『アバター』最新作でジェームズ・キャメロン監督が3年ぶりに来日! 大ファンの宮世琉弥&山崎貴も登壇
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『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』来日ジャパンプレミア (左より)宮世琉弥、ジェームズ・キャメロン監督、山崎貴監督
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すべて見る12月19日(金)に公開される映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』のワールドツアーの一環として、ジェームズ・キャメロン監督が3年ぶりに来日。日本のファンとともにジャパンプレミアを開催した。
会場には、キャメロン監督作品の大ファンだと語る俳優の宮世琉弥、映画監督の山崎貴がゲストとして登場したほか、大学生を中心とした約50人の学生が招待され、学生からの質問に巨匠キャメロンが直接回答するコーナーも実施。熱気と感動に包まれたプレミアとなった。
パンドラへ“アバター”として潜入した元海兵隊員のジェイク・サリー(サム・ワーシントン)はナヴィのネイティリ(ゾーイ・サルダナ)と恋に落ち、人類と戦う決意をする。2作目『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』では、家族を築いたジェイクらが海へと戦いの場を移し、愛する者のために人類と対峙。侵略を退けることに成功するが、家族の命を奪われるという大きすぎる犠牲を伴った。そして最新作『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』では、同じナヴィでありながらパンドラを憎むアッシュ族のヴァラン(ウーナ・チャップリン)が人類と手を組み襲来する。
炎のように赤く光る作品の頭文字“A”が堂々とそびえたつステージに早速キャメロンが登壇すると、大歓声に包まれ、冒頭から熱気全開のスタートを切ったジャパンプレミア。『…ウェイ・オブ・ウォーター』ぶりの来日に、キャメロンは「こんにちは!」と軽快に日本語で挨拶。
本作についてキャメロンは「このシリーズを手掛けるにあたって、エモーショナルな作品にしたかったんです。1作目では、新しい世界、そして新しい映画の形に皆さんを誘いました。2作目ではサリー家をより深く知る作品になりました。3作目は、家族が様々な危機にさらされています。シリーズにつきもののアドベンチャーや美しい景色ももちろんありますが、1、2作目よりもさらにエモーショナルな物語になっています。子どもたちの視点から物語も描かれていますが、彼らがどのように強くなり、自分自身を見つけていくのかというのを追いつつ、父と息子の葛藤も描かれます。こういった家族の物語は、世界中で言語を超えて共通するものだと思うんです」と語る。
さらに「キリに注目してほしいです。演じているシガーニーは撮影当時、72歳で15歳の少女を演じていました。キリもいろいろと明かされることがあるのでチェックしてもらえたら嬉しいです」と、見逃せない注目ポイントを明かし、会場を沸かせた。
そして、特別ゲストとして監督作品の大ファンの宮世と山崎監督も登壇。花束を贈呈し喜びを露にする宮世は、「僕はキャメロン監督の大ファンなので、会えたことがとても光栄です! 緊張して変なこと言わないか心配です(笑)」と語りつつ、一足先に鑑賞した最新作について「映像美が素晴らしいのはもちろん、役者の演技、アクションと、この3つは自分の人生の中で最高峰のクオリティでした。家族愛や環境問題など、いろいろな方にこの映画のテーマが伝わるといいなと思うので、是非皆さんにも観てほしいです」と熱意たっぷりに感想を告白した。
山崎も「皆さんまだ観ていないのが羨ましいくらいです。まさに“映画体験”になると思います。パンドラでものすごい冒険を味わうことになると思います。一番すごいのは、キャラクターたちの魂が見えてくることです。仲間や家族などへの複雑な想いを持ったキャラクターたちが、すごく大きな流れの中に飲み込まれていく。そんな壮大さはありつつ、小さな家族の話でもあるので、泣かずにはいられない魂の物語に感動しました。これから観る方には本当に素晴らしい体験になると思います」と、キャメロンの手腕にリスペクトを語った。
本作では、俳優の生の演技をパフォーマンスキャプチャという技術を使って撮影することで、人間ではないナヴィというキャラクターを描きながらもリアルさを演出しているが、宮世はそんな俳優陣の演技にも引きこまれたそうで、「俳優さんのお芝居が本当に素敵だったのですが、パフォーマンスキャプチャに落とし込むうえで、役者の人間味をどう生かしていったのでしょうか?」と、役者目線でキャメロンに質問。
