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森ガキ侑大監督最新作『架空の犬と嘘をつく猫』タリン・ブラックナイト映画祭で撮影賞受賞

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タリン・ブラックナイト映画祭より

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2026年1月9日(金)に公開される森ガキ侑大監督最新作『架空の犬と嘘をつく猫』が、タリン・ブラックナイト映画祭(PÖFF)にて撮影賞を受賞した。

原作は、『川のほとりに立つ者は』で本屋大賞にノミネートされた寺地はるなの同名小説。弟の死により現実を見なくなった母親を筆頭に、家族誰もが“不都合な真実”から目をそらし、それぞれの嘘を重ねながら、それでもなお一緒に暮らしている“機能不全”の羽猫家の約30年間を描く。

『架空の犬と嘘をつく猫』

脚本は、『浅田家!』で日本アカデミー賞脚本賞を受賞した菅野友恵。主人公・羽猫山吹を映画『盤上の向日葵』、テレビドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』と出演作が続く高杉真宙が演じる。その他、山吹の幼馴染で恋人となる佐藤頼を伊藤万理華、山吹の初恋の相手、遠山かな子を深川麻衣、母・雪乃を安藤裕子、姉・紅を向里祐香、父・淳吾を安田顕、そして祖母役に余貴美子、祖父役には柄本明と、幅広い世代の実力派俳優たちが集結した。

本作の撮影を担ったのは、⻑年にわたって日本映画界を見つめ続けてきたカメラマンの山﨑裕。『ワンダフルライフ(After Life)』(是枝裕和監督/1999) で初めて劇場用映画を手掛け、以降『Distance』(2001)、『誰も知らない』(2004)、『花よりもなほ』(2006)、『歩いても歩いても』(2008)、『奇跡』(2011)、『海よりもまだ深く』(2016) と、是枝作品の多くを担当してきただけでなく、河瀨直美監督の『2つ目の窓』など、数々の映画や番組で撮影を担当してきた。

全編、原作者・寺地の故郷である佐賀でのロケとなった本作でも、土地ならではの優しい空気を映像に映し出し、“日本らしく落ち着いていて、詩的で美しい映像”という評価を受け、今回の受賞に繋がった。

『おじいちゃん、死んじゃったって。』で、同映画祭のNETPAC AWARD(最優秀アジア映画賞)を受賞して以来、8年ぶりに戻ってきたタリン・ブラックナイト映画祭での結果に森ガキ監督は、「8年ぶりのタリン・ブラックナイト映画祭のコンペティションは、カンヌ国際映画祭やベルリン、カルロヴィヴァリ国際映画祭などで、受賞した監督たちが参加する映画祭へと変わっていました。そんな映画祭で撮影賞をいただけた事に大変嬉しく思います」とその喜びを明かし、「山﨑さんと、演出に対する撮影方法を話している時間が何より尊いと感じました。毎日、撮影終わりにふたりで反省会をしたのを覚えています。山﨑さん、おめでとうございます!!」と共に作品を作り上げた山﨑へ、感謝とお祝いの言葉を贈った。

<コメント>
■森ガキ侑大(監督)
8年ぶりのタリン・ブラックナイト映画祭のコンペティションはカンヌ国際映画祭やベルリン、カルロヴィヴァリ国際映画祭などで、受賞した監督たちが参加する映画祭へと変わっていました。そんな映画祭で撮影賞をいただけた事に大変嬉しく思います。いつも山﨑さんは、優しく。監督の側で映画にとってこのシーンはこうであるという導きを画で伝えてくるのが、すごく心地よい時間でした。山﨑さんと、演出に対する撮影方法を話している時間が何より尊いと感じました。毎日、撮影終わりにふたりで反省会をしたのを覚えています。山﨑さん、おめでとうございます!!

■最優秀撮影賞『架空の犬と嘘をつく猫』審査員講評
山崎裕の静謐な撮影と、作品全体のデザイン、そして視覚的センスが融合し、観客はある家族の葛藤に満ちた世界を、その葛藤とは対照的なシンプルさで描き出す。精緻な構図、抑制されたカメラワーク、そして色彩は、まさに日本の古典的手法であり、登場人物たちの抱える問題を誇張や陳腐な表現なしに表現できる、完成された世界へと私たちを誘う。それは優雅で静謐な雰囲気を醸し出し、内面の葛藤や感情的な解決への切望を覆い隠し、観客が空白を埋めることができるような風景を作り出している。

<作品情報>
『架空の犬と嘘をつく猫』

2026年1月9日(金)公開

公式サイト:
https://usoneko-movie.com/

(C)2025 映画「架空の犬と嘘をつく猫」製作委員会

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