葛飾北斎の半生を描くノンバーバル舞台芸術作品『The Life of HOKUSAI』日本凱旋公演が決定
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                            『The Life of HOKUSAI -日本凱旋公演-』ビジュアル
天才絵師・葛飾北斎の半生を描いたノンバーバル舞台芸術作品『The Life of HOKUSAI』の日本凱旋公演が、2026年4月18日(土) に東京・浅草公会堂で開催される。
本作では、美術館などで収蔵されている北斎の浮世絵作品を最新鋭のデジタルプロジェクションライブで大胆に映し出しながら、ノンバーバルでの身体表現や和楽器演奏といった日本の伝統的な舞台芸術と融合させ、北斎の愛と狂気に満ちた半生を鮮やかに描く。
北斎の生誕260周年にあたる2020年に日本で誕生した本作だが、新型コロナウイルス感染症の拡大を理由に初演は無観客上演となり、4Kカメラを8台使用して約90分の「舞台映像作品」「ドキュメンタリー映像作品」を収録した。「舞台映像作品」は2021年にイギリスのエディンバラ芸術祭フリンジにオンライン出品され、日本の出品作品で唯一4つ星の評価を獲得。その後、2022年には内閣府が主管する「クールジャパン マッチングアワード2022」を受賞し、2023年にはイタリア・ボローニャで初の海外トライアル公演を成功させ、欧州諸国のメディアで広く注目を集めた。
この実績をきっかけに、2024年にはスペイン、ルーマニア、エストニア、トルコの4カ国で国際舞台芸術祭に招聘され、2025年にはポルトガルのオリエント博物館、トルコ領事館が主催する日本・トルコ文化交流事業、ブルガリアでの在ブルガリア日本大使館主催の日本文化月間で上演された。欧州各国で高く評価された本作だが、このたび満を持して、日本・浅草の地での凱旋公演が実現する。
葛飾北斎を演じるのは、日本武道の動きを取り入れた革新的なパフォーマンスにより世界48カ国にてイベント・TV出演で注目を集めるパフォーミングアーティストのサカクラカツミ。そして、日本を代表する和太鼓奏者の小林太郎と薩摩琵琶奏者の鎌田薫水が、ノンバーバルの舞台を音楽で盛り上げる。
また、2025年に映画化もされ注目を集める北斎の娘・お栄役を、世界で活躍するカナダ出身のコンテンポラリーダンサー・加藤花鈴が演じるほか、北斎の最愛の妻・小兎役で、元宝塚歌劇団の沙央くらまが今回の凱旋公演から新たに参加する。
日本凱旋公演の開催決定を受け、これまでPrime Videoで配信されていた『The Life of HOKUSAI』舞台制作の過程を追ったドキュメンタリー映像作品『SOKUIN』(英国、アメリカ、日本にて配信中)が、2026年3月末までYouTubeで無料公開中だ。
チケットの先行販売は、2025年10月31日(金) 12:00より実施中。先行販売で購入すると、限定特典としてオリジナル和手ぬぐいがプレゼントされる。
■サカクラカツミ コメント
北斎の作品には多くの謎がある。なぜ「神奈川沖浪裏」の荒々しい波から凄まじい生命力を感じるのか、なぜ彼の描く「龍」には在るべき宝珠がないのか、なぜ「北斎ブルー」が生まれたのか。私はその答えを探るために文献を読み、美術館を巡り、この謎を解き明かすことで北斎に近づき、彼を上手く「演じよう」と試みた。が、それは単に表面をなぞっているにすぎず失敗に終わった。しかしその過程で、私は北斎と自分の人生が驚くほど重なることに気づく。夢中になると寝食を忘れる、人付き合いが苦手、部屋の片付けができない、虫や動物が大好き、数字が苦手、世の中に認められたのは50代からと遅咲き、下戸で大の甘党、これらすべてが一致する。極め付けは北斎の妻・小兎が結婚29年目に亡くなったと知った時。私は自分も同じ29年目に妻を急病で失いかけた体験を思い出した……その瞬間、私は北斎を「演じる」のではなく、北斎そのものに「成った」。北斎と自分の境界が消え、北斎の絵に込められた謎が一気に解き明かされ、繋がり、その真意「あなたにとって本当に大切なものは何か?」という普遍的な愛のメッセージを読み解いた。『The Life of HOKUSAI』は、その愛のメッセージを世界に伝えるための舞台であり、ついに満を持して日本の皆さんにお届けできる日が来ました。日本が世界に誇る葛飾北斎。ぜひ、彼からのメッセージを受け取ってください。
■小林太郎 コメント
修業時代を過ごし、拠点として活動している浅草で『The Life of HOKUSAI』が開催されることにとてもうれしく思います。葛飾北斎の作品、人物像、時代背景を感じながら、和太鼓の音で表現する役割は私の人生で培った経験だけでは足りないほどの深さを感じますが精一杯演じてまいりますのでよろしくお願いいたします。
