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石田亜佑美、村山彩希らが魅せる、アイドルにあこがれる姉妹の絆と成長 梅棒 21st STAGE『ラヴ・オール!!』稽古場レポート

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梅棒 21st STAGE『ラヴ・オール!!』稽古場より (撮影:角田大樹)

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「EXPO2025大阪・関西万博」や宝塚歌劇団、嵐らアーティストのMVなど、幅広い作品の振付・演出を手がけるダンスエンターテインメント集団「梅棒」。
最新作となる梅棒 21st STAGE『ラヴ・オール!!』は、両親の事情で離ればなれになっていた姉妹がとあるガールズグループオーディションで再会し、共にアイドルを目指す物語だ。モーニング娘。OGの石田亜佑美、元AKB48の村山彩希が物語の主人公となる姉妹を演じ、滝澤諒、松浦景子、KAN(パワーパフボーイズ)、 HARUYOSHI(REAL AKIBA JUNIORZ/RAJ GLANZ)、菊地浩輔(おしゃれ紳士)など、梅棒作品への出演経験があるメンバーから初参加の面々まで、多彩なゲストが勢揃いしている。

5月29日(金)の開幕が迫る中、そんな期待の最新作の、衣装付き通し稽古の様子を取材した。

稽古場に入り、まず目を引くのは舞台セット。ステージの上にもう一つのステージが乗っているような形で、横に広がるスクリーンがサバイバルオーディション番組の会場を連想させる。稽古場のため映像はついていなかったが、いわゆる「サバ番」らしさのあるステージになるのではないかとワクワクが募る。着替えやスタンバイのために一時停止する場面もありつつ、通し稽古は本番さながらの熱量で行われた。

物語の中心は、アイドルを目指す姉・紅莉(村山彩希)と妹・瑠花(石田亜佑美)。そして、二人の父(梅澤裕介)と母(多和田任益)。
石田が演じるのは、姉を慕い、同じ夢を持ちながらも一歩踏み出せずにいる妹。姉を見つめるキラキラした瞳、とにかく一生懸命オーディションに挑む様子など、初々しさのある妹感が印象的だ。メタな見方になるが、モーニング娘。随一のダンススキルで知られた彼女がダンスで苦戦する少女を演じているのは新鮮で、諦めずに努力する様子が胸を打つ。
村山は幼い頃から夢に向かってひた走る努力家で優しい姉を好演。引っ込み思案な妹の手を引き、一緒にアイドルごっこをしていた彼女が、挫折や悔しさを味わいながらも笑顔を忘れず頑張る姿は、誰もが応援したくなるはず。同時に、優しく頼れるお姉ちゃんであることが村山の表現によって自然とわかり、彼女が妹にとってどれだけ大きな存在かということも伝わってくる。
離れていても支え合う姉妹の絆、一緒にオーディションに挑む二人の笑顔やそれぞれの成長。随所にドラマがあり、気付いたら姉妹をセットで推していたという方も多くなるのではないかと感じた。

また、梅澤が演じる父は寡黙で昔気質な雰囲気。アイドルやオーディションについてよくわかっていないだろう父が、娘たちを応援するために一つずつ調べ、学んでいく様子が微笑ましい。特に前半は静かな芝居が多いため、視線や微かな笑みから読み取れる心情に注目したいところだ。
対照的に、多和田が演じるのは熱血ステージママという印象の母。スパルタすぎる部分もありつつ、娘の力を信じ、夢を叶えるために全力で並走する姿から愛情が伝わってくる。フライヤーのビジュアルからもわかる通りショートヘアにスーツのマニッシュな出で立ちなのだが、ちょっとした動きや表情で「可愛い一面もある美人」をうまく表現していた。
二人がそれぞれの方法で娘たちを応援する様子はコミカルながらも親心と愛情に満ちていて、笑いながらもじーんと来る。一見真逆な二人がどうやって出会い、惹かれあったかという物語と、すれ違っていた二人が娘たちの成長でどう変化するかも一つの見どころになっていた。

そして、今回の題材は「ガールズグループオーディション」。当然、番組のディレクター(滝澤諒)、オーディションで姉妹と競うライバルたち、彼女たちを応援するファンなども描かれる。

