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ウルフルズ、昨年9月から全国18都市を駆け抜けたツアーついに完結!色褪せない名曲で魅了したファイナル公演をレポート

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『ウルフルズ ライブツアー2025-2026 ツーツーウラウラツー シーズン2』 Photo:八尾武志

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ウルフルズが、2025年9月23日東京・昭和女子大学 人見記念講堂から2026年3月7日栃木・かぬまケーブルテレビホール(鹿沼市民文化センター)まで、全国18都市(デビュー33年にして初めて行く街も含む)を回る全国ホールツアー『ツーツーウラウラツー シーズン2』を終えた。2024年夏から秋にかけて全国14都市を回った『ウルフルズ ライブツアー2024 ツーツーウラウラツー シーズン1』に続いての今ツアー。ツアータイトルは、2002年に開催された全国ツアー『ツーツーウラウラ』にちなんだもの。3月7日はツアーファイナルなので、すべてを記録に残すためにリハーサル開始前から入り、そこからライブレポートをすることに。

13時過ぎ、トータス松本・ジョンB・サンコンJr.とサポートメンバーの真心ブラザーズの桜井秀俊(g)・小杉泰斗(key)が会場に到着して、早速駐車場に停められているツアートラック前でスタッフ全員と記念撮影を。年を跨いでのツアーもいよいよ今日が最終日。14時過ぎからサウンドチェックを経てリハーサルが行われるが、メンバーはスタッフと穏やかに談笑している。リハーサルでトータスが歌い出した瞬間、その絶好調ぶりが伝わってきた。ツアーファイナルとは思えないパワフルでエネルギッシュすぎる歌声に驚いてしまう。ステージ前で再度メンバーとスタッフの全員で記念撮影をして、メンバーからひとことずつ挨拶。最後の最後までブッ飛ばす気満々。後は17時開演を待つのみ。

開演5分前、メンバーとスタッフが本番前のルーティーンであるハイタッチの儀式へ。そこからステージ袖に向かい、メンバーだけで円陣を組み気合いを入れて、いよいよ始まる。ステージ前に掲げられた緞帳には日本地図が描かれており、すでに訪れた都市には各地のご当地オリジナルスタンプシールが貼られ、BGMが流れる中、スポットライトが地図上をグルグルと照らして、最後に栃木で止まった瞬間にBGMがカットされて演奏が始まる。そして、緞帳の前に下手からトータスが登場して、観客を煽り、緞帳が振り落とされると演奏する4人も現れるという最高の幕開けシーン。シーズン1からの演出であり、この日もリハーサルで観ているものの、何度観ても高揚感しかない。鹿沼は初めて訪れる街ということもあり、初っ端から凄い歓声と手拍子が起きている。

もちろん1曲目は、ツアータイトルでもある「ツーツーウラウラ」。<知らない街へ 即出早出のツアーに>と歌われるが、初めての街も含めて全国津々浦々を訪れるのは、24年前も含めて今ツアーシリーズの大きなコンセプト。シーズン1ツアーファイナルで訪れた山形県酒田でのライブレポートの時にも感じたが、「おらが街にウルフルズがやって来た!!」ムードは鹿沼も同様に凄まじい。ウルフルズファン、ロックファンが多く見受けられる都市部のライブとは違い、老若男女問わず地元市民の方が多いのも津々浦々回る全国ツアーの醍醐味。

大歓迎の熱狂的な雰囲気の中、一気にソリッドでシャープなロックナンバー「彼女はブルー」へと続く。32年前の楽曲だが、あの頃と同じくトータスはタイトな衣装でシャウトする。まだ始まって2曲だが、ツアーファイナルらしい大爆発感。そのままドラムカウントから、これまた31年前の大ヒット曲「ガッツだぜ!!」。当たり前だが、懐かしいのではなく、当時よりキレッキレに鋭いのだからたまらない。ウルフルズという文字がデザインされた電飾オブジェも真っ赤に光り輝いている。

トータスは、初めて来た街なのに多くの人が来てくれたことへの感謝、そして、日常の嫌なことはすべて置いていってくださいと語りかける。ウルフルズが全力で楽しい音を鳴らしてくれるので、聴く我々だってどこまでも楽しいのみ。数え歌でもある「グッゴー!」でも充分に楽しんだ後、去年リリースされた新曲「青春」へ。「おじさんですけど」なんてトータスは言っていたが、おじさんが青春を歌うからこそ真実味があるのだ。曲調も穏やかで緩やかで沁みる。メンバー紹介では、ジョンBがツアー1週間前に足首を骨折して、去年のツアー前半は椅子に座りながら弾いていたことも振り返られる。今年に入ってからのツアー後半は立って弾くことが出来ており、まさにツアーという名のドキュメントを観ているようだ。トータスも、いつもツアー最終日は感無量であり、毎回違うからこそ良いと話す。ライブは生だからこその魅力があり、骨折などのアクシデントも乗り越えて、いくつになっても青春という生き様を魅せてくれるから素晴らしいのだ。

そんなMC明けの「愛がなくちゃ」は、博愛に満ちたピースフルナンバー。サンコンが歌う「コミコミ」、ジョンBが歌う「センチメンタルフィーバー ~あなたが好きだから~」とウルフルズ3人ならではの個性も際立っていて聴いているだけでワクワクする。とここまでは、ただただ楽しく聴いていたのだが、素敵な事件が次の瞬間に起きた。

「金の切れ目は縁の切れ目!」

トータスが叫ぶ。どう考えても、「借金大王」なわけで、観客の方は何の違和感も無かっただろう。だが、ライブレポート用にいただいていたセットリストでは「ワルツ!」のはず。客席後方PA席辺りで立ってノートにメモを取っていたが、スタッフたちが集まり出して慌てるそぶりも見せず俊敏に対応している。どのスタッフもサプライズを笑って楽しみながら動いていた。トータスとスタッフの長年における関係性だから成せる技。ちなみに余談だが、後から演奏メンバー陣に話を聴くと誰も何も聞かされず、その場で咄嗟に対応したとのこと。これぞバンドである。予定調和に陥ることなく、そしてツアーファイナルだからこそのスペシャル感というか……。トータスの飽くなき探求心とメンバースタッフ一丸で、それを実現させるパワーに兎にも角にも感激した。で、何事もなかったかのように「ワルツ!」へ。聴いているだけで弾けまくってしまう痺れすぎた流れであった。

「長いことやってると色んな景色が観れる。長いことやってないと、この感じが味わえない」

「とにかく自分らが今やりたい曲で組み立てている」

 こうMCでもトータスは話していたが、まさしくであり、結成38年の重みを感じる。でも、やることなすこと軽やかなのも凄すぎる。先程の素晴らしき事件の余韻が長引く中、その名の通り「事件だッ!」へ。そういやウルフルズは、ずっとぶちのめされるくらいに心を揺さぶるなと改めて体感し直す。

「事件だッ!」終盤でトータスは舞台袖へと引っ込み、『おっさんのダンスが変だっていいじゃないか!』のイントロが鳴り始めると、そのMV風の衣装にお色直ししたトータスが現れる。ファンキーでソウルフルなナンバーでトータスは変なダンスを踊り、ジョンBもマラカスを振りながら変なダンスを踊っている。トータスがスリラーダンスに移行したところを観ていたら、気が付くとトータスが観客席から観客を引きずり上げていた!? それもおっさんの観客! ひとりふたり、いつの間にやら4人の「おっさん」観客が舞台に引きずり上げられて、トータスと変なダンスを踊っている。トータスは、一人ひとりと握手してハグして観客席へと戻していたが、これも先程の「借金大王」事件と同じくスタッフ、メンバー誰も知らず、トータスのその場でのアクション。やはり予定調和にさせず、何かを仕掛けていくトータスのストロングスタイルな魅せ方に腰を抜かすしかない……。

「俺たちはウルフルズ! 君たちはお客!」

「合言葉はA・A・P(アホ・アホ・パワー)!!!」

恒例のコール&レスポンスで、より熱気に包まれる。サンコンを始めとしてメンバーへの野太い声援など、大興奮がさめやらない状態。完全なるクライマックスを迎えている。そこに突然あの情緒的なメロディーが鍵盤で奏でられてくる。実際に「暴れだす」はスローナンバーなのに胸をかきむしりたくなるくらいのエモーショナルさを持ったナンバーではあるが、あんな大サプライズパフォーマンスがあったあとに、どう持っていくのだろうと、個人的には考えていた。だが、決して邪魔することなく自然と空気を一転させた小杉の演奏。26歳という若さで、あのぶった切りから新たな世界へと連れ出してくれた度胸あるテクニックには脱帽であった。「おっさんのダンス~」→「暴れだす」という振れ幅には驚愕するし、一聴すると違うトーンにも想えてしまうが、共に聴く者を歌で肯定するということには何の変りもない。

ウルフルズの歌はリズムが強調されたものが多いので、「カラオケで歌う時には」なんていうミニ講座がトータスのMCで行なわれた後は、さっそく実戦で役立ちそうなナンバー「ええねん」へ。まさにリズムが強調されて疾走感もあり気持ちいい。この歌も聴く者すべてを肯定してくれる。そのまま怒涛の様に「バカサバイバー」→「それが答えだ!」へと突入していく。最終日は寂しいような気もするけど、最高の最終日であると、トータスは観客に問いかけて、「歌うぞ、歌うぞ、歌うぞ」と自問自答するかの如くつぶやき、ラストナンバー「笑えれば」へ。これも聴く者を肯定する様に優しく温かく歌いかける。しかし、歌の力という意味での一気に観客を持っていく爆発力と瞬発力はとてつもない。いわゆるパワフルエネルギッシュナンバーでは無いのに、この絶大なる効果は抜群すぎる。とにかく笑えれば……、聴く者すべての背中を力強く押してくれるのだ。

観客たちは「A・A・P!」コールでアンコールを待ちわびていたが、アンコール一発目は間髪入れずに「ウルフルズ A・A・Pのテーマ」。上手下手共にある花道でも歌いながら、トータスは観客の側になるべく向かってくれる。全国津々浦々回る『ツーツーウラウラツー』ツアーをライフワークとして続けていくことも宣言して、正真正銘のラストナンバー「バンザイ~好きでよかった~」へ。ミリオンヒットを記録したアルバム『バンザイ』から今年で30年経ち、初のアナログレコードや『ウルフルズ「バンザイ」ザ・インサイド・ストーリー』という記念本も発売されるが、やっぱりウルフルズの歌は何年経とうとまったく色褪せないし、心に響き渡り沁みわたる。ウルフルズを好きでよかった……心から想う。

5人全員が舞台前方で手を繋ぎ高く上げると、観客は万雷の拍手で包み込む。

「また、観てね~! また、逢いましょう、みんな!」

このままずっとずっとウルフルズには全国津々浦々回り続けてもらって、みんなに逢いに来てほしい……、トータスの別れの挨拶を聴きながら、そう強く強く願ってしまった。

Text:鈴木淳史 Photo:八尾武志

<公演概要>
『ウルフルズ ライブツアー2025-2026 ツーツーウラウラツー シーズン2』
2026年3月7日 栃木・かぬまケーブルテレビホール

【Set list】

01 ツーツーウラウラ
02 彼女はブルー
03 ガッツだぜ!!
04 グッゴー!
05 青春
06 愛がなくちゃ
07 コミコミ
08 センチメンタルフィーバー ~あなたが好きだから~
09 借金大王
10 ワルツ!
11 事件だッ!
12 おっさんのダンスが変だっていいじゃないか!
13 暴れだす
14 ええねん
15 バカサバイバー
16 それが答えだ!
17 笑えれば
アンコール
18 ウルフルズ A・A・Pのテーマ
19 バンザイ~好きでよかった~

ウルフルズ オフィシャルサイト

https://www.ulfuls.com/

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