年内最後のカナダ戦に向けてなでしこジャパン26名発表! ニールセン監督が求める「ペナルティエリア内でのタフさ」
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ニルス・ニールセン監督
11月19日『MS&ADカップ2025』カナダ女子代表戦に臨むなでしこジャパンのメンバー発表記者会見が行われた。登壇した日本サッカー協会・佐々木則夫女子委員長とニルス・ニールセン監督は次のようにあいさつした。
佐々木委員長「ここのところ結果が出ていないが、強豪国と対戦してきた。日本で戦う中でも、非常に強い相手とマッチメイクできたと思っている。もちろん勝利することも大事だが、強豪国となでしこジャパンが相対することをスタジアム、テレビで見ていただきたい。結果はみなさんに心配をおかけしているが、カナダと堂々と戦い、いいゲームをするという目的で、長崎は本当に素晴らしいスタジアム。関東からは遠方だが、観光を兼ねてぜひスタンドで応援していただきたい」
ニールセン監督「日本に戻って来れてうれしく思う。次は歴史ある街の長崎で合宿と試合ができることを楽しみにしている。自分たちの最善の形を見せられればと思っている。長崎でできる限りのことをして、結果にこだわっていきたい。最近結果が出ていないが、サッカーではよくあること。しっかり高いパフォーマンスを見せて戦っていきたい」
今回の代表活動での強化ポイントを問われた指揮官はこのように返答した。
「欧州遠征では判断が遅くプレスが機能しないシーンがあったが、今回はしっかりプレスを掛けられるようにしたい。また違うフォーメーションを取り入れたりしていきたいと思っている。自分たちのプレーモデルで、自分たちのやりたいことをサッカーができるように再度持っていくことと、また相手を驚かせることを新たに挑戦したい」
新たに挑戦したいことは何か、詳細を求められたニールセン監督は?
「簡単に言えばフォーメーションを変化したり、それによって必要な時に前線からのプレッシャーを高められるかなど考えている。ひとりセカンドストライカーを置いたり、ピッチの幅を使いたい時にSBの選手高い位置にキープしたりしたいと考えている。ベーシックなコンセプトは同じ。フォーメーションが変われば、パスの角度やペナルティエリアへの侵入が変わってくる。柔軟性があることは日本人の良さでもあるので、いろんなポジションをこなすことができると思うので、明確な指示をしていきたいと思っている」
今回国内組を6人選出した理由とトレーニングマッチを含めた選手の起用法もニールセン監督は明かした。
「今回WEリーグの選手も多いのは、現在状況がいい選手を呼んだから。海外、国内関係なく、状況がいい選手を選出した。選手起用の考えとして調子のいい選手を使っていきたいと思っている。選手全員に先発のチャンスはある。調子のいい選手を見極めて、調子のいい選手を使っていきたい。メンバーを固定していく気はないので、選手たちの調子、自信を観察して、メンバーを決められればと思っている」
監督就任から1年を迎えようとする中手応えを聞かれたニールセン監督の答えは?
「まず日本のサッカーには素晴らしいタレントが揃い、スキルに卓越し、状況判断が素早く、学習能力にも長けている。また謙虚さは日本人の良さだが、勝利を考えると謙虚さは必要なく勝利への厳しさが必要。勝利にこだわるならば、両サイドのペナルティエリアでの仕事をしっかりしなければならない。日本人選手は基本的なものはすべて持っているが、ペナルティエリア内ではタフさが求められる。時にはずる賢く、時には皮肉に取られるプレーも欠かせないと思う。そうすることによって相手がミスしたり、相手にスペースを与えなかったりする。選手たちには必要なことをしっかりやることを求めたい。選手たちは勝利のために何が必要か理解している。あとはディティールを詰め、メンタル面を整備していきたい。今回カナダという素晴らしい相手にどうすれば勝てるかしっかり準備して、『アジアカップ』に向けてしっかり準備したいと思っている」
なでしこジャパンのメンバーは以下の通り。
【GK】1山下杏也加(マンチェスター・シティ/イングランド)83試合85失点
12平尾知佳(グラナダCF/スペイン)12試合11失点
23大熊茜(INAC神レオネッサ)1試合1失点
【DF】4熊谷紗希(ロンドン・シティ・ライオネス/イングランド)163試合3得点
21守屋都弥(エンジェル・シティFC/アメリカ)20試合2得点
13北川ひかる(エバートン/イングランド)21試合2得点
2遠藤優(ウェストハム・ユナイテッド/イングランド)2試合0得点
3南萌華(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオン/イングランド)63試合5得点
5高橋はな(三菱重工浦和レッズレディース)41試合5得点
22石川璃音(エバートン/イングランド)13試合0得点
18白垣うの(セレッソ大阪ヤンマーレディース)1試合0得点
6古賀塔子(トッテナム・ホットスパー/イングランド)21試合2得点
【MF】24成宮唯(INAC神戸レオネッサ)12試合5得点
14⾧谷川唯(マンチェスター・シティ/イングランド)95試合21得点
16三浦成美(ワシントン・スピリット/アメリカ)35試合1得点
10⾧野風花(リバプールFC/イングランド)52試合1得点
25中嶋淑乃(サンフレッチェ広島レジーナ)10試合2得点
7宮澤ひなた(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド)51試合9得点
26吉田莉胡(INAC神戸レオネッサ)3試合0得点
15藤野あおば(マンチェスター・シティ/イングランド)34試合8得点
17浜野まいか(チェルシー/イングランド)24試合6得点
20松窪真心(ノースカロライナ・カレッジ/アメリカ)8試合0得点
19谷川萌々子(バイエルン・ミュンヘン/ドイツ)13試合3得点
【FW】11田中美南(ユタ・ロイヤルズ/アメリカ)95試合44得点
8清家貴子(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオン/イングランド)32試合9得点
9植木理子(ウェストハム・ユナイテッド/イングランド)45試合12得点
※所属クラブの後の数字は国際Aマッチのもの。
『MS&ADカップ2025』なでしこジャパン×カナダ女子代表は11月29日(土)・長崎スタジアムシティ(ピーススタジアム)にてキックオフ。またトレーニングマッチとして同カードは12月2日(火)・トランスコスモススタジアム長崎にて開催される。『MS&ADカップ2025』の模様はTBS系列にて全国生中継。チケット発売中。
MS&ADカップ2025のチケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2532080

