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タクフェス第13弾『くちづけ』稽古場レポート 金田明夫、4度目にして最後の出演「ひとつの集大成に」

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(左から)松本幸大、小川菜摘、宅間孝行、金田明夫、石田亜佑美、鈴木紗理奈、浜谷健司

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宅間孝行作・演出の舞台で、2010年の初演から数えて4度目の上演となる『くちづけ』の取材会が都内稽古場にて行われ、宅間をはじめ、金田明夫、石田亜佑美、松本幸大、鈴木紗理奈、浜谷健司、小川菜摘が出席。稽古の様子を披露したあと公演へ向けた思いを語ってくれた。

宅間主宰のタクフェスの第13弾として上演される本作。もともと、宅間が新聞に掲載されたある事件の記事に触発され執筆した作品であり、2013年には堤幸彦監督の手で映画化もされている。
物語の舞台は知的障がい者の自立支援のために設立されたグループホーム「ひまわり荘」。過去に1度だけヒット作品を世に送り出した漫画家の愛情いっぽん(金田)は、身体は大人だが心は子どものままの娘のマコ(石田)を連れ、住み込みでひまわり荘で働くことになる。マコは入居者のうーやん(宅間)と打ち解け、マコの誕生日であるクリスマスの日に結婚しようと指切りを交わすが……。

初演以来、宅間がうーやんを、金田が愛情いっぽんを演じてきたが、このふたりのコンビは今回が最後となる。この日の稽古場取材では報道陣を前に、ひまわり荘での愛情いっぽんとマコの歓迎会のシーンの稽古が行われ、マコとうーやんが、子どものような純真なやりとりの中で距離を縮めていくさまが演じられた。

稽古後の取材会で宅間は、5年ごとに本作の上演を行なっていることについて「やはり、この世界を『知らない』ということが一番良くないと思っています。定期的に芝居という形で伝えていきたいテーマなので、ひとりでも多くの人に知っていただきたいという思いでやっています」と語る。一方で初演から15年が経ち「明夫さんも私も歳を重ねて、役との年齢がどんどん離れていく」と本作で宅間と金田によるコンビを最後とする理由も説明した。

金田は本作を自身にとっての「ひとつの集大成みたいな芝居」と語り、愛情いっぽんを演じる最後の機会になることに「心寂しくもある」と率直な思いを吐露。「でも、この『くちづけ』は時代を超えた名作であり、これから先も語り継がれていく作品だと思っています」と語った。

石田は初めての宅間作品となるが「すべてが新鮮です。稽古中に自分が思っているアイデアをひとつ出すと、宅間さんがそこから10個くらい出してくださる。毎日いただくものが多いです。まだまだ学びがあるのがありがたく、日々勉強させていただいています」と充実した表情を見せた。

愛情いっぽんの担当編集者、夏目ちゃんを演じる松本は、第12弾『夕 -ゆう-』に続いてタクフェスへ参加。この日の稽古でも、ハイテンションでまくしたて、マコから毒舌のツッコミを浴びる夏目ちゃんを熱演。「僕ならではの夏目ちゃんにしたい。誰よりも動いている自信はあります!」と語る。宅間も「アイドル臭が完全になくなっている」と称賛していたが、コミカルなシーンで松本が「どうやったらかっこ悪くなるか?」というイケメンならではの悩みを口にしていたことを明かし「稽古場の男たちから反感を買ってました(笑)」と語っていた。

本作で4作連続のタクフェス出演となる浜谷は「宅間作品連続出演記録更新中です!」と力強く語り、この日の取材中も鈴木と劇中さながらの掛け合いを見せる。鈴木もこれまでたびたび宅間作品に出演しているが、知的障がいを抱える人たちの実情を描く本作について「あえて話題にしないこともありますが、本当はもっと普通に話していいはず。そこに斬り込んだ作品で、『共存してるんだよ』、『この子たちはこんなふうなんだよ』と、私たちが普段、見たり聞いたりしたことのない世界がしっかりと描けていると思います。障がい者や性的マイノリティ、高齢、孤独といったこと――社会で取り残されているかもしれないところにスポットライトを当てているので、『共存とは何か?』というメッセージになればと思います」と本作への熱い思いを語った。

小川は、タクフェス初参加となるが「宅間さんの演出を受けて、私の役者人生の中でも目からうろこが落ちるようなことがたくさんあります」と語り、作品についても「いろんな愛の形がたくさん詰まった作品。若い世代からお年寄りまでたくさんの方に見ていただきたいです」と笑顔を見せる。この日も、小川が稽古場でキムチ鍋をみんなに振る舞うなど、劇中のひまわり荘さながら、和気あいあいとしたムードが稽古場に漂っていた。

最後に宅間は “フェス”という言葉を冠したこの公演について「堅苦しくない方向で、開演前からお祭り騒ぎをして、終わった後もみなさんが楽しめるイベントもやっています。会場に来て『こんな面白い世界があったんだ』と感じていただけるよう、“ホスピタリティの神様”と呼ばれたいなと思いながらやっていますので(笑)、ぜひそれを体感していただきたいと思います」と呼びかけた。

取材・文・撮影/黒豆直樹

<公演情報>
タクフェス第13弾 『くちづけ』

〈富山公演〉
日程:2025年11月24日(月・祝)
会場:新川文化ホール

〈東京公演〉
日程:2025年11月28日(金)~12月7日(日)
会場:サンシャイン劇場

〈名古屋公演〉
日程:2025年12月12日(金)~12月14日(日)
会場:アマノ芸術創造センター名古屋(名古屋市芸術創造センター)

〈大阪公演〉
日程:2025年12月18日(木)~12月21日(日)
会場:梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

〈福岡公演〉
日程:2025年12月27(土)
会場:SAWARAPIA

〈札幌公演〉
日程:2026年1月8日(木)
会場:カナモトホール(札幌市民ホール)

[作・演出] 宅間孝行
[出演] 金田明夫 石田亜佑美/松本幸大 上田堪大 加藤里保菜
浜谷健司/町田萌香 下川恭平 宮城弥生 神月柚莉愛 久井正樹
鈴木紗理奈/小川菜摘/宅間孝行
※Wキャストの出演日程は公演オフィシャルサイトまで

チケットURL:
https://w.pia.jp/t/takufes2025

公演オフィシャルサイト:
https://takufes.jp/kuchiduke2025/

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