Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > 日本の近・現代絵画にみるさまざまな愛のかたち『LOVE いとおしい…っ!』山種美術館で12月6日から

日本の近・現代絵画にみるさまざまな愛のかたち『LOVE いとおしい…っ!』山種美術館で12月6日から

アート

ニュース

ぴあ

北野恒富 《道行》 1913年頃 福富太郎コレクション資料室

続きを読む

フォトギャラリー(12件)

すべて見る

これまでの年末年始にかけての展覧会で、「癒やし」「HAPPY」など心惹かれるキーワードで特別展を開催してきた東京・広尾の山種美術館。今回は「LOVE」をテーマに、12月6日(土)から2026年2月15日(日)まで、私たちの身の回りにある多様な愛のかたちをとらえた日本の近代・現代絵画を中心に展観する。

愛のかたちはさまざまだ。恋人同士の燃え上がるような愛、親子や夫婦など家族への愛、生まれ育った故郷への愛、身近な動物への慈しみ、さらには信仰に基づく愛など。同展では、そうした様々な愛を描いた作品が勢揃いする。

速水御舟 《桃花》 1923年 山種美術館

たとえば、鏑木清方(かぶらき きよかた)が近松門左衛門作の浄瑠璃本『冥土の飛脚』に取材し、悲恋の物語を格調高く表した名作《薄雪》(福富太郎コレクション資料室蔵)は、同展の注目作のひとつ。また、家族愛では、愛娘の初節句を祝って描いた速水御舟(ぎょしゅう)の《桃花》など、親子の愛情にあふれる優品が注目される。小山硬(おやま かたし)の《天草(洗礼)》からは信仰で結ばれた人々の慈しみに満ちた愛が、また身近な動物を主題とした作品からは、画家の温かな動物愛が感じられる。

小山硬《天草(洗礼)》1972(昭和47)年 紙本・彩色 山種美術館

今回の見どころのひとつは、同館の所蔵作のほか、日本美術のコレクターとして名高い福富太郎のコレクション作品も展観されること。鏑木清方の《薄雪》、北野恒富(つねとみ)の《道行》、池田輝方(てるかた)の《お夏狂乱》(いずれも福富太郎コレクション資料室蔵)などは、いずれも悲しいラブストーリーに基づく福富太郎コレクション屈指の名品だ。また、小林古径(こけい)の代表作《清姫》の連作が全8点展示されるのも注目されるところ。道成寺の僧に恋い焦がれ、ついに蛇になってしまった清姫の伝説に基づくこの連作は、究極の愛に取材した品格あふれる作品だ。

池田輝方《お夏狂乱》1914(大正3)年 絹本・彩色 福富太郎コレクション資料室

冬はクリスマスや正月、バレンタインデーなど、親しい人や大切な存在に接する機会も多い。一年で最も愛が身近となるこの季節に、近代・現代の日本画家たちの「愛おしい」気持ちにあふれた多様な名品群を味わいたい。

※本文中の所蔵表記のない作品はすべて山種美術館蔵

<開催情報>
『【特別展】LOVE いとおしい…っ! -鏑木清方の恋もよう、奥村土牛のどうぶつ愛-』

会期:2025年12月6日(土)~2026年2月15日(日)
会場:山種美術館
時間:10:00~17:00(入館は~16:30)
休館日:月曜、1/13(火)、12/29(月)~1/2(金) ※1/12(月・祝)は開館
料金:一般1400円、【冬の学割】大学生・高校生500円、中学生以下無料(付添者の同伴が必要)
公式HP:
https://www.yamatane-museum.jp/

フォトギャラリー(12件)

すべて見る