3ピース・ロックバンド、THE DO DO DO'sが、4月3日東京・新代田FEVERで初のワンマンライブを開催した。2022年にクハラディ・クハラダ(vo/g)が「N'夙川BOYSのようなバンドをやりたい」とヒノ・ヨーコ(vo/g)に声をかけたことから始動した同バンド。初代ドラマー・アカリンゴスターの脱退を経て、2025年12月にアオイマジン(ds)が正式加入、現在の3人体制となった。2月18日には初の全国流通盤となる1stアルバム『MIRACLE』をリリース。本公演はそのリリースツアー『THE DO DO DO'sの大探索(ミラクルジャーニー)!!!』のファイナルであり、バンド史上初の東京ワンマンとなった。
最初のMCでは、アオイマジンが「ようこそ、お越しくださいました! 新代田FEVER、イエー!」とにこやかに口火を切り、千葉からスタートしたミラクルジャーニーが今夜ここで完結することを告げた。仙台、福岡、大阪、名古屋と各地を巡ったツアーを振り返り、クハラは「いろんなかっこいいバンドと一緒にやれて、とっても楽しかった。アルバムを録って、去年からいろいろ動いていて、ようやくツアーができた。非常に感慨深いです」と語る。「完結と言いましたが、これからなので」とアオイマジンが告げると、「THE DO DO DO'sは、まだ90分のライブをしたことがありません!」とヒノが語る。初めて楽器を鳴らしたときのような、溢れる気持ちよさを演奏する彼女たち。その潔い演奏が魅力だが、長尺でのライブはこれが初めてとなる。「やれるか!」という、自分たち自身にも投げかけているかのような叫びから、「Sonic Boom」が高速で撃ち込まれた。
続く代表曲「Hold me baby,kiss!kiss!kiss!」を丁寧かつじっくりと演奏すると、「In the dream」では、クハラがハンドマイクを持って客の上を歩き煽る。その背後でヒノがやわらかく歌いはじめ、静けさと轟音のコントラストが鮮やかに引き立つ。曲の途中でクハラがステージに戻りギターを手にすると、ふたたび爆音が場内を埋め尽くした。ヒノのギターソロの声掛けにクハラが応え、ふたりとも一心不乱にギターを弾く。そして続く「風を切る」では、観客たちもステージ前方へと詰めかけてさらなる盛り上がりを見せた。
「結成して3年半。初めてツアーをやって、ファイナルをFEVERで開催することができました。みんなのおかげです、ありがとう」。クハラの言葉は誠実さを帯びていた。「こんなことになると思ってなかったんだよ、正直。何も考えず(「Hold me baby,kiss!kiss!kiss!」の)MVを上げたら50万再生されて、『RO JACK』に出て。自分がこういうことをする人間になるとは思ってなかったけど、こんなに人がいて、バンドって楽しいなと思います」。
「いっぱい作っているので、近いうちに出せれば」と新曲について触れると、アルバム未収録ながらライブで披露してきた新曲「Train a GO GO」へ。タイトルどおりのスピード感でFEVERを駆け抜けた。ミドルテンポのリズムに乗って2本のギターとツインボーカルが絡む「こころのままで」のギターポップ的な心地よさ、剥き出しのガレージロックで畳み掛ける「探索」、クハラの咆哮から始まる「泣くな!チャイナタウン」、ヒノがリズミカルに言葉を刻むヴァースからサビで一気にアンサンブルが爆発する「your likes are my dislikes」と、矢継ぎ早に繰り出される曲がフロアを塗り替えてゆく。「ロックンロールのマジックで、新代田に奇跡を起こそう!」というクハラの言葉を合図に「MIRACLE」が炸裂し、エネルギーが一点に集中する。ヒノが「最後!」と告げ、「またね」で本編を締め、ふたりが背中を合わせ、3人で目を見合わせてジャンプをし、3人はステージをあとにした。
ヒノのまっすぐな言葉のあと「ロックンロール!」とが叫ぶと、「THE DO DO DO'sのテーマ」が鳴り響く。「今日は暴れ狂って帰ってください!」。その言葉のままに、クハラが客席に飛び込み、ヒノとアオイマジンが演奏で暴れ狂う「怪獣になりたい」へ。さらにライブ録音中であることをクハラが明かすと「もっとでかい声を出せ! LOVEを込めて」と観客を煽り、「おいおいおいおい!」というコールとともに「Chu!」を演奏。クハラが「またあおうぜ、ありがとう!」と真っ正面から叫び、笑顔でステージを去った。
客電が点き、フロアには余韻と熱気がないまぜになって漂っていたが、誰も帰ろうとしない。「DO DO DO's」コールが湧き上がり、FEVERの空気は冷めるどころか熱くなっていく。3人は予定されていなかったダブルアンコールで再登場すると、ヒノが「まだいたのかー!」とうれしそうに笑う。「これで本当に最後です」とにこやかに告げると、クハラが「最後が一番やらなきゃいけない!」と言い、「やれるか!」と叫ぶ。そして、「THE DO DO DO'sのテーマ」が、もう一度FEVERに鳴り響く。そしてTHE DO DO DO'sの初ワンマンは、初期衝動そのままの煌めきとともに幕を閉じた。
このライブを目撃した人たちの心は、間違いなく動いていたに違いない。少なくとも筆者の心は誰にも止められないくらい動いていた。ヒノが語った「一番楽しいことを、一番心が動くことを、そういうことを大事にするんだ! 忘れんなよ!」。その言葉とともに、THE DO DO DO'sの大探索(ミラクルジャーニー)は、これからも煌めきとともに続いていく。
<公演概要> THE DO DO DO’s『大探索(ミラクルジャーニ)!!!』
4月3日東京・新代田FEVER
【Setlist】
1, わかりたい
2, 夏
3, Driver
4, 最強!
5, もっともっと!
6, うらやましい
7, Sonic Boom
8, Hold me baby,kiss!kiss!kiss!
9, In the dream
10, 風を切る
11, Train a GO GO
12, こころのままで
13, 探索
14, 泣くなチャイナタウン
15, Your likes are my dislikes
16, MIRACLE
17, またね
En.1 THE DO DO DO’sのテーマ
En.2 怪獣になりたい
En.3 Chu!
W En. THE DO DO DO’sのテーマ