ただの再演じゃ終わらせない! 根本宗子×もも(チャラン・ポ・ランタン)が語る音楽劇『超、Maria』の魅力
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(左から)根本宗子、もも(チャラン・ポ・ランタン)
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すべて見る2026年7月4日(土)〜12日(日)にI’M A SHOWで上演される音楽劇『超、Maria』。劇作家・演出家・俳優としてマルチに活躍する根本宗子と、唯一無二の音楽性を放つ音楽ユニット「チャラン・ポ・ランタン」がタッグを組む、完全オリジナル音楽劇だ。
2020年に初演され、チャラン・ポ・ランタンのボーカルももと根本による二人芝居に、同じくチャラン・ポ・ランタンの小春が音楽を手がけ、小春とカンカンバルカン楽団の生演奏が舞台を彩った本作。その後、コロナ禍では、配信用の新たな演出で完全無観客、カメラ1台で収録した映像の配信上演も話題を呼んだ。
今回、再演を望む声に応え、初演メンバー(もも×根本宗子)のオリジナルペアに加え、根本との親交の深い田村芽実×清水くるみというペアを迎えたWキャストで待望の再演を果たすことに。6年ぶりの再演に対する思いと作品の魅力を、作・演出兼“ゆう”役の根本と、“かな”を演じるももが語っている。
――音楽劇『超、Maria』が6年ぶりに帰ってきます。
根本 いつかまたやりたいと思っていた演目。改めて、初演の映像を見ると、当時の自分が考えていたことや「演劇を信じている感覚」――、それは今ももちろんありますが、今とはまた違うハンドルを切った作品で、そこがいい意味でぶっ飛んでいて面白い。6年ぶりですが、とても楽しみですね。
もも とにかく嬉しくて! 私も待っていましたもん。初演は稽古から本番まで、ずっと楽しい作品でしたし、映像を見返すと「えっ、ヤバ。何このぶっ飛び作品」って、驚くほど面白くて。今は再演できる喜びを改めて噛みしめています。根本さんが演じる“ゆう”ちゃんにまた会えるのも楽しみです。
根本 36歳になった自分が見ても、いい意味でネジが外れていて。演劇の何でもありな感覚を自分自身も楽しんでいるように見えて。
もも えっ! 初演のときって30歳だったの? いや、それはとんでもない。怖い(笑)!

――ファンの皆さんにとっても、6年分の思いが詰まった再演になりそうですね。
根本 初演が終わったタイミングでコロナ禍になって。演劇は劇場で思い出を共有するものだと思いますが、配信版も作って、ご覧いただいた皆さんが、それぞれの環境で、それぞれの思いをお持ちだったと思うんです。「エモい」という言葉は好きじゃないですが、今回、再演が決まり、また劇場でお会いできるのは、今こそエモいなと。幕が開いた瞬間泣いちゃうんじゃないかなわたし(笑)。幕が開いたら、ぜひ「待ってました!」と声をかけてほしいですね。
――ももさんから見て『超、Maria』の舞台裏って、どんな雰囲気なんでしょう?
