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ケムリ研究室no.5 『サボテンの微笑み』インタビュー ケラリーノ・サンドロヴィッチ×緒川たまき×瀬戸康史

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(左から)緒川たまき、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、瀬戸康史 (撮影/石阪大輔)

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ケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下KERA)と緒川たまきの演劇ユニット「ケムリ研究室」。その新作『サボテンの微笑み』が、2026年3月〜4月シアタートラム、4月〜5月に各地で上演される。少数精鋭のキャストのひとりに名を連ねるのは、KERA作品常連の瀬戸康史。そこでケムリ研究室のふたりと瀬戸に、作品にかける想いを語り合ってもらった。

――まずは現段階の構想をお聞かせいただけますか?

KERA 常日頃から緒川さんとは、「次どうしようか」という話し合いをしています。その中で今回は、起きる事件の大きさや意外性ではなく、小さなところに喜びや悲しみを見出すような芝居ができないかなという話になって。

緒川 登場人物も少なく、自分の心の中に起こる出来事に一番関心がある人たちが集まっている、そういうものになればなと。それだけにKERAさんが得意とする群像劇とは、またちょっと違う風合いが出てくるんじゃないかという期待があります。

KERA 人数が少ないからこそ、会話劇として濃いものにできると思うんですよね。7人なら一人ひとりをじっくり描ける、みたいな。

緒川 瀬戸さん含め、ご参加いただく皆さんの持ち味みたいなものが一層盛り込まれて、KERAさんの筆が進むことになっていくだろうなと思います。

――時代設定としてはいつごろをお考えですか?

KERA 大正、昭和初期のモダニズムの時代ですね。戦争が影を落とす前なので、当時の記録映像とかを見るとみんな笑顔で。

緒川 基本の人のありようが陽気ですよね。で、自分でいることに自信を持っているというか。

KERA そうそう。そんな時代を背景に、転換なしの、ひとつの家の中の小さな話にしたいと思っています。

――瀬戸さんがKERAさん作品に参加されるのは、もう4作目になりますね。

瀬戸 KERAさんには本当に感謝していて、最初の『陥没』(17年)の時、自分の内にあったものをほじくり出してくださった感覚があるんです。それ以降、“表現”というものに対するある種の恐怖感が消えたというか、より楽しんでやれるようになって。今のところ僕自身はなにもわかっていない状態ですが(笑)、ネガティブな感情はまったくありません。学生のころ「少年ジャンプ」を毎週楽しみにしていたような感覚で、まぁ不安がないと言えば嘘ですが、ワクワクした気持ちのほうが断然強いです。

KERA 4本も御一緒させてもらいたいと思えている時点で、やっぱり特別な枠に入る役者さんなんですよね。特に『陥没』で瀬戸に演じてもらった清晴は、10何人いる登場人物の中で一番際立つ役でしたから。初めて一緒にやる人間にああした役はあまり書かないですよ、リスキーだから。でも瀬戸は書かれた以上のものにしてくれた。あの時楽屋周りで撮った瀬戸の写真、全部清晴の顔してるもんね(笑)。

瀬戸 (笑)

KERA そういうのってすごく素敵だと思うよ。その次の『ドクター・ホフマンのサナトリウム〜カフカ第4の長編〜』(19年)では、対照的な双子の役をやってもらった。くっきりしていない分、難しい役を書きたくなる役者なんですよね。

瀬戸 ありがとうございます!

緒川 私は瀬戸さんがKERAさんと取り組まれた作品、全部に立ち会わせていただいていて……。

瀬戸 あ、本当ですね!

緒川 清晴誕生の瞬間も見させていただきましたし、ちなみに清晴の名付け親……私なんです。

瀬戸 そうなんですね!

KERA 緒川さんに役名を相談することは多いからね。

緒川 KERAさんだけでなく、あの時共演していた誰もが清晴の誕生を心から喜んでいましたし、その体験をしている人間にとって、KERAさんと瀬戸さんが作品を紡ぎ続けることは、皆さん納得ではないかなと。ただもしかすると、ちょっと昔の日本という国に、こんなキレイな小さなお顔の男性はいないって思われる方もいるかもしれませんけど……。

KERA・瀬戸 (笑)

緒川 ところがすごくハマるねってところを、日本って今よりずっとモダンだったのよってところをお見せしたいです。

KERA 今回瀬戸には兄妹(=瀬戸さおり)で出てもらうので、意外と配役は難しいんだけどね。兄妹役を当てるのはなんか悔しいし(笑)、カップル役だとお客さまにひとつフィルターがかかるので。

瀬戸 兄妹での出演はこれが初めてですからね。

KERA まぁ瀬戸に関しては今回も、一面的な役にはならないんじゃないかなと。あとケムリ研究室っていうのは、僕単独の作品とはまったく違って、あらゆることに緒川さんが介入してくるから(笑)。

緒川 それすごくネガティブな表現に聞こえます(笑)。

KERA あえて! あえてね。彼女の進言によって僕にはない要素が大量に入ってくるので、創作の脳みそがふたつあるような感覚を楽しんでもらえるんじゃないかな。

瀬戸 ケムリ研究室へは初参加なので、今から楽しみです!

取材・文/野上瑠美子
撮影/石阪大輔

<公演情報>
ケムリ研究室no.5 『サボテンの微笑み』

【東京公演】
日程:2026年3月29日(日)〜4月19日(日)
会場:シアタートラム

【兵庫公演】
日程:2026年4月24日(金)〜26日(日)
会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール

【豊橋公演】
日程:2026年4月29日(水・祝)
会場:穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール

【北九州公演】
日程:2026年5月2日(土)・3日(日)
会場:J:COM北九州芸術劇場 中劇場

【新潟公演】
日程:2026年5月9日(土)・10日(日)
会場:りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館・劇場

[作・演出] ケラリーノ・サンドロヴィッチ
[出演] 緒川たまき 瀬戸康史 瀬戸さおり 清水伸/
赤堀雅秋 萩原聖人/
鈴木慶一

チケットURL
https://w.pia.jp/t/kemuri-no5/

公演オフィシャルサイト
https://www.cubeinc.co.jp/archives/theater/kemuri-no5

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