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豆原一成(JO1)の“好きを諦めない方法”「まず一歩を踏み出してみること」

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豆原一成 (撮影/梁瀬玉実)

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日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」(2024年)や「BADBOYS -THE MOVIE-」(2025年)で映画初主演を務めるなど、俳優としてのチャレンジも注目の豆原一成(JO1)。グループでは最年少メンバーで、“国民の弟”と称されるほど、親しみやすい愛されキャラだ。市毛良枝とW主演を務める映画「富士山と、コーヒーと、しあわせの数式」ではコーヒーという好きなものを持ちながら、進む道を見出していく大学生を等身大で演じている。

好きを仕事にするのは難しい まるで昔の自分を見ているようでした

今作は、祖母の文子(市毛良枝)と暮らし始めた大学生の拓磨(豆原一成)は、亡き祖父の書斎で大学の入学案内を見つけることから始まる。それは若い頃の夢を叶えて欲しいという祖父が残した文子へのサプライズだった――。学びの日々を謳歌する文子だったが就職活動を前にして未来を見いだせない拓磨。夢を見つけた祖母と夢に迷う孫が柔らかに紡ぐ家族の温かい物語だ。

「この作品は、皆さんの日常の中にもありそうな物語が紡がれるところがすごく魅力的です。おばあちゃんも、拓磨も登場人物それぞれが、自分のやりたいことや目標に向かって突き進んでいく中に、人と人との支え合いが人間味溢れて素敵だと思いました」

豆原が演じた拓磨は、コーヒーだけにはこだわりがあるけれど、その“好き”を職業として追及する自信がもてない大学生だ。ちょっぴり頼りなくて優しい拓磨を等身大でナチュラルのお芝居で演じている。

「拓磨はすごく真面目で自分に自信が持てないんですよね。ちょっと気弱なところがより人間味があって可愛いなと思います。でも、好きなことには一直線で、興味を持っているコーヒーのことだと自分から積極的に挑戦するんですけど、“好き”を仕事にするのは難しいなという現実に直面するんですよね。そんな姿は、まるで昔の自分を見ているようでした。僕もダンスが好きで、アーティストになりたくて模索していた時期があって。前向きに頑張ってはいるんだけど、なかなか上手くいかなくて……。その頃は、自分に自信がもてなかった。だから、役の気持ちはすごく理解できましたし、拓磨なりに進路の悩みを乗り越えようとする姿は、とてもカッコいいなと思いました」

JO1の最年少メンバーであり、“国民の弟”と称される豆原。親しみやすい自身のキャラクターと素朴で優しい孫としての役柄は、重なって見える。アーティストのみならず俳優としての道も本格的に歩み始めた豆原のイメージと将来を見出していく大学生像にシンクロしていた。

「拓磨と似ているところは、好きなことには熱中して、打ち込むところ。僕も自分も好きなものには一生懸命、取り組むタイプです。拓磨はコーヒーが好きで、コーヒーの知識だったら、流暢に喋れるぐらいコーヒーが好きで。自分も好きなことに対しては知識をつけたくなります。拓磨のすごく真面目で、一生懸命なところも共感できますね」

コーヒーを淹れるシーンは何度も練習しました

美味しいコーヒーを煎れる腕前には自信がある拓磨を演じるにあたって、撮影に入る前の期間で実際にコーヒーを美味しく淹れる方法を調べて学び、注ぎ方の注意点など意識しながらコーヒーのシーンに挑んだという。

「コーヒーの指導の方から、インする前にたくさんコーヒーの淹れ方の練習をしました。コーヒーの中に、アイスを入れて提供するシーンがあったのですが、手際良くやるのが難しいので、猛特訓しましたね。あと、コーヒーを煎れる道具一式を家に持って帰って、朝に自分で淹れたコーヒーを飲んでいました。やっぱりコーヒーが好きな役なのに不慣れなのは、いけないと思ったので、何度も練習をして頑張りました」

その猛特訓の成果もあって、今でも美味しいコーヒーを淹れられるようになったという。

「知識はあるかなと思うんですけど、まだまだ未熟です。美味しく煎れるには、いろいろコツがあって。丁寧にひとつずつの工程や手順があって、お芝居の中でもそういうことを説明するシーンがあったんですけど、『ホントにそうなんだよな』って思いながら、お芝居にもつなげることができたので、有難かったです。自分でコーヒーを淹れることはなかったんですが、もともとコーヒーは大好き。コーヒーショップに行っても、甘いラテ系はあまり飲まずに基本的にはブラックで飲む派です。なぜコーヒーが好きかというと、脂肪燃焼効果もあるし、カフェインを摂取することで身体の動きが良くなるので、飲んでいます」