キャメロンは「この作品において一番重要な質問です」と言いつつ、「1作目制作時は新たな映画を作れたという自負がありました。しかし、もっとやれるのではという気持ちもありました。世界最高峰の役者が揃っているからです。そして2、3作目では、一番時間を費やしたのが、役者の表情をいかに生かすかへの取り組みでした。役者の心やモーションをひとつも漏らすことなく反映させたんです。この作業は私の一番好きな作業でもあります」と回答した。
宮世は「自分の財産になりました。ありがとうございます!」と、伝説的な存在からの貴重なアドバイスに感激した。そしてキャメロンとの会いたさに撮影現場から直接駆けつけた山崎監督は、「作品を観ていると、ストーリーに感動している自分と、技術の凄まじさに勘弁してくれと思っている自分が同時に存在するんです。技術が技術として使われているのではなく、エモーショナルな部分に直接訴えかける映像を作るために、その技術が使われているというのが本当に素晴らしい。技術が物語に寄り添っているところが素晴らしいんです」と、本作が誇る3DやVFXなど、技術面を映画監督として絶賛。
キャメロンも「山崎監督のような、難しさを理解してくださる方にこのように言葉をもらえて嬉しいです。僕も山崎監督の作品は拝見していて、技術がストーリーテリングのために使われていることに心を動かされました。最新作も大変期待しています!」と語り、会場を盛り上げた。
そして本プレミアでは、新たな世代の観客や、これまで3Dで映画を観たことのない人にも劇場の大画面で体験する機会をということで、映画を勉強している大学生を中心に約50名の学生を招待。学生からキャメロンに直接質問できる機会が設けられた。
最初の学生から「アバターのような仮想世界を作るとき、最初に決めるのは“物語”と“世界観”のどちらですか?」と問いが投げかけられると、キャメロンは「いい質問ですね! その答えは両方です。そして真ん中で出会うんです。自分がかっこいい、観たいと思える世界観を作っていき、一方反対ではキャラクターの内面を考えながら作ります。そうすると、その真ん中でふたつが出会い、ストーリーが生まれるんです。そして本作には自分の経験が反映されています。10代のときの苦悩と、その後自分が父となったときの経験です。両方の視点から物語を掘ることができました。ジェイクとロアクの関係に、そういったところが反映されています」と、パンドラの世界を創り出すにあたっての秘訣を明かした。
次に、「将来について迷っている大学生にひとつだけアドバイスを送るとしたら?」という学生ならではの質問に、キャメロンは「今は大変な時代です。希望を持つこと、世界がよりよくなるために力を合わせることが大事だと思います。そしてサリー家のモットーは、“絶対に諦めないこと”と、“絶対に団結すること”。これがいいかもしれません。仲間と一緒に行動してもらえたらと思います」と愛に溢れるメッセージを贈った。
宮世からは「3時間があっという間に過ぎて、気づいたら泣いていました。皆さんも濃密な時間を過ごせると思います。それぞれ感じ方も違うと思いますが、とにかく世界最高峰の映画になっていると思うので楽しんでください! そして、自分と同じ若い世代の方にも心に響く作品になっていると思うので、是非観てほしいです!」、山崎からは「技術に彩られた作品ですが、それをすべて忘れて、キャラクターたちに寄り添って一緒に冒険してもらえたらと思います。大変なことを乗り越えていく彼らの姿は、自分の将来の心の支えになり得ると思います。がっつり全部を吸収してほしいです」と、これから映画を鑑賞する人向けにおすすめポイントが語られた。
最後に、キャメロンから日本の観客に向けて「“ただ感じてもらいたい”と思っています。自分の人生との繋がりや共感がきっとあると思います。それがあったなら、それこそがこの映画を作った理由です。人間は皆同じ、誰もが希望や愛、夢などを持っているのだと改めて感じることができると思います。今、世の中は冷たいし怒りにも溢れていますが、だからこそ今この映画を作りたいと思いました。我々人間が、本来どういうものであったのかを思い出すためにです」と熱いメッセージが贈られ、来日ジャパンプレミアは幕を閉じた。
<作品情報>
『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』
2025年12月19日(金) 日米同時公開
(C)2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.
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