行きたいなって思ったら一旦健太に連絡すると行ってくれるんですよ。
多分みんな疲れて、ライブ終わって10時ぐらいにホテル着いたんですけど、いやこれで1日終わるのもったいないなと思って。美味しい飯食べたいなと思って。でも誰誘ったら行けるのかなって。健太だったら行くかって思って。
神谷 断らないですね、僕。

ーーめんどくさいとはならないんですか?
神谷 ないですね。僕もそういうタイプなんですよ。「これで1日終わってしまっていいのか」って思っちゃう。1日24時間って有限じゃないですか。そこで終わったらもったいないなと思って。だって明日、何があるか分からないじゃないですか。だから今日を大切に生きないといけないと思うんです。今日を素直に生きていかないと、後悔しちゃう。
鈴木の意外な一面は……(衣装を見て)鼻ピアス似合うよね。
浦川 鼻ピ似合うじゃん。開けたらいいのに。
YAMASHO マジでいいと思うよ。
鈴木 さっき母親から「鼻ピアス開けたの?」って連絡がきて。「大丈夫、開けてないよ」って送ったら、「ああよかった。鼻ピアス開けるとバイ菌入っちゃうからね」って。
一同 ははは!
神谷 さすがナース。お母さん看護師なんですよ。
鈴木 さっきSNSに載せてた写真を見て心配になったみたいです。






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MA55IVE THE RAMPAGE 公式HP
https://m.tribe-m.jp/Artist/index/352
撮影/米玉利朋子、取材・文/かたおか由衣
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