富士山が好きだった祖父の手帳に不思議な数式をみつけたことから、その謎を解こうとする文子と拓磨。劇中では、拓磨と文子と拓磨の母と拓磨の彼女の4人で富士山の五合目からの景色を見に行くシーンがある。その日は、梅雨の時期で豪雨の日もあったものの、撮影日には奇跡的に晴天だったという。

「富士山の五合目のシーンは、じつはクランクインして2、3日目ぐらいに撮影したんですよ。文子役の市毛さんとの距離感がまだつかめてない中の撮影だったので、僕はかなり緊張していたんです。でも、富士山のシーン前日に、市毛さんと僕と僕のマネージャーさんとスタッフさん、4人でご飯を食べたことで、孫とおばあちゃんの関係に近づけることができて、本当にいいシーンになりました。2日間のスケジュールの中での撮影でしたが、朝は雲がかかって見えなかったけど、徐々に霧が晴れてきて、結構キレイに見えました」

初めて、富士山を近くで見ました

山の天候は変わりやすいもの。奇跡的に晴れ渡る瞬間があり、美しい富士山の景色を撮影することができたそう。ロケ地での思い出はというと……。

「僕は緊張していてあまり記憶が定かではないんですけど、6月で撮影日はすごく暑かったですけど、富士山の5合目に行くと涼しいというより、むしろ寒いぐらいでした。そこまで富士山を近くで見たのは初めての体験でした。市毛さんが『酸素、薄いでしょ』って僕に聞いて下さったんですけど、緊張していたので分からなくて。酸素の薄さとか、全くそんなことを感じないくらい(笑)。初めての五合目体験でしたが、一生に一度は富士山の頂上に登ってみたいです。やっぱり日本の1番ドデカい山なんで、1人の漢としてクリアしときたいなっていう気持ちはあります。体力には自信はありますけど、登山は相当キツイって言うじゃないですか。なので、いつか挑戦してみたいです!」

本作を盛り上げる主題歌は、秦基博が手掛けた主題歌「ひらく」だ。秦はこの楽曲を映画を観てから作詞・作曲したそうで「この映画の中で描かれている自立、自己形成、そして家族の繋がりというテーマ。主人公の拓磨をはじめ、登場人物の誰もが世代や性別を超えて自分のやりたいことに向かって悩みながらも進んでいく姿からこの楽曲が生まれました」とコメントしている。

「秦さんが作り出す雰囲気と映画にあるメッセージ性がリンクしていて。映画の世界観とすごくマッチしていると思いましたし、こんなに素敵な楽曲を僕たちJO1に提供していただけて嬉しいです。初めてこの楽曲を聴いた時は、拓磨の気持ちを思い出しました。撮影自体は2024年の6月くらいなんですけど、撮影をしていた時の情景や思い出が蘇りましたね。市毛さんとのW主演ということで、当時の心境がよぎりました。試写を初めて観に行った時に、自分たちの声が乗った主題歌を聴いたら、泣きそうになったくらい良い楽曲です」

やってみたいことがあったら、一歩踏み出してみてほしい

拓磨は夢を持った青年だが、人生を懸けて挑みたい夢や職業が見つからないという悩みは年齢問わず多いもの。そして、夢はありながらも現実的にあきらめてしまう選択をする人も多いわけで、そんな人たちにアドバイスをするなら?

「漠然とした夢を持っていても、年齢を重ねてくると諦めてしまう人は多いかもしれないですよね。ちょっとやってみたいなって思うことはあっても、時間がないし、無理かなって思うかもしれませんが、一歩踏み出して欲しいです。何かに挑戦してみることって、仕事を持っている大人になってからは自分でそういう機会を作っていかないと、なかなかないもの。知識がなければ、誰かに頼ったりするのもひとつの手だと思いますし。時間の流れに身を任せるんじゃなくて、1歩踏み出してみたら、それが“好き”に繋がることもあると思うんで、やってみたいことがあったら、諦めないで挑戦してみて欲しいですね」

豆原自身は、新しいことに積極的に挑戦するのが好きなタイプが気になるところだ。

「やっぱり初チャレンジとなると、僕もためらう時もありますし、無理かもなって思う時もあります。ちょっと苦手で、無理かもなって思うことへの挑戦だったら、最初は多くは求めないというか。ほんのちょっとだけやってみるという感覚を持つのがいいのかもしれない。例えば、5分だけやってみるとか。そういう小さなコツコツとしたチャレンジを積み重ねていくとだんだん好きになれたり、自分の習慣に取り込める気がするので。トレーニングや勉強と一緒ですね。最初から大きく見積もらないで、ちょっとずつやれることをやるっていうのは、意識しています」

作品も一歩ずつの歩みを堅実に辿っていくことが、夢を叶えていく秘訣だと教えてくれる物語だ。拓磨とは好きなことだと頑張れることが共通項だと話していたが、今、豆原が夢中なこととは――?

