『25時、赤坂で』の撮影現場に潜入! 真夏の朝、緊迫感あふれる羽山と白崎の熱演の裏側
映画
インタビュー
撮影:於ありさ
続きを読むフォトギャラリー(8件)
すべて見る
昨年放送されたSeason1が大熱狂を博し、現在、Season2が放送中のドラマ『25時、赤坂で』。
本作は人気俳優・羽山麻水と、新人俳優の白崎由岐。大学の先輩後輩だった2人がBLドラマでカップルを演じることになったところから始まったラブストーリーだ。Season2では、前作で両片思いの末にようやく結ばれた羽山と白崎の恋のその先が描かれている。
そこで、今回は気になる撮影現場に潜入。羽山役の駒木根葵汰&白崎役の新原泰佑の撮影の様子とインタビューをお届けする。
緊迫感あふれるシーンの撮影に2人は
今回潜入したのは、5話、2人の家の中で繰り広げられる重要なシーン。
2人がオーディションを受けていた舞台『雨と懺悔』の最終審査直前。そんなタイミングで急に大ヒット映画を手がける監督の劇場映画『ラストノート』にて主演をやらないか、と羽山にオファーが来る。羽山にとって、舞台『雨と懺悔』はずっとやりたかった作品。白崎とともに受けていたオーディションを途中で降りて映画のほうを受けるべきか、と葛藤する羽山。しかし、羽山のために脚本を手直ししたという監督の熱量に押され、羽山は“やりたかった仕事”ではなく“やるべき仕事”を選ぶことにしたというシーンだ。

そうして迎えた最終審査の後で、自宅のリビングで羽山の帰りを待つ白崎。
帰宅した羽山に白崎は「俺、精いっぱいやりました。うまくできたかはわからないけど、やれることはやった」と清々しく報告する。
しかし、羽山はすぐには返事ができず、頷くこともせず、ただ言葉を選んでいるだけの空白の時間が流れる。その後で、羽山は自分の身に起きた出来事を白崎に説明。緊迫感が漂うシーンの撮影だ。
台本を見て感じたのは、他のシーンと比べて「……」が非常に多いと言うこと。それゆえ、羽山役の駒木根葵汰と白崎役の新原泰佑の繊細な表情の変化が求められているように感じた。
まずは、ドライリハーサルと呼ばれる、段取りのチェックから。Season2ともあり、すでに息がぴったりの2人。特に修正すべき点もなく、いろいろな画角から同じシーンの撮影を何度も繰り返していた。
囁くように想いをこぼす白崎とふわっとした表情の羽山
さらに、同じシチュエーションでのシーンは続き、今度は羽山から「オーディション前に白崎くんに余計なことを言いたくなかったから」と言葉が発せられる。
これに対して、白崎は怒るでも悲しむでもなく羽山の胸中を心配する。「それで、麻水さんの本当の気持ちが置き去りになっていったりしない?」と。ここでの2人は声を荒げたりすることなく、自分の中にある感情が暴れ出さないように淡々と会話をする姿が見どころだ。
そして、その後で白崎は羽山にそっと抱きつき、「今日は、一緒に寝ていい?」と一言。
これに対して羽山は「家庭内別居は? もう終わったの?」と聞く。その姿から羽山は相変わらず、理性的だと感じさせられた。また、スマートに振る舞っているように見えて、嬉しさを抑えきれていないようにも見えるところから駒木根の手腕を感じさせた。
カメラの外で見せる2人の笑顔
この日のシーンは、少し声のトーンも抑えめで、空気感もしっとりとした様子。
しかし、カメラの位置を調整する間、2人が和気あいあいと話す姿がたびたび見られた。真夏の早朝の撮影ということもあり、新原は「朝だから口が回らない。早口言葉ゼリフが多いんだよな〜」とこのシーンでのセリフに苦戦しているかのような一幕も。
さらに2人は少年漫画の話に花を咲かせる。
「この作品は見ていた?」とお互いに聞き合うも、なかなか見ている作品が被っていないよう。多忙な撮影の中でも、他愛のない話で盛り上がる姿は見ていて微笑ましいものがあった。
真剣さ溢れる撮影と、他愛のない話で盛り上がる束の間の待ち時間を繰り返し、撮影は終了。…かと思いきや監督から「高みを目指して、もう1回やるか!」とおかわりのリクエストが。
これには駒木根と新原「はい!」と元気よく返事。
そして、それも申し分のない演技でスムーズにクリアし、このシーンの撮影は終了となった。
新原「白崎も新原もびっくり!」な理由とは?
このシーンの撮影後、ふたりに撮影の感想を聞いてみた。
まずは、このシーンについて「オーディションを辞退したことを伝えたところは、白崎の目線から見ると“あんな羽山さんの顔、初めて見た”って思いました」と新原。
「段取りをやったときに“羽山さんのこんな顔見たことない!”って本当にびっくりしちゃって。羽山さんのエネルギー、というか視線・視界が外を向いているようで内側を向いている、焦点が合わないという経験が本当に初めてでびっくりしました。白崎も新原もびっくり!“芝居うま!くそっ”って(笑)」とジョークを交え、駒木根の演技を絶賛した。
一方の駒木根は「本当にそのとき感じ取ったものをそのままやろうと思って。監督と話して……」と、このシーンへのこだわりを明かす。
「そのあとの回想あけのシーン、気まずい空気感があって、お互いがいろいろあったうえでのシーンだったので。Season1でもそうでしたけど、日ごろの悩みとか、そういうネガティブな感情を抱えていて、それをふたりで乗り越えていくという。同じオーデイションを受けて、白崎からライバルだと言われて、羽山としての複雑な気持ちを考えていたら、そういう演技になったのかなと思います」
さらに続けて、駒木根は「でも新原くん演じる白崎が目の前にいたから、そういう表情になれたし、それはみんなで作り上げていくものなんだというのを日々感じています」と謙虚な心を忘れない。
2人の繊細に汲み取った感情が現れている5話でのシーン。ぜひともご覧ください!
『25時、赤坂で Season2』公式HP
https://www.tv-tokyo.co.jp/25jiakasakade2/
撮影・取材/於ありさ
フォトギャラリー(8件)
すべて見る
