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義太夫、黒御簾音楽が彩る花組芝居、25年ぶりの泉鏡花作品新作『陽炎座』

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花組芝居『陽炎座』稽古風景 (撮影:小川真理)

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花組芝居の鏡花歌舞伎『陽炎座』が2025年11月11日(火)〜16日(日)、東京・博品館劇場にて上演される。

1987年に歌舞伎の復権を目指して設立した花組芝居。その初期から『夜叉ヶ池』や『天守物語』、『海神別荘』、『婦系図』など、これまでいくつもの泉鏡花作品を上演してきた。昔からこの団体を見てきた演劇ファンの中には、泉鏡花の舞台化といえば花組芝居という印象が強い人も少なくないだろう。そんな花組芝居が、実に25年ぶりに手がける鏡花作品の新作がこの『陽炎座』だ。松田優作主演、鈴木清順監督による映画(1981年)でも知られる今作をまだ上演していなかったのが意外だが、それだけに満を持して手がける本公演に期待が募る。

宣伝イラスト:波津彬子 宣伝美術:小川真理

里神楽の座付き狂言方である男・松崎が、鳴り物の音に導かれ、寂れた横丁に迷い込む。軒行灯を吊るした木賃宿街の奥、突如現れた大きな空き家では、不思議な素人芝居が行われていた。芝居はやがて、現実と幻想が曖昧に溶け合う世界へと松崎を誘う。観客席にいた美女が思いがけない告白をし始め……。現実と幻想を自由に行き来する鏡花らしい物語が花組芝居によって立ち上がる。

この幻想的な作品を上演するにあたり、今回演出の加納幸和が取り入れるのは、義太夫と黒御簾(くろみす)音楽だ。歌舞伎で用いられる義太夫語り、そして黒御簾の内で演奏される下座音楽。人間国宝である女流義太夫三味線の鶴澤津賀寿、長唄三味線方の杵屋邦寿を楽曲スタッフに迎えて、作品にあわせたオリジナルの新曲を生演奏で披露。日本の古典芸能を支える演奏が、作品を彩る。

歴史を重ねてきた花組芝居が、本格的な和の音楽とともに描く泉鏡花の世界。その新たな挑戦が、どのような舞台として立ち上がるのか注目される。


<公演情報>
花組芝居 鏡花歌舞伎『陽炎座』

原案・原作:泉鏡花
劇作・脚本・演出・出演:加納幸和

出演:原川浩明 / 山下禎啓 / 桂憲一 / 北沢洋 / 横道毅 / 磯村智彦 / 小林大介 / 丸川敬之 / 押田健史 / 永澤洋 / 武市佳久 / 神田友博
【花組男子(客演)】黒澤風太 / 髙橋凜

義太夫
浄瑠璃:竹本京之助 三味線:鶴澤津賀寿(人間国宝)

長唄
唄(日替り):杵屋勝眞規 唄(日替り):安岡麻里子
三味線:杵屋邦寿 三味線:松永忠史朗

囃子
打物:梅屋巴 打物:望月太左幹 三味線:鳳聲千晴

2025年11月11日(火)~16日(日)
会場:東京・博品館劇場

チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2528519

公式サイト:
https://hanagumi.ne.jp/stage-2511/

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