奇跡の出会いが生んだバディ――水上恒司×ユンホが語る、ぶつかり合って生まれた“信頼”のかたち
映画
インタビュー
(撮影/稲澤朝博)
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すべて見るこの作品をぜひシリーズ化してほしいと思うような日韓異色バディが誕生した。韓国で大ヒットを記録した『犯罪都市』シリーズ。日本の新宿歌舞伎町を舞台にしたユニバース作品が実現。新宿中央署の新人刑事・相葉四郎を演じるのは、話題作への出演が途切れない実力派俳優・水上恒司だ。相葉とコンビを組んで、国際手配中の事件を捜査することになる刑事・チェ・シウを東方神起のユンホが演じる。ふたりのパッションがぶつかり合った化学反応によって生まれた今作は、オリジナルシリーズとはまたひと味違う、最高に痛快な作品となった。
二人がバディとして通じ合えた瞬間は奇跡的なもの

――水上さんが演じる相葉は、元暴走族の総長だったユニークな経歴を持つ新人刑事、ユンホさんが演じるチェ・シウは、国際手配中の犯罪集団を追ってきた韓国警察庁の刑事という役柄です。キャラクターの魅力を水上さんとユンホさんだからこそ、引き出されたものになっていましたね。
水上恒司(以下、水上) 役者が作り上げる役って、やっぱりその人が出てくると思うんですよ。演じるのは、人間ですから。ユンホさんが作り上げたチェ・シウはとても誠実に感じました。もしかしたら、チェ・シウの家に行ったら、「お前、汚すぎだろ」ってこともあるかもしれないですけど(笑)。全部が全部、実直に生きられているかどうかっていうのは置いといて、少なくとも相葉の目の前にいるチェ・シウは、自分が使命としてこれをやらないといけないんだっていうことに対してまっすぐであるっていうところが魅力だと思いました。
ユンホ チェ・シウの立場で言うと、最初は問題ばかり起こす相葉は、理解できない相手というところから始まります。それが子供の時から仲間をちゃんと守るようなカリスマ性がある人物として認められてきたんだろうなっていうことが水上さんのお芝居から自然に伝わってきて。どんな人なのか、しっかり見えるんですよね。本当はいい人なのにそれを出さない相葉の姿にチェ・シウもいつしか仲良くなれる人だなって思うようになります。相葉を演じている水上さんの内面が綺麗だったからこそ、そういった素敵な相葉になったんじゃないでしょうか。

――相葉とチェ・シウを演じるおふたりのバディ感も最高でした。
水上 バディものって、もう世の中にたくさん溢れてるじゃないですか。この二人は良くなるんだろうなっていうのは、絶対にお客さんは予想がついていますよね?(笑)。今回、僕とユンホさんという二人の人間の世界線が、この作品で交わることができて。でも、これからもずっと常に一緒にいるっていうわけではない中で、一瞬でも、バディとして通じ合えていたというのは、本当に奇跡的なことだと思います。
ユンホ 奇跡的なことって言ってもらえて、本当にありがたいですね。僕は役においてだけじゃなく、水上さんの人間性も好きなんですよ。演技が上手い方は、たくさんいますが、素晴らしい価値観を持っている水上さんはこの先の活躍がもっと期待できる、そういう俳優さんだと思いましたね。
――バディを演じるにあたって、監督やお二人で相談したことはありますか。
ユンホ 最初に台本をもらった時、チェ・シウは、クールで誰が見てもカッコいいチェ・シウだったんです。そういう人物だと理解して、チェ・シウを作りました。そこから、どのようにして彼の中の人間味が見えてくるキャラクターになったのかというと、テストの段階で、内田監督と話し合いながら作り上げていきました。韓国の刑事のイメージをちょっとのせたりして。あと、チェ・シウのバックボーンを考えました。田舎出身で、ソウルで刑事をやってきて、捜査で日本に来たチェ・シウが相葉と出会ったら、どうなるのかなっていうことをイメージしました。そしたら、もっと生々しい感情が出てくるんじゃないのかなと思ってお芝居をしたんですよ。今振り返ってみると、チェ・シウは結構、自転車に乗っているシーンが多かったんですよね。自転車に乗りながら、本当にいろんなアドリブが出てきたと思います。
――相葉と相棒になるまでの韓国でのチェ・シウもイメージされたんですね。より生々しく、立体的なキャラクターになっていると感じました。
ユンホ やっぱり相葉が持っている事件に対する向き合い方と、チェ・シウが事件に向き合う性格が、最初はちょっとスタイルが違うのでぶつかるじゃないですか。お互いに事件に対して、燃えるタイプですから。そこからいいバランスをとれるようになっていくんです。実際、水上さんともお互いにこの映画に対して、本当に真面目にやっていたので、役としても本当にいいバランスを取ることで、生まれたバディだと思います。
水上 そうですね。どんな現場でも、どんな役者さんとお芝居をするにしても、自分の大切にしている部分っていうのは、初志貫徹しないといけない。その当たり前の義務はありますけど。でも、人間ですから、やっぱりこの人のためだったら…っていう部分が人間だから出てきちゃうわけですよね。それが正解か不正解分かりませんけども。……っていう中で、その役作りをしていくときに、自分のセリフだけ読むっていうパターンってあまりよくなくて、相手のセリフも読んで、「相手のセリフはこれが出てくるなら、相葉はこういう風にいないといけないよね」っていう役作りの仕方になります。ユンホさんは、それを極めて徹底できるようなお方でしたね。
大迫力のアクションシーン