■鎌田薫水 コメント
来たる2026年4月18日、浅草公会堂にて『The life of HOKUSAI』凱旋公演を迎えることとなりました。本作は、2023年イタリア・ボローニャでの海外初演以来、国内外で高い評価をいただき、今回の浅草公演はその集大成であり、新たな出発点でもあります。葛飾北斎という存在は、私にとって“風と筆の旅人”です。彼の生涯を音で紡ぐことは、単なる伝記ではなく、芸術の根源に触れる試みでした。本作では、薩摩琵琶と現代音楽の融合を通じて、北斎の魂を現代に呼び起こすことを目指しています。浅草は、江戸文化の息づく場所であり、北斎が生きた時代の空気が今も残る街です。この地での凱旋公演は、まさに“北斎の帰郷”とも言える瞬間。私自身も、伝統と革新の狭間で生きる者として、この舞台に立つことに深い意味を感じています。本公演が、伝統芸能の可能性を広げる一歩となり、若い世代や海外の方々にも響くことを願っています。音楽は時代を越え、心を結ぶ力を持っています。どうか、北斎の生涯とその芸術の息吹を、共に感じていただければ幸いです。心を込めて準備を進めております。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。
■加藤花鈴 コメント
2020年の初年度よりお栄役を務めさせていただいており、ヨーロッパ公演からついに日本公演と出演できることをとても光栄に思っております。ここまで来るのに一同本気の気持ちで臨んで参りました。
お栄の北斎への娘としての愛情、師としての尊敬、そして決して絵師として乗り越えられない存在としてさまざまな想いや葛藤を抱えているお栄。画狂人と呼ばれる天才から生まれたお栄の葛藤と生き様を全身全霊で演じさせていただきたいと思います。皆様に感動と、自分にとって一番大切な物は何か、思い起こさせるような作品をお届けできたら幸いです。
■沙央くらま コメント
この度、北斎さんの奥様の役をさせていただくはこびとなり、大変うれしく光栄に思っております。
世界に「ジャポニスム」という芸術潮流を生み出すきっかけを作った方でもある彼の人生や芸術の素晴らしさを、今改めてこの時代に生きる方々に、舞台を通して感じていただきながら演じていけたらと思っております。
そして、北斎さんを愛しいまで作り上げてきたこのチームの皆様に混ぜていただけることも幸せです。
皆様、劇場でお待ちしております。
■エグゼクティブプロデューサー:杉本伸 コメント
世界各国の芸術祭において高い評価をいただいた『The Life of HOKUSAI』を、このたび日本で凱旋上演できることを心より光栄に存じます。本作の制作にあたり、これまで多くの皆さまより温かいご支援とご協力を賜りましたことに、あらためて深く感謝申し上げます。
日本のアニメや漫画が世界的に称賛される現代において、その根底にある日本固有の美意識と精神文化を見つめ直す契機として、私は「葛飾北斎」という存在に辿り着きました。彼の半生を舞台芸術として描きたいという強い思いのもとに制作されたのが、本作『The Life of HOKUSAI』です。海外公演を通じて、北斎が遺した芸術の普遍性、その生涯に貫かれた創造への執念、そして彼を支えた家族愛が、国境を越えて人々の心を揺さぶるものであることを実感いたしました。
また、2022年には内閣府主管「クールジャパン・マッチングアワード」において、パナソニック コネクト株式会社様とともに「舞台芸術×テクノロジー」という革新的試みが評価され、受賞の栄に浴しました。この受賞を契機に、日本文化が世界とより深く響き合う新たな形を、今後も探求し続けてまいりたいと考えております。
2026年4月の日本凱旋公演に向け、引き続き皆様のご支援を賜れましたら幸いです。
ドキュメンタリー映像作品『SOKUIN』【日本語版 英語テロップ付】
※2026年3月末まで無料公開
<公演情報>
『The Life of HOKUSAI -日本凱旋公演-』
構成・脚本・演出:サカクラカツミ
出演:
サカクラカツミ(パフォーミングアーティスト)
小林太郎(和太鼓奏者)
鎌田薫水(薩摩琵琶奏者)
加藤花鈴(コンテンポラリーダンサー)
沙央くらま(俳優)
2026年4月18日(土) 15:30公演/18:00公演
※開場は開演の45分前
会場:東京・浅草公会堂
チケット情報:
https://w.pia.jp/t/hokusai/
公式サイト:
https://napposunited.com/hokusai_stage/