「やっぱりトレーニングですね。筋トレが好きでして。好きだと、とことん調べたくなっちゃうタイプなので、知識がどんど身についている気がする(笑)。勉強しようという感覚ではなく、好きなのでトレーニング方法などチェックしているうちに知識がどんどんついてくという。拓磨もあれとこれを混ぜたらこういう風になるみたいな知識が豊富で。そういうのは、やっぱり好きじゃないとそこまで追求できないこと。自分もトレーニング好きなんで、筋トレ用語やトレーニングの仕方、身体づくりにいい食べ物を知っていくうちに、こだわりが強くなりましたね」

話が止まらない!トレーニングの極意

好きなトレーニングの話になると、今日イチの饒舌なトークを繰り広げる豆原。腹筋を鍛える方法についてはこんなアドバイスをくれた。

「お腹を絞るのって難しいですよね。筋トレをしていても身体を防衛するために最後に脂肪が削がれていくところでもあるので。僕は、部分痩せはあまりできないと思っていて、全身のトレーニングをしないと、お腹だけ効果的に痩せるのは、難しいと思います。お腹だけ鍛えるのではなく、食事も見直して身体の基礎代謝を上げていくのがおすすめです。食事管理って毎日継続するのは大変じゃないですか。チートデイをもうけることによって気持ちがリフレッシュするんであれば全然、あっていいと思いますし。僕は色々試行錯誤して試した結果、夜だけ好きなもの食べています。無理せずに続けることが1番大事です」

ちなみにチートデイで豆原が食べているものが気になり聞いてみると「最近は寿司を食べています!」と全身トレーニングしているからこその回答が。

「基本的に1週間ずっと同じカロリーで生活していて。身体がそれに順応していくんですよ。僕の場合は週の最後の日をチートデイにして、好きな寿司を取り入れていますね。魚のいいアブラと、炭水化物を摂ることで、一定だった食生活に波が生まれて、身体が『あれ?』ってビックリする。そういう波があったほうが、身体が変化していくんです。お寿司ってジャンクフードを食べるよりも、栄養素が高くて美味しいですし。チートデイに魚を食べたり、牛肉を食べることも多いですが、その時に食べたいものを食べます」

「なんか熱くなってしまって、すみません(笑)」と笑いつつ、何事も続けることが大事というモットーを持つ豆原に継続するコツを最後に聞いてみた。

「嫌だなとか、もう無理って思うまでやらないことが大事だと思います。僕だったら、勉強が苦手なんですけど。でも、英語は今後の活動のためにも勉強しておきたいことでもあるので少しずつ勉強しています。1日5分、10分までと決めて、もうこれ以上やったら嫌いになるかもって思う前に1回やめます。腹8分目にして、毎日やるのが大事。トレーニングは自分にとって毎日やっても苦じゃないからできるんですけど、例えば毎日が無理だったら、1日間を空けてもいいと思いますし。とにかく僕は続けることに意味があるのかなと思っています。何かに挑戦する時は、最初のスタートダッシュで張り切りすぎると続かないと思うので、何事もコツコツ一歩ずつ、頑張りましょう!」


<作品クレジット>
『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』

10月24日(金) 新宿ピカデリー他全国ロードショー


主演:豆原一成(JO1)(『劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリア』(22)、『BADBOYS -THE MOVIE-』(25)等)
   市毛良枝 (『ラーゲリより愛を込めて』(22)、『明日を綴る写真館』(24)等)
出演:酒井美紀、八木莉可子、市川笑三郎、福田歩汰(DXTEEN)、藤田玲、星田英利/長塚京三
監督:中西健二 (『青い鳥』(08) 、『花のあと』(09)、『大河への道』(22)等)
主題歌:「ひらく」 JO1 (LAPONE ENTERTAINMENT) 
脚本:まなべゆきこ (『おと・な・り』(09)、『オオカミ少女と黒王子』(16)、『サイレントラブ』(24)等)
音楽:安川午朗 (『ふしぎな岬の物語』(14)、『孤狼の血』(18)、『せかいのおきく』(23)等)
制作プロダクション:PADMA
原案:島田依史子 「信用はデパートで売っていない 教え子とともに歩んだ女性の物語」(講談社エディトリアル刊)
原案総責任:島田昌和
配給:ギャガ
コピーライト:©2025「富士山と、コーヒーと、しあわせの数式」
公式HP:https://gaga.ne.jp/fujisan_and_coffee
公式X:@MtFujiMovie1024
公式Instagram:@MtFujiMovie1024


撮影/梁瀬玉実、取材・文/福田恵子
スタイリスト/齋藤良介、ヘアメイク/西尾さゆり
衣装協力/
ニット¥27,500(LITTLEBIG)、ネックレス¥74,800(LION HEART/Sian PR)、リング¥4,950(LHME/Sian PR)、その他/スタイリスト私物
<問い合わせ先>
Sian PR(03-6662-5525)、LITTLEBIG(info@littlebig-tokyo.com)

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