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ピアニスト亀井聖矢インタビュー。6月にドレスデン・フィルと《皇帝》を共演

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©Masato Nakamura

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この6月、ピアニストの亀井聖矢が、ドナルド・ラニクルズ指揮ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団の来日公演で、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番《皇帝》のソリストを務める。昨年、エリザベート王妃国際音楽コンクールのピアノ部門で5位入賞を果たしたことが話題となった亀井だが、現在はドイツでさらなる研鑽を重ねている。ハンブルクで実現したインタビューで、現地での生活やドレスデン・フィルとの共演への抱負を語ってくれた。

ハンブルクの中心部にありながら、緑豊かな公園に面したカフェでインタビューは始まった。ロン=ティボー国際コンクール優勝など、すでに輝かしい実績を持つ亀井聖矢。なぜドイツでさらに学ぼうと思ったのだろうか。

「カールスルーエ音楽大学の教授で、世界的に活躍されているピアニスト、児玉桃先生に師事したかったからです。レッスンでは一音一音へのこだわりが凄く、それまで『なんとなく』で弾いていた部分に対して、どういう意図を持って音を作っていくべきか、様々な視点からアプローチしてくださいます。自分の音を確立させていくための考え方が非常にプロフェッショナルで、日々吸収することばかりです」

そんな充実した日々を過ごす亀井が、6月にドレスデン・フィルと共演するのはベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番。ドイツが生んだ最も偉大な作曲家による「王道」のような作品だ。

「ベートーヴェンは、ピアノという楽器の発展とともに、この楽器で何ができるかを常に革新し続けた作曲家だと思います。中でも《皇帝》は構築美が素晴らしく、第2楽章の美しさやオーケストラとの対比など、ピアノという楽器の魅力が詰まった作品です。いつか後期のソナタ、特に第31番や第32番など、より内面的な世界にも深く向き合ってみたいですね」

©Masato Nakamura

昨年秋にドレスデン・フィルの首席指揮者に就任したドナルド・ラニクルズとは、本拠地のホールで面会を果たしたという。

「ラニクルズさんにソロを何曲か聴いていただいたのですが、私の解釈を尊重しながら一緒に音楽を作ろうとしてくださっているのを感じました。人間的にも温かみがあり、ドレスデン・フィルの重厚な響きの中で共演できるのが今から待ち遠しいです」

ドイツ生活のオフでは、料理や「謎解き」を楽しんでいるそうだ。「謎を解いた時のひらめきや、自分が作った謎解きで誰かが楽しんでくれる感覚は、音楽に通じるものがあるかもしれません」。今後の音楽活動についての思いも話してくれた。

「コンクールという数字で評価される世界からは一区切りつけて、これからは一歩ずつ、自分らしい音楽の道を歩んでいきたいです。聴いてくださる方に何かプラスの感情を届けられるよう、ドレスデン・フィルとの公演も全力で臨みたいと思います」

このインタビューの翌日、亀井聖矢はハンブルク近郊でドイツでのリサイタルデビューを飾った。シューマン、ラヴェル、リストなどの高度なプログラムで持ち味を存分に発揮し、地元の聴衆は総立ちとなった。まさにポジティブな気持ちを届けてくれる亀井の今後の飛躍に注目したい。

取材・文:中村真人

6月19日(金)
 アクロス福岡 福岡シンフォニーホール
6月20日(土)
 ザ・シンフォニーホール
6月21日(日)
 愛知県芸術劇場 コンサートホール
6月22日(月)
 東京芸術劇場 コンサートホール
6月23日(火)
 ミューザ川崎シンフォニーホール
6月26日(金)
 文京シビックホール

■チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2664681

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