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高橋恭平が“ギャップ男子”役に重ねた自分自身「飾らない人でありたい」

映画

インタビュー

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(撮影/稲澤朝博)

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少女漫画のキャラクターに自然と溶け込む演技で映画に引っ張りだこのなにわ男子・高橋恭平。夏には実写映画『ブルーロック』の公開も控えており、役者としてさらなる飛躍が期待される存在だ。『山口くんはワルくない』で演じたのは、金髪コワモテ男子の山口くん。ワルそうに見えて照れ屋でやさしいピュアボーイというギャップ満点な役どころは、第一印象でクールに見られる高橋にぴったり。女子も男子も推したくなる、全方位モテ男子を等身大で演じる中で大切にしたこととは――?

山口くんは設定だけでも魅力的な役

話題沸騰中の斉木優による少女コミックが待望の実写化。平凡女子のヒロイン・皐が恋に落ちる相手を演じるのがなにわ男子の高橋恭平だ。近年、『なのに、千輝くんが甘すぎる。』や『ストロボエッジ』、『ロマンティック・キラー』など、漫画原作の恋愛もので大活躍。6月5日公開の『山口くんはワルくない』で演じる、金髪でコワモテなのにピュアボーイは、観る者をキュンとさせるほど魅力的。高橋にしか出せない自然体な演技が光っている。

「今回、このお話をいただいてから、原作を読ませていただいたのですが、関西弁の役だと知って、すごく楽しそうだなと思いました。今までいろんな作品でラブストーリーに挑んできましたけど、見た目が金髪のヤンキーで関西弁というキャラクターは設定だけで魅力的。撮影が楽しみになりましたね。ストーリーも山口くんとヒロインの皐、クラスメイトの石崎が三角関係みたいな関係になるんですけど、それも普通の三角関係とは違うので面白いところだなと思いました」

大阪出身の高橋にとって関西弁は慣れ親しんだもの。しかし、演じる山口くんはコテコテの関西弁。「何見とんねん」と言わんばかりの鋭い言葉を放つキャラクターだ。序盤のドスを効かせた関西弁は、普段のしゃべり口調のトーンとは少し違った響きを放つ。

「学校イチの人気者でクールなイケメンみたいな設定は、漫画原作でよくありますよね。そういったカッコいい役をクールに演じるのはちゃんとカッコ良く演じられるか、怖さもありますけど、山口くんのように関西弁を話す役は、台詞を言っていても楽しかったです。標準語の台詞だと語尾の上げ下げが関西イントネーションになってしまいそうになりますけど、元々関西弁を話すので、山口くんの台詞のイントネーションで悩むことはなかったです。演じていて大切にしたのは、山口くんのギャップ面。怖そうに見えて、じつは照れ屋でやさしいという部分が垣間見えるように演じようと思って。恋愛はもちろん、何事にもちょっと慣れてない感じを雰囲気で醸し出すとか、ピュアに見える瞬間を大事にしました」

声のトーンだけでなく笑い方も普段とは違ったキャラクターに寄せたものに。

「山口くんは、めちゃめちゃ笑う子でもないので。笑う瞬間だったり、皐だけに見せる優しい表情は、普段はコワモテだからこそ、印象がガラッと違って見える部分じゃないですか。皐と対峙する場面では、山口くんの持つ優しさがストレートに伝わればいいなと思っていました」

モテ男子とは「飾らない人」のことだと思います

だんだんと素顔が明るみになるにつれ、山口くんのピュアな魅力に気づきだす、周りの人たち。そんな山口くんのキャラクターをナチュラルに演じていたが、高橋にとっては演じやすい役だったのだろうか。

「自分で役にハマっているかは分からないですけど、山口くんに自分がハマるように演じたいという思いはありました。そもそも関西弁っていうところは共通点ですし。僕自身も第一印象で近寄りがたいとか、怖そうなイメージを持たれることがあるので、そこは山口くんと重なるところ。第一印象とギャップがあるという点も一緒ですね」

“ギャップ男子”という点が山口くんとの共通点だという高橋。ビジュアル面でも山口くんのキャラクターに寄せたという。漫画から飛び出したかのような山口くんになったが、こだわった点はどんなところかというと……。

「まず髪の色は、金髪でもどんな金髪にするかっていうことにこだわりました。綺麗すぎるとおしゃれに見えちゃうから、ちょっとヤンキーっぽく、くすんだ色にしたんですよ。あと、原作の山口くんはピアスを付けていたんですが、自分はピアスの穴が開いてないので、マグネットで付けるタイプのピアスを付けて。最初のほうは痛いのをめちゃくちゃ我慢しました(笑)。制服については、山口くんが転校初日に着る学ランをどこまでヤンキーっぽく着こなすか考えて。どこまでボタン開けるか、シャツはどのぐらい開けるか。監督とたくさん話し合いましたね」

山口くんと不器用でピュアな恋を育む皐は、恋に夢見る平凡なヒロイン。山口くんの素顔を知って、クラスメイトにも本当の山口くんを知ってほしいと思うように。高橋が思うヒロインの魅力とは?

「山口くんは、転校したばかりの時は、怖がられて、クラスメイトは誰も関わりをもとうとしないんですよね。皐は、偶然電車の中で山口くんを見かけたことがきっかけで、山口くんの優しさに気づいてくれて、友達になろうと正面から向き合おうとします。そういう、見た目で人を判断しないところが素敵。本当はピュアで真面目な山口くんは、女性との付き合いとかも慣れてなくて。だけど、頑張って行動している山口くんを優しく見守ってくれる皐と山口くんは、いい関係性だなと思いました」

山口くんはクラスのイケメン男子・石崎(岩瀬洋志)からも特別な想いを寄せられる役どころ。男子からも憧れられるような全方位モテ男子だ。高橋さんが思う山口くんのモテポイントとは?

「怖そうっていう、マイナスイメージで見られる人って、じつはちょっと得すると思うんですよ。ちょっといいことをしたり、周りが想像してなかったことをやるだけで、一気に印象がガラッと変わって、いいやつに見られますからね(笑)。やっぱりギャップがモテポイントです」

そんな高橋が考える、モテ男子は一体、どんな人なのか聞いてみると「飾らない人。人によって態度を変えない人がいいですね。生き方がカッコ良くて、こうなりたいなと真似しているのは、田中樹(SixTONES)くん。周りに流されない生き方をされているので、尊敬しています」。

仲良くなれるかどうかは、直観でわかります

山口くんと皐の間に入ってくるのが、クラスメイトのイケメン・石崎だ。予測不能な恋のトライアングルが勃発する。石崎を演じる若手俳優・岩瀬洋志は兵庫県出身。皐役の髙橋ひかるは滋賀県と関西圏出身者が現場に3人も。劇中ではポップで軽快な掛け合いを繰り広げていたが、撮影現場も明るいノリだったそう。

「3人とも関西出身ということで、ノリが合うので現場はボケたり、ツッコんだり、終始、和気藹々としていて。コミカルなシーンもそのままのノリでできる雰囲気でした。僕が現場に駄菓子の差し入れをしたら、洋志があまり駄菓子を食べたことがなかったみたいでめっちゃ喜んでくれて。甘いものが好きらしくて、『これ、持って帰っていいですか』っていっぱい持って帰ってくれてたな」

クラスメイトの野中役を演じるのは、関西ジュニアの永岡蓮王(AmBitious)。事務所の後輩だが、後輩と同じシーンがあるのは、新鮮だったという。

「これまで僕自身、先輩の主演作に出るという経験がなかったんですよね。自分の作品に後輩が出てくれるのは、ちょっと感慨深いものがありましたね。この前、舞台挨拶をした時に永岡蓮王が『大先輩の恭平くんの作品に出られて嬉しいです』と言ってくれた時に『俺もちょっと年をとったんやなぁ』って思いましたけど(笑)。僕も『永瀬廉くんの作品にちょっとした役でもいいから出たい』と言っていたことを懐かしく思い出しました」

石崎は山口くんに特別な想いを抱いているのに、裏腹な態度をとってしまう場面も。仲良くなりたい人がいても、なかなか距離を縮められないという人も多いはず。

「仲良くなれるかどうかって、もう直感で分かるんですよね。相性というか、フィーリングが合うかどうかって、何となく分かるじゃないですか。ちょっと話してみて、一緒に時間を過ごすと、相手が自分に対して仲良くなりたいと思っているのかどうかって感覚で何となく分かるもの。相手が自分に興味がなかったりすると、会話が弾まなかったり、気まずい空気が流れたりしますし。逆に気の合う人だったら、無言でも全然気まずくない。多分、目に見えない空気みたいなものを結構、敏感に感じ取るタイプなのかも!? 正直、気まずいのが苦手(笑)。でも、人に対して壁を作らないようにしていますね」

撮影現場での共演者やスタッフさんとのコミュニケーションでも無理せず、壁を作らず、自然体でいるのが一番と語る。

「今回の現場は無理することもなく。洋志は年下ですけど、同じ年の距離感で来てくれたおかげで、僕も同じ年の感覚で接していました。年上だからって、変に気を遣われたくもないですし、先輩風を吹かすつもりもないので。みんなで一緒にひとつの作品をいいものにしようっていう時間が好きですね」

お芝居の現場は好き いろんな役に挑戦したい

5月7日に行われた大阪での映画公開記念イベントでは、高橋と髙橋ひかる、岩瀬の3人で名店が集うたこ焼きの聖地「OSAKAたこ焼マーケット」で開催し、楽しい時間を過ごした高橋。イベントの感想を聞いてみると、地元愛を炸裂させた。

「大体完成披露試写のイベントは、まず東京から始まって、追々大阪に行くみたいな感じが今までの作品では多かったんですけど。まず1発目に地元の大阪でイベントができたこととは、すごく嬉しかったです。僕は、梅田はプライベートでよく行っていた場所でもあったので、そこでできるなんて、感慨深いものがありましたね。洋志とひかるちゃんも関西人ですし、エプロンを付けて、たこ焼きを作るっていう大阪ならではのイベントができたんで、めっちゃええなと思いましたし、楽しかったです」

作品を彩る主題歌はなにわ男子の「ビーマイベイベー」。ホットな恋ゴコロを関西弁でノリノリのロックサウンドに乗せて届ける絶好調ラブソングだ。

「僕が主演した映画の主題歌だった『Special Kiss』とはまた雰囲気の違うラブソングなんですよね。これまで関西弁の曲は、ワチャワチャするような曲が多かったですけど、今回は関西弁のラブソングなので、それもまた新しいチャレンジになったな、と。初めての恋ゴコロを関西弁の印象に残るようなフレーズでストレートに届けているので、僕らにとっても大切な曲になりそうです。エンドロールでメンバーの声が流れるのは、嬉しいですし、ぜひ大きいスクリーンで味わってもらえたら!」

これまでいろんなジャンルの作品で役者として活躍してきた高橋だが、毎回共演者たちから「一見クールかと思ったら、フレンドリー」と言われ、愛されている。撮影現場では、おちゃらけて果敢にボケをかましたりと、飾らない人だ。

「お芝居の現場は好きですね。そもそも人と出会ったり、人と喋ったりすることが好きなんで。年下、年上年齢関係なく、いろんな俳優さんと出会って、いろんな話をして、同じ時間を過ごせることが楽しい。だから、こういう路線でやっていきたいという風に決めずにいろんな役に挑戦したいです。まぁ、しいていうなら、最近は学生役で実年齢よりも若い役がお多かったので、年相応の役も今後はやってみたいですね」

撮影/稲澤朝博、取材・文/福田恵子
ヘアメイク/yuka(JOUER)
スタイリスト/三島和也(Tatanca)
衣装/スタイリスト私物


『山口くんはワルくない』

2026年6月5日(金) 公開

出演:高橋恭平、髙橋ひかる、岩瀬洋志など
監督:守屋健太郎
原作:斉木 優『山口くんはワルくない』(講談社「別冊フレンド」連載)
配給:アスミック・エース
©2026『山口くんはワルくない』製作委員会 ©斉木 優/講談社

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