――相手のお芝居を受けてどう感情が出て来るかを大切にされていたんですね。
水上 そうです。だから、カメラ外でのことが僕の中では大きかった気がしますね。僕がちょっと人情に溢れてしまう場面もあって。それを具体的にひとつあげるとすると、その相葉の3枚目というか、コメディ感というものをどれぐらい表現するかっていうのがあったんですけど。これは正解というか、僕のひとつの考え方なんですけど、チェ・シウと相葉のコメディタッチなやりとりは、僕がいかにコメディ感を上げられるかによって、チェ・シウのエリート刑事でありながらも、「こういった面があるんだ」っていう多面性を引き出すっていう意味で大事だったと思います。もちろんユンホさんのことも考えてはいるんですよ。でも、1番ではなかったんです。やっぱり1番は、自分がどういう役をしたいかっていうのが大事である中、ユンホさんから相葉を引き出してもらったという部分があるので、1人で役作りしているという感じがなかったですね。
――まさに一心同体のバディですね。そして、ヤクザやホスト、国際犯罪者などを相手にお二人が凄まじい熱量で挑んだアクションシーンは、大迫力でした。
水上 それぞれ戦いのスタイルが違うので、それを確立していくっていうのは難しかったですね。対峙する相手によって4人いたら4人違うアクションにしたい。僕らがそれを信じて作り上げていくっていうことを一貫してできていたのではないかと思います。
ユンホ そうですね。アクションもただのアクションじゃなくて、「なぜこのアクションをしているか」を大切に演じました。チェ・シウがどんな気持ちでこういうアクションをやっているのか。アクションとアクションの間も重要だと思いました。水上さんが僕の隣でアクションの練習をする姿を見ていたら、毎回まずはキャラに入って練習される姿を見て、さすがだなと思いました。

――水上さんのアクションは、今回プロレス技が取り入れられたため、プロレスの研究にも余念がなかったそうですね。
水上 あれ、難しいんですよ。相葉が頭突きする場面があるんですが、額を重ねてぶつけようとするアクションって目線がブレるので、本当に難しい。目線のブレをなくすには、足腰が重要なんです。だから、アクション練習では足腰を鍛えましたね。そのうえで、カメラがどこにいるのか、相手がどこにいるのかを含めて、目線はぶらさないようにしていました。もちろん本当に頭突きは当ててはないですよ? 当たってるように見せるんですが、相手の人と間が空いてるっていうことが結構あったので。そういった意味ではご迷惑かけたんですけど、迫力ある頭突きになったと思います。
――アクションといえば、新宿歌舞伎町でカーチェイスを繰り広げるアクションシーンにはド肝を抜かれました。
水上 カーアクションは、LEDビジョンを使って巧みなカメラワークで撮影していただきました。止まっているのにカメラワークで本当に走っているように見えるので、感動しましたね。LEDは、かなり予算がかかるので簡単に使用できるものではないからこそ、そういった現場でできて、本当にありがたいです。
ずっと役者をやり続けたい

