やなせたかし初の大規模巡回展が世田谷文学館へ。原画約200点を5つのテーマで紐解く
アート
ニュース
「てのひらを太陽に」制作年不明 (C)やなせたかし (公財)やなせたかし記念アンパンマンミュージアム振興財団蔵
続きを読むフォトギャラリー(4件)
すべて見るアンパンマンの生みの親であるやなせたかし(1919-2013)はまた、漫画家、詩人、絵本作家、イラストレーター、デザイナー、編集者でもあった。その多彩な活動で知られる彼の初の大規模巡回展『やなせたかし展 人生はよろこばせごっこ』が、6月30日(火)から9月6日(日)まで、東京都の世田谷文学館で開催される。
高知県で育ち、東京高等工芸学校工芸図案科(現・千葉大学)を卒業したやなせは、第2次大戦で徴兵され、復員後は高知新聞社で雑誌編集を担当。1947年に上京し、三越百貨店宣伝部を経て、1953年に漫画家として独立した。「手のひらに太陽を」などに代表される作詞、舞台美術、ラジオ・テレビの構成なども手がけ、1967年には『ボオ氏』で週刊朝日マンガ賞を受賞。1973年にサンリオが創刊した雑誌『詩とメルヘン』の編集長を務め、同年に『あんぱんまん』を発表する。1988年にテレビアニメ『それいけ!アンパンマン』が放送を開始し、国民的人気を博した。同アニメの1768体に及ぶ登場キャラクター数は、2009年にギネス世界記録にも認定された。2013年に94歳で亡くなるが、アンパンマン人気は衰えることなく、2025年にはNHK連続テレビ小説『あんぱん』のヒロインの夫役のモデルとして広く愛されたのも記憶に新しい。

今回の展覧会は、両親の出身地・高知県香美市にある「やなせたかし記念館アンパンマンミュージアム」が2026年に30周年を迎えることを記念して企画されたもの。原画約200点を中心に、「やなせたかし大解剖」「漫画」「詩」「絵本/やなせメルヘン」「アンパンマン」の5つのテーマで作品を紐解いていく。

苛酷な戦争体験、家族との別れ、様々な人との出会いや多くの仕事のなかで、「なんのために生まれて、なにをして生きるのか」を自分に問い続けたというやなせ。その彼がたどり着いたのが、かっこ悪くても、本当に困っている人に一片のパンを、「あんぱん」を、自らの身を削って与えられるヒーロー像だった。展覧会タイトルの「人生はよろこばせごっこ」は、「人を喜ばせること」を人生最大の喜びとしていたやなせの人生哲学と言葉によるもの。今も私たちに勇気を与え続ける、そんなやなせの愛にあふれる作品世界を堪能したい。

<開催情報>
『やなせたかし展 人生はよろこばせごっこ』
会期:2026年6月30日(火)〜2026年9月6日(日)
会場:世田谷文学館
時間:10:00~18:00(※展覧会入場、ミュージアムショップは~17:30)
休館日:月曜 ※ただし月曜が祝休日の場合は開館し、翌日休館
料金:一般1,500円、65歳以上・大学・高校生900円、中学生以下無料
※2026年7月3日(金)は65歳以上観覧料無料
公式サイト:
https://www.setabun.or.jp/
フォトギャラリー(4件)
すべて見る
