ミュージカル『ラグタイム』待望の再演が決定 石丸幹二、安蘭けい、小林唯らが出演
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ミュージカル『ラグタイム』速報ビジュアル
ミュージカル『ラグタイム』が、2027年3月から4月にかけて東京・東京芸術劇場 プレイハウスで上演される。
物語の舞台は20世紀初頭のニューヨーク。ユダヤ人・白人・黒人、それぞれ異なるルーツを持つ家族たちが、差別や偏見を乗り越え、より良い未来を築こうとする姿を珠玉の音楽で描く。1998年のトニー賞では13部門にノミネートされ、最優秀脚本賞・最優秀オリジナル楽曲賞を含む4部門を受賞。同年のドラマ・デスク賞でもミュージカル最優秀作品賞・最優秀脚本賞・最優秀作曲賞など多数の賞に輝いた。さらに2026年のトニー賞ではリバイバル作品賞を含む4部門を受賞するなど、世界中で絶賛され続けている名作だ。2023年には豪華キャストとクリエイティブ陣により待望の日本初演がノンレプリカ版として実現。東京・日生劇場をはじめとして大阪、愛知で上演され、第49回菊田一夫演劇賞大賞を受賞するなど大きな反響を呼んだ。そんな本作が、新たなキャストを迎えて待望の再演を果たす。
この物語の中心を担うのは、石丸幹二、安蘭けい、小林唯の3名だ。娘のためにラトビアから移民としてアメリカにやってきたユダヤ人ターテ役を石丸、正義感にあふれ人種の偏見を持たない、裕福な白人家庭の母親マザー役を安蘭、新しい音楽“ラグタイム