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佐野勇斗が振り返る連ドラデビューからの10年「もっと自由にやっていいと思えるようになってきた」

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佐野勇斗 (撮影/梁瀬玉実)

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誰にとっても、「初めて」のことは忘れられない。

佐野勇斗が初めて連続ドラマにレギュラー出演したのは、今から10年前。2016年に放送された『砂の塔〜知りすぎた隣人』という作品だった。そこで心優しいお兄ちゃんを演じた佐野は一段ずつ階段を上り、前クールの『ESCAPE それは誘拐のはずだった』で初めてGP帯の連続ドラマで主演を務めた(桜田ひよりとのW主演)。

10年分の階段を踏みしめて、佐野勇斗はどこに向かうのか。大きな期待を背負った27歳は、今まさに次なる踊り場を曲がろうとしている。

佐野勇斗が器用なのは、見えない努力を惜しまないから

「あのときのことは今でもよく覚えています。僕の出演情報の解禁が確か朝の6時とかだったんですよ。もう前の晩から寝られなくて、4時くらいからケータイを握りしめて、『みんな、どんな反応してくれるかな?』ってソワソワしていました(笑)」

10年前、『砂の塔〜知りすぎた隣人』で連ドラ初レギュラーを射止めた佐野。初々しいかつての自分を、まるで幼い子どもを見つめるような柔らかい表情で慈しむ。

「もうすでに映画もやらせてもらっていたし、お芝居自体が初めてってわけじゃなかったんです。ただ、あんなにも重たい役をいただくのが初めてで。決まってからも、ちゃんとできるかって最初はすごい不安でした」

だからこそ、準備は怠らない。佐野勇斗は努力の人だ。

「家で自分でカメラを置いて、ひたすら練習していました。カメラにどう映ってるかなんて、自分ではわからないじゃないですか。だから、これくらいの目線の動きでちゃんと伝わるかなとか全部自分でチェックして、自分なりのやり方を研究してました」

当時、佐野は18歳。まだ演技経験がそれほどない中、自らの演技を客観視する術を、誰に言われるでもなく自然と身につけていた。

「自分で話してて今思いました、ちゃんと客観視しようとしていたんだなって。とにかく必死だったんですよ。周りは一流の俳優さんたちばかり。絶対に迷惑をかけちゃいけないと思っていたし。『砂の塔』はオーディションだったんですけど、自分を選んでもらえたことがうれしくて、絶対にいい芝居がしたいって気合いが入っていた。だから、自分にできることは全部やろうって一生懸命でした」

佐野はどちらかといえば器用なタイプだと思う。大抵のことはなんでもさらりとできてしまう。今、『砂の塔』を見返しても、初の連ドラとは思えないくらい安定した芝居を披露している。でもその裏には、人知れぬところであがいて汗にまみれた佐野勇斗がいた。

「『砂の塔』で泣くシーンがあったんですよ。そこも家でカメラに撮って練習しました。泣いてる顔がちゃんとリアルに見えるかなって自分でチェックして。よくやってたなあ、あのときの俺(笑)。でも実は、家でカメラを使って練習するのは今でもやってます。動画を撮りながら、架空の相手の前で芝居をする。そうやって五感を使ったほうが台詞を覚えやすいっていうのもあるんですけど。それは10年間ずっと続いている習慣です」

一方で、そんな真面目な性格が、自分の芝居を型にはめているようなところもあった。

「その感覚から解放されたのは、本当に最近。『ESCAPE』をやってからです。芝居に正解はないって頭ではわかっていたけれど、どこかで自分は正解を追い求めていた。『ESCAPE』をやって、もっと自由にやっていいんだと思えるようになりました」

それは、10年間、俳優という仕事と向き合い続けてきたから辿り着けた境地だった。

「もちろん大事にしなきゃいけない基礎みたいなものはあるけど、それさえちゃんとできていれば、そんなに枠にはめなくてもいいんだ、と。だから今は小さくまとまらないことが、僕の芝居の目標です」

