松本幸四郎&尾上松也が舞台裏を明かす シネマ歌舞伎『歌舞伎NEXT 朧の森に棲む鬼』完成披露上映会レポートが到着
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シネマ歌舞伎『歌舞伎NEXT 朧の森に棲む鬼』完成披露上映会より (C)松竹株式会社
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すべて見る歌舞伎の舞台を撮影し、映画館で楽しむ“シネマ歌舞伎”最新作『歌舞伎NEXT 朧の森に棲む鬼』のWキャスト公演のうち、松本幸四郎主演公演を収録した「幸四郎版」が2026年1月2日(金) 、尾上松也主演公演を収録した「松也版」が1月23日(金) にそれぞれ公開となる。このたび本作の完成を記念し、2025年11月14日に行われた完成披露上映会の舞台挨拶に主人公・ライを演じた幸四郎、松也がそろって登壇。駆けつけた観客を前に作品への思いを語ったオフィシャルレポートが到着した。
悪役主人公・ライのイメージに合わせ、「悪い男」をテーマにしたワイルドなファッションで登場した幸四郎と松也。幸四郎は「日本の皆さん、こんにちは」、松也は「ハロー! ジャパン!」と挨拶し、息の合った姿を見せて観客を盛り上げた。
MCを務めた中井美穂から主人公・ライを演じた感想について問われると、幸四郎は「ブレーキのない車に乗って坂道を下っているような男。コントロールが効かないままどんどん突っ走って、体が引っ張られるような感覚でした」とコメント。松也は2007年に幸四郎がライを演じたInouekabuiki shochiku-mix公演に触れ、「稽古場でセリフを言ったとき、あのライのセリフを俺が言っている!という高揚感があった」と、憧れの役を演じた感動を明かした。幸四郎も「同じタイトルのお芝居でも、2007年公演とは全く違う作品に仕上がっている」とし、生まれ変わった本作の魅力を強調した。


長男・染五郎が演じるシュテンを痛めつけるシーンについて感想を求められた幸四郎は「大好きです!」と即答。松也はシネマ歌舞伎ならではの画として作中で女性の心を奪う場面の寄りのシーンを挙げ、「なかなかいい男でした!」とコメントした。
会話の中で幸四郎が「(今日のイベントは)時間だけで言ったら国宝の2倍ですよ」と笑いを誘うと、松也は「よく笑顔でいられますね?」と観客に冗談交じりにコメントし、40分の舞台挨拶の後に200分を超える本編を2バージョン鑑賞するという1日がかりのスケジュールをこなす観客への心遣いを見せた。
イベントではXで事前に募集した質問に答えるコーナーも実施。「地方公演の際に持っていく必需品」について質問されると、幸四郎は「この博多座公演はスーツケース5個と段ボール10箱くらい」と答え、普段なかなかできない整理をするため、大量の資料を持って行っていたことを明かした。松也が「本当ですか?! 公演の後はずっと整理していたんですか?」と質問すると、幸四郎は思うように進まず「4~5箱は空けずに返すことになるけど、あれを持ってくればよかったと思うのが嫌だから」と説明した。一方、靴好きで知られる松也も「スニーカーは15足くらい持って行っていた」と明かすと、幸四郎が「一遍に15足履くの?」と驚き交じりに質問し、互いの意外な一面を知る機会となった。


舞台挨拶の最後に、幸四郎は「シネマ歌舞伎は舞台を残す新たな道。生の舞台とはまた別の新作として楽しんでほしいと思います。主役を僕と松也さんが演じていますが、演出も台本も同じなのに主役が違うとこんなに違いがあるのか、と感じました。いろんなライ、朧の森に棲む鬼を観ていただきたいと思います」と挨拶。松也も「ふたりのライの方向性がすごく違っている。シネマ歌舞伎は個性を活かしながら作ってくださいましたので、きっと楽しんでいただけると思います。本日はありがとうございました」と締めくくり、会場は温かい拍手に包まれた。

<公演情報>
シネマ歌舞伎『歌舞伎NEXT 朧の森に棲む鬼』

作:中島かずき
演出:いのうえひでのり(劇団☆新感線)
出演:松本幸四郎、尾上松也、中村時蔵、坂東新悟、尾上右近、市川染五郎、澤村宗之助、大谷廣太郎、市川猿弥、片岡亀蔵、坂東彌十郎 ほか
(令和6(2024)年11月・12月、東京・新橋演舞場公演を収録)
幸四郎版 2026年1月2日(金)/松也版 2026年1月23日(金) 全国公開
シネマ歌舞伎『歌舞伎NEXT 朧の森に棲む鬼』幸四郎版の詳細はこちら:
https://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki/lineup/2850/
シネマ歌舞伎『歌舞伎NEXT 朧の森に棲む鬼』松也版の詳細はこちら:
https://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki/lineup/2851/
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