滝澤はクセの強いビジュアルとキレのあるダンスパフォーマンスでカリスマ性を発揮。かっこよさと面白さが共存する梅棒作品らしいキャラクターを魅力たっぷりに演じていた。
ライバルたちは、演じるキャストの強みや個性を活かしたキャラクター造形になっている。それぞれがオーディションに参加する理由は、熱いものから今どきなもの、エモさがあるものまで様々。彼女たちの紹介パートにおける選曲も絶妙で、通し稽古中に大きな笑いが起きていた。

オーディションを通じて候補生たちの人となり、パフォーマンスの魅力がどんどん見えてくるのに加え、ダンスにおけるフォーメーションの美しさ、一人ひとりのアピールなど、本当のオーディションさながらの迫力あるパフォーマンスも見逃せない。また、物語が進むに連れてトラブルの種やそれぞれが抱える悩みも発覚するため、一人ひとりの細かい表情や動きまで追いかけたくなる。
そして、ガールズグループとしてのデビューを目指す彼女たちの衣装も大きな目玉だ。コンセプトが伝わるデザインで、一人ひとりの衣装の形が少しずつ違うため、ヘアメイクと合わせてじっくり見たくなった。

さらに、彼女たちに魅了されたファン側のドラマも見応え充分。推しへの一途な愛、推し増しに対する苦悩、推しの成長を見られた喜びやファン同士の交流など、“推し”がいる方なら共感できるだろうエピソードが描かれている。もちろんこちらの陣営もキレキレのパフォーマンスを披露し、「人生をかけて応援したい存在」がいるオタクの熱量をコミカルに表現していた。
メイン以外の様々な役を演じ分けるアンサンブルキャストも見事な活躍を見せている。プロデューサー陣の圧倒的なオーラを見せる場面などはモブに徹し、コメディパートではメインキャラに負けない存在感を発しながら、作品をよりカラフルにしていた。もちろん梅棒メンバーやゲストも、モブキャラクターをイキイキと演じて笑いを生み出している。

ここまで読んで「梅棒作品にしては普通のアイドルものっぽいな」と思われたかもしれない。しかし、ネタバレになるため伏せた部分に個性的すぎるキャラクターやぶっ飛んだ設定、コミカルなドタバタ、少年漫画のような熱い王道展開など、「らしさ」が存分に盛り込まれているのでご安心を。各キャラクターのビジュアルも含めて見どころが満載で、目が足りなくなること請け合いだ。本作のベースである梅棒 11th STAGE『ラヴ・ミー・ドゥー!!』を思い出させるワードや場面も登場し、梅棒ファンにとっては嬉しい構成となっている。

家族の絆と愛、アイドルやアーティストを夢見る若者の努力と熱意、“推し”を応援するファンの情熱……と、様々な人の「思い」が描かれている本作。どのキャストがどんな役を演じるのか、Wキャストである鶴野・天野のそれぞれがどういったアプローチをするのかも含めて、物語の全容は自分の目で確かめてほしい。

取材・文:吉田沙奈 撮影:角田大樹

<公演情報>
梅棒 21st STAGE 『ラヴ・オール!!』

作・総合演出:伊藤今人(梅棒)
振付・監修:梅棒

出演:
伊藤今人 / 梅澤裕介 / 鶴野輝一(Wキャスト) / 塩野拓矢 / 天野一輝(Wキャスト) / 野田裕貴 / 多和田任益 / SuGuRu [以上、梅棒]
石田亜佑美 / 村山彩希 / 滝澤 諒 / 松浦景子 / KAN(パワーパフボーイズ)
HARUYOSHI [REAL AKIBA JUNIORZ/RAJ GLANZ] / 菊地浩輔 [おしゃれ紳士] ほか

※Wキャストの出演回は公演オフィシャルサイトよりご確認ください。

【東京公演】
2026年5月29日(金)~6月14日(日)
会場:シアターH

【大阪公演】
2026年6月19日(金)~21日(日)
会場:COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール

【愛知公演】
2026年6月27日(土)~28日(日)
会場:東海市芸術劇場

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/loveall/

公演オフィシャルサイト:
http://umebou21st.dynamize.net/schedule.html/

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