――今回バディものに挑んだお二人にとって、相棒的な存在はいらっしゃいますか。
ユンホ もちろんこの作品では水上さんがバディになりますよね。一緒に作品を支えて下さった大勢のスタッフさんもバディです。東方神起にとってのバディは、Bigeast(ビギスト・東方神起の日本のファンのファンネーム)の存在。やっぱりBigeastの皆さんがいたからこそ、僕もこの作品に辿り着いたと思います。日本でデビューをしてもう20年になりますが、記念すべき20歳=成人になって、皆さんからこの作品をプレゼントでもらったと僕は思っていますから。
水上 おおむね以下同文というか、ユンホさんと同じ考えなんですけど(笑)。共演者の皆さんはもちろん一緒に支えて下さってるスタッフさんもバディですよね。これまでの人生を振り返ってみると簡単に「この人がバディ」ってなかなか言い切れないぐらい、いろんな人たちと出会ってきましたし、いろんな人たちとの別れもありましたし、その中で学びがありました。失敗もあれば、成功もあって……。そうやって今、ここにいるので、僕にとって大切な相棒たちはたくさんいます。
――これまで支えてくれた人たち、皆がバディだと。
水上 もちろん、そうですね。僕が水上恒司として役者としての再スタートを切るっていう時に、なかなか飛び乗るにはリスキーだったと思うんですよ。「大丈夫か、この船。こいつが母体、リーダーでついて行っていいのかな?」っていう不安がありながらも、僕についてきてくれた仲間たちは、大切にしたいなと思う存在です。
――バディ=信頼できる仲間でもありますが、お二人が人から信頼されるために大切にしていることがありましたら、教えてください。
ユンホ 僕は応援されるような人になりたいと思っていて。何かやれば、失敗もあれば成功もありますが、失敗しても続けることが大切ですよね。何事も経験が自分の糧になると思うので、どんなことでも怖がらずに一歩踏み出すように心掛けています。そういった姿勢が信頼につながるのかなと思いますね。
水上 当たり前かもしれませんが、挨拶をすることを大切にしています。「おはようございます」「お疲れさまです。失礼します」とか、「ありがとう」「ごめんなさい」をちゃんと言うこと。信頼を得るためにやっているわけではないですけど、親しき中にも礼儀ありですよね。何か人より秀でているかって言われたら、自信がないことばかりで自分にはレベルの高いことなんて何もできないですけど、挨拶だけはするようにしています。僕にできることはそれしかないですから。あとは、嘘をつかないことも大切にしています。
――大事なことですね。本作はノンストップ・アクションエンターテインメントですが、お二人がノンストップでやり続けたいと思っていることを教えてください。
ユンホ ノンストップでやり続けたいことは、アーティストとしてのステージです。今年は、4月25日と4月26日に日本デビューから20周年を迎えた東方神起の日産スタジアムでのライブもあって。毎回ファンの皆さんのおかげで日本でのライブを続けられていますが、これからもライブをやり続けたいです。
水上 僕はどんなお仕事でも「続ける」ってすごいことだと思うんですよ。何かをやり続ける……現代社会で何か役割があって、存在し続けられているっていうことは、これはとんでもなくすごいことで。役者という仕事は、人気商売で需要がなくなると商売として成り立たないですけど、今こうして続けることができているのは、本当にありがたいこと。自分の努力も必要になってきますが、ずっと役者を続けられたらいいなと思います。



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※当選後、お送り先メールアドレスについてご連絡頂ける方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
水上さん、ユンホさんのインタビューが、月刊ぴあ「とぶ!ぴあ」でも読める!
https://lp.p.pia.jp/tobupia/
5月15日(金) 発売の月刊ぴあ「とぶ!ぴあ」にも、おふたりのインタビューを掲載!
webに載っていない撮影秘話が読めます。ぜひCheckしてください!
<作品情報>
『TOKYO BURST-犯罪都市-』
5月29日(金)全国公開

監督:内⽥英治
脚本:三嶋⿓朗、内⽥英治
出演:⽔上恒司、ユンホ(東⽅神起)、オム・ギジュン、福⼠蒼汰他
企画・プロデュース:宮地⼤輔、Andy J.Kim
アソシエイトプロデューサー:マ・ドンソク、キム・ホンベク、チャン・ウォンソク
製作:「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ
製作幹事:HIAN
配給:KADOKAWA/BY4M STUDIO
配給協⼒:MAJOR9
©2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ
【作品公式サイト&SNS】
公式サイト:
https://movies.kadokawa.co.jp/tokyoburst/
公式X:
@movietokyoburst
公式Instagram:
@movietokyoburst
ハッシュタグ:#TOKYOBURST #犯罪都市
STORY
東アジアの魔都・新宿歌舞伎町。
スカジャンを⽻織り、肩で⾵を切って歩くその男は、新宿署のルーキー刑事・相場四郎。
元族⻑で腕っぷしの強さと⾎の気の多さからすぐに⼿を出してしまい、いつも問題ばかり起こしていた。
ある⽇、国際指名⼿配犯の村⽥蓮司たちを追って、韓国警視庁のエース刑事チェ・シウが新宿署に派遣されてくる。
出会った初⽇から、互いに相容れず⼀⾊即発になってしまう2⼈だったが、村⽥たちが歌舞伎町に潜⼊している噂があり、即席のバディを組んで共同捜査をすることに。
捜査を進める中、武闘派ヤクザと歌舞伎町最⼤のホストグループの⼤抗争の可能性が浮上し、そこに指名⼿配犯が⼤きく関わっていることが発覚。
さらに、その裏には国家権⼒の存在が──。ルール無⽤の歌舞伎町バトルが開幕!
撮影/稲澤朝博、取材・文/福田恵子
ヘアメイク/(水上さん)Chie(H.M.C)(ユンホさん)中島康平
スタイリスト/(水上さん)藤長祥平(ユンホさん)佐藤修一
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