もも 当時の根本さん、それに私たちチャラン・ポ・ランタンも、生き急いでいるというか、ものすごい勢いで「せいの!」って一緒に一つの物語を作っていったという感じでした。稽古のたびに台本が届いて、目の前でどんどん仕上がっていく。それもすごくワクワクしたのを覚えています。とにかく、勢いが詰まっているんです。
――もともと『超、Maria』は、根本さんがももさんに送るラブレターとして劇作された作品だとうかがいました。
根本 そうなんです。お姉さんの小春さんには、舞台の楽曲をたくさん作っていただいていて、ももさんからは「なんで、ももだけ呼ばれてないの!」って。ならば、やっていただきましょうと。
――いわゆる当て書きとは違うかもしれませんが、ももさんあっての脚本ということですね。
根本 ももさんが楽しんで生き生きと舞台に立ってくれることで成立している作品ですから。『超、Maria』はももさんだからこそ書けた脚本ですし、私が演じる“ゆう”に関しても、“かな”のそばにどんな女の子がいればバランスがいいのか考えたキャラクターになっています。
――ということは、ももさんに「役作りはどのように?」と質問するのは野暮かもしれませんね。
もも 役作り! うーん、確かにそう言われるとなんてお答えしたら良いのか。お芝居については、ここはこんな風に見てほしいとか、こういう風に受け取ってほしいとか、分からないまま続けているのかも。言葉にするのは難しいですけど、表現することに対する自分のこだわりはありながら、とにかく楽しんでステージに立っているだけ。ですから、『超、Maria』を再演できることが嬉しいのかもしれません。
根本 ももさんは、そのままの人柄でステージに立てる人なので。それは本当にすごいことで。いわゆる「演技をやりに来たディーバ」みたいになってしまうのも違うってご本人もどこかでわかっているでしょうし、共演者であり演出の私がツッコミ役に徹しちゃうと、それはそれで「こいつが演出家か」と鼻についてしまう。そういう意味でも、相性がすごく良かったと思います。もちろん、歌は何度聴いても聴き惚れる素晴らしさですし。
もも 歌は自信とパッションで。私は褒められて伸びるタイプなので(笑)。
Wキャストで『超、Maria』に新たな風が吹く
――そして、今回の再演は田村芽実さん(かな役)、清水くるみさん(ゆう役)のペアを迎えたWキャストでの上演になります。お二人とも根本さんとは、何度かタッグを組んでいますよね。
根本 演じる人によって、イメージがガラッと変わる演目だと思うので、演出する立場では、田村さん、清水さんの“チームエンジェル”は新作を作る気持ちです。演出が変わるという意味ではありませんが、細かく演出しつつ、お二人にも委ねるので、全然違う作品になりそうで、楽しみです。
もも 田村さん、清水さんのバージョンを客席から観られるのも今から楽しみです。
――初演に引き続き、音楽はチャラン・ポ・ランタンの小春さんが担当。カンカンバルカン楽団を率いて、舞台上で生演奏が披露されます。
もも 私たちより、後ろで構えるバンドのほうが集中力がすごくて。効果音もすべてバンドが出していますし。『超、Maria』では音楽も台本が届くたびに、稽古場で瞬発的に小春ちゃんがその場で作っていったので、「今の超名曲じゃん」「あっ、誰も録音していなかった」なんてことも(笑)。
根本 この初演からの6年間でミュージカルの演出経験も積んで、自分なりのテクニックと言いますか、ミュージカル方程式みたいなものも身についていて。初演のときは、無知なままの何も考えていない良さもあったので、そのバランスは冷静に見たいです。小春さん率いるバンドの皆さまには絶大な信頼があるので、またあの演奏と共に演劇がやれる幸せを噛み締めながらの本番すごく楽しみです。

――音楽劇としての魅力がさらに増した再演になりそうです。
根本 日本のオリジナルミュージカルって、そこまで多くはないので、こうした音楽劇を作れる環境が増えるといいなと思いますし、『超、Maria』の再演をきっかけにもっとスケールの大きな新作を、チャラン・ポ・ランタンと一緒に作りたいですね。アングラ感もあるし、ポップでシリアス、そしてどの時代に上演しても楽しんでいただける、多面的なバランスで成り立っているのが『超、Maria』。特別、これといったメッセージというよりは「この曲、素敵だな」「別のキャストでも観たい」と思ってもらって、素敵な観劇の思い出を持ち帰ってもらえれば嬉しいです。ただの再演じゃ終わらせない。そんな気持ちです。
もも 今回の再演は、私自身が楽しみ過ぎて震えています。主人公の女の子二人は、とても不幸で、とても自慢できるような境遇ではないですが、物語も音楽も、とにかく楽しくて愉快でクセになる面白さ全開。すごく元気になれる、生きるエネルギーをもらえる舞台だと思いますし、普段あまり演劇をご覧になったことがない方にもきっと楽しんでもらえると思います。
取材・文:内田涼
<公演情報>
音楽劇『超、Maria』
作・演出:根本宗子
音楽:小春(チャラン・ポ・ランタン)
【出演】(Wキャスト)
チームシスター:もも(チャラン・ポ・ランタン)、根本宗子
チームエンジェル:田村芽実、清水くるみ
【演奏】
小春(Acc)、[カンカンバルカン楽団]ふーちん(Dr)、岡村“オカピ”トモ子(Sax)、舞子(Vn)
※Wキャストの出演回はチケット販売ページよりご確認ください。
2026年7月4日(土)〜12日(日)
会場:I’M A SHOW
★全公演カーテンコール撮影可能!
チケット情報:
https://w.pia.jp/t/cho-maria/
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