役を形成する、佐野勇斗の論理的思考

そんな10年を経て佐野が新たに臨むのが、1月8日(木)よりスタートする新ドラマ『おコメの女-国税局資料調査課・雑国室-』。『砂の塔〜知りすぎた隣人』で実の母を演じた松嶋菜々子と、10年ぶりの共演を果たす。

演じるのは、松嶋演じる国税局の敏腕国税調査官・米田正子が創設した新たな部署・複雑国税事案処理室=《通称・ザッコク》のメンバーの一人、東大卒のエリート・笹野耕一だ。

「10年前は自分のことにいっぱいいっぱいで、松嶋さんとちゃんとお話しする余裕もなくて。そこらへんにいる一般高校生と大スターっていう感じだったんですけど、さすがに僕も10年分の経験を積んで余裕ができたというか。松嶋さんが大スターなのは変わらずですが、ちゃんと一緒に仕事をさせてもらう立場として、肩肘張らずにお話しできるようになったかなとは思います」

10年の時が流れ、会話の内容も大人になった。

「幸せって人に与えられるものではなく、自分から感じに行くものだと僕は思っているんですね。でも、最近の僕はその余裕がないというか、ちょっと受け身になってるなと思うところがあって。だから松嶋さんに聞いてみたんです、何に幸せを感じますかって。そしたら松嶋さんは『人に心から感謝できることが幸せ』とおっしゃっていて。ああ、もうこの方は神の領域にいるなと思いました(笑)」

佐野にとっては、前作の『ESCAPE それは誘拐のはずだった』に続く2クール連続の連ドラ出演。役の切り替えに戸惑うこともあった。

「普段は役の切り替えとか、役が抜けないとか、あんまり気にするタイプではないんですよ。でも今回は『ESCAPE』が終わってすぐM!LKのライブがあって、ひと息つく間もなくこっちの現場に入らないといけなかったから、正直大変でした。家で笹野の台詞の練習をしてるときも語尾がリンダっぽいヤンキー調になったりして。『いいのか、これ?』みたいなことはありました(笑)」

だが、そんな苦労を感じさせないほど、今やスーツ姿も板についている。演じる笹野は数字に強いスペシャリスト。佐野もまた理系寄りの人間だという。

「昔から数字は好きで、計算とかも得意でした。だから、見かけずによらず結構数字には強い気がします。物事の考え方もわりと理系っぽいところはあるんじゃないかな」

芝居においても、時に俯瞰をして論理的に演技を組み立てることがある。

「普段はどっちかといえば感情ベースでやることのほうが多いんですけど、今回に関してはちょっとロジカルが強めかもしれないです。というのも、ザッコクのメンバーはみんなキャラが濃いんですよ。だから、全員が前に出るとキャラが渋滞しちゃうなと思って。他のみなさんのお芝居を見ながら、ここはちょっと抑えたほうがいいなとか、逆にここは自分が上げたほうがいいなとか、考えながら調節してる部分はありますね」

なぜ佐野勇斗は陰と陽の役を自在に演じ分けられるのか

佐野の俳優としての武器の一つが振り幅の広さだろう。『ESCAPE それは誘拐のはずだった』のような素行不良の誘拐犯から、本作や『ひとりでしにたい』のようなエリート、『トリリオンゲーム』のようなオタクエンジニアまで、役ごとに自在にトーンを変え、まるで佐野自身がそういう人であるかのようなフィット感を見せる。

「あんまりいい言葉じゃないかもしれないけど、陰と陽で分けるなら、笹野は陰寄りのキャラクター。そういうところはシンパシーを感じます」

佐野をよく知るファンなら、その言葉に大いに頷くところだが、そうではない人からするとちょっと意外な言葉かもしれない。なぜなら、普段バラエティ番組やYouTubeで見る佐野は、よく笑い、よくふざける、気のいい兄貴肌の明るいキャラクターだから。

「それは表の顔ですね(笑)。裏だと、僕、全然しゃべらないですから。友達も喋る子が多くて、僕は聞き役。」

その話を聞きながら、どうして佐野勇斗はこんなにも幅広いキャラクターを硬軟自在に演じ分けられるのか、その理由がわかった気がした。佐野自身が内面に陽の自分と陰の自分を両方併せ持っているからだ。

カメラを向けられれば、観ている人たちを楽しませようとキレのいいボケを繰り出すサービス精神旺盛な自分と、一人でいるときは粛々とやるべきことを遂行する寡黙で冷静沈着な自分。佐野本人の多面的な魅力が役に反映されているから、私たちはどの役を演じる佐野のこともその役のように感じてしまうのだ。

「初めて」の連ドラから10年。当時お世話になった大先輩との再共演で、佐野はどんな顔を見せてくれるだろうか。それは、まだわからない。でも、この役でしか見せない「初めて」の顔にまた夢中にさせられることだけは、もうすでに決まっている。

白米好きの佐野勇斗が愛するメニューとは?

――じゃあ、ここからは『おコメの女』にちなんで白米トークを聞かせてください!

白米トーク!? なんですかそれは(笑)。

――ズバリ白米は好きですか。

めっちゃ好きです! 焼肉に行っても絶対に白米は食べる。というか、肉を食べに行ってるというより、白米を食べに行ってると言ってもいいくらい白米が大好きです。

――佐野くんが考える、これと白米を合わせたらおいしいという最高のマリアージュは?

ハヤシライスです。

――カレーではなくハヤシなんですね。

親父がカレーが好きすぎて、実家にいるときは隔週くらいでカレーが出てきたんですよ。だから逆にたまに出てくるハヤシライスがうれしくて。気づいたら、今日はハヤシライスだよ〜って日は「ハヤシライス来たー!」みたいな、めっちゃテンションが上がる人間になりました。

――じゃあ、佐野家のハヤシライスの味は自分でも再現できるんですか。

できないです。自分でつくったことはほぼないっす。だから、ハヤシライスを食べるのは実家に帰ったときです。

――『おコメの女』にちなんで、自分のことを「◯◯の男」と名づけるなら何にしますか。

有言実行の男。そうなりたいという意味も含めて、ですけど。僕がいつも目標を口に出しているのは、口にしたら絶対にその目標を叶えなきゃいけないってなるから。これからも有言実行の男であり続けるために、どんどん目標は口に出して、自分に発破をかけていきたいです。

――佐野さんはなんでも器用にこなせるタイプだと思うのですが、そういう自分の器用さを武器だと捉えていますか。それともコンプレックスに感じていますか。

どっちもあると思います。確かに自分でも器用だと思うし、そんなに苦手なことはないつもりですけど、唯一ある程度のところまでいくのに時間がかかったものがあって。それがダンスだったんですよ。

歌やお芝居はまったくの0からのスタートという感じではなくて、少なくとも自分の中で1はある感覚でした。でも、ダンスは違う。ダンスは完全に0からのスタート。

だから、まず0を1にするまでにすごく時間がかかって。ようやく最近になって1になったかなと思える程度。一緒に練習している周りの仲間たちがどんどん上手になっていくのを見て、やばいって焦って、でも追いつけなくて、だんだん嫌になっていくというループに入っていた時期もありました。

そこで感じたのが、僕は今まで0を1にする作業をやったことがなかったんだなって。たぶんそれは今までなんでも器用にこなせていたから。そういう意味では、自分のちょっと器用なところはコンプレックスかなって気がします。

撮影/梁瀬玉実、取材・文/横川良明

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<番組情報>
『おコメの女-国税局資料調査課・雑国室-』

1月8日(木)より放送スタート

番組公式サイト:
https://www.tv-asahi.co.jp/okome/

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