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「光が私に降り注いだ」キムラ緑子が語る、笠置シヅ子役への特別な想い~舞台『わが歌ブギウギ』取材会レポート

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『わが歌ブギウギ-笠置シヅ子物語-』取材会より(左から)齋藤雅文、松村雄基、キムラ緑子、林翔太

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2026年1月2日(金) から20日(火) に東京・三越劇場、1月24日(土) から2月1日(日) に京都・南座にて上演される『わが歌ブギウギ-笠置シヅ子物語-』の取材会が実施され、笠置シヅ子役のキムラ緑子、服部良一役の松村雄基、花森英介役の林翔太、補綴・演出の齋藤雅文が登壇した。

笠置シヅ子 写真提供:笠置シヅ子資料室

歌手・笠置シヅ子(1914~1985) の波瀾万丈の生涯を描いた『わが歌ブギウギ』は、昭和62(1987) 年NHK銀河テレビ小説で、生前の笠置シヅ子と親交の深かった作家・小野田勇の作、順みつき主演でドラマ化。好評を博した同作は、平成5(1993) 年3月に東京・三越劇場でドラマと同じく順みつき主演で音楽劇として初めて舞台化され、平成6(1994) 年5月大阪・中座及び全国公演で再演、平成17(2005) 年12月大阪松竹座、平成18(2006) 年1月名古屋・2月東京公演では真琴つばさ主演で上演された。

令和での初上演となる今回は、劇団新派の演出家・齋藤雅文の補綴・演出により作品をさらに練り上げ、『わが歌ブギウギ-笠置シヅ子物語-』と題して上演する。様々な舞台や映像作品などで圧倒的な存在感を見せ、ミュージカルやライブにも出演経験があるキムラが“ブギの女王”に挑む。

取材会の冒頭で齋藤は、「笠置シヅ子、服部良一という方は、周囲からやることなすこと『ダメだダメだ』『あかんあかんあかん』と言われ続けてきたと思うんです。『女がそれをやったらあかん』『結婚したら家に入らなあかん』『そんな歌い方したらあかん』『足あげたらあかん』と。それを全部乗り越えてきた。だから、涙と笑いがたくさんある芝居になると思います。これは勇気と愛の物語です。豊かな音楽劇になることを確信しておりますので、ぜひ、ご期待ください」と挨拶。

キムラは「『東京ブギウギ』という歌の力、それから笠置シヅ子さんの力を借りて、齋藤さんの演出のもとで、皆さんと手を一緒に繋いで楽しい作品にできたらいいなと思っています。お正月ですし、皆さんが華やかな、明るい気持ちで劇場に来てくださると思います。それに負けないように、『良い芝居!』『良いものを見たな』『楽しくなった』 と言ってもらえるようなお芝居をみんなで作っていけたらと思っております。頑張りますので、皆さんどうぞよろしくお願いいたします」と意気込みを語った。

舞台化の話を聞いた時の率直な感想については、「去年の2月ぐらいにマネージャーから『笠置シヅ子さんの物語のお話をいただいていますが、どうですか? 笠置シヅ子さん役です』と言われ、部屋がブワッと明るくなった感じでした。一瞬で、光が私に降り注がれたみたいな感じがして、すごくうれしかったのを覚えております」(キムラ)、「服部良一さん役ということで、『そんな役をやる年になったのかな』と。もう、プレッシャーしかありませんでした」(松村)、「ドッキリかと思いました。役どころを聞きましたら、緑子さんと激しい恋に落ちる役ということで。前回ご一緒させていただいた時も恋人の役をやらせていただいたので、今回もこの作品を通して、緑子さんの専属恋人役になれるように頑張りたいと思います!」(林)。

笠置シヅ子役をやってみたいと思っていた理由について尋ねられると、キムラは「15年ぐらい前、劇団にいた頃に衣裳をやってくれていた仲のいい友だちが、笠置シヅ子さんのことが大好きで、カセットテープを持って来て『これをぜひ聴いてくれ。貴方にやってほしいと思っている』と言ってくれたことがあって、ずっと気にはなっていたんです。そこまで言ってくれるんだったら、歌を歌うのが好きだからやってみたいなって。ぼんやりとずっと笠置シヅ子さんのことが私の中にあった感じです」とコメント。

また、戦後の大スターを演じるプレッシャーについて問われると、「(笠置シヅ子さん役を)やらせてもらうことになってから、実際に笠置シヅ子さんに会ったことがあるという方に立て続けにお会いしました。生の笠置さんの音楽を聞いて、近くで舞台を拝見してエネルギーをもらっていた方々の思いや、イメージを裏切らないように、壊さないように、なるべく近づけるよう頑張りたいです」と語った。

服部良一を演じる松村は「服部良一さんが、戦争から復員されてきた時に、『幸い命をとりとめたんだ。いい曲を書こう。いい歌を唄おう。敗戦ですべてを失った人たちの生きる力になるような』と笠置シヅ子さんと語り合う場面が芝居の中にあり、自叙伝の中にも書いてあるんですね。音楽というのは、やはり素晴らしいと戦争中に実感したとおっしゃるんです。それはなぜかというと、国境もないし、人種もないし、人の心に勇気や希望や、喜びを与えてくれるものだからだと。その服部さんの思いをしっかりと胸に秘めて、観てくださるお客様にあたたかい気持ちや笑顔を届けて、元気になっていただけるような作品にしたいと思っています」、花森英介役の林は、「プレッシャーは感じまくっているのですが、戦後という時代を知らない年齢層の方もたくさん観に来られると思うので、芝居を通して、嘘を届けないように時代の空気感をちゃんと表現できればと思っています」とそれぞれ思いを語った。

舞台演出ついて齋藤は、「日本橋の三越劇場は割と小さな劇場で、やっていて心地よい、生の声が届くとても良い空間なんです。踊れて歌えて芝居のできるダンサーの皆さん、そしてここにいる皆さんと一緒に、鮮やかに、かっこよくやりたいと思っています。レトロで懐かしいけど、今の演劇としてふさわしい、お洒落な芝居になるといいなと思っています」と意気込みを語った。

<公演情報>
『わが歌ブギウギ-笠置シヅ子物語-』

作:小野田勇
補綴・演出:齋藤雅文

【キャスト】
笠置シヅ子:キムラ緑子
花森英介: 林翔太
生駒芙美子:惣田紗莉渚
木暮五郎:賀集利樹
早見秀高:曽我廼家寛太郎
ラク町お葉:一色采子
ユリー五十鈴:桜花昇ぼる
服部良一:松村雄基

【東京公演】
2026年1月2日(金)~20日(火)
会場:三越劇場

【京都公演】
2026年1月24日(土)~2月1日(日)
会場:南座

チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/search_all.do?kw=%E3%82%8F%E3%81%8C%E6%AD%8C

公式サイト: https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/mitsukoshi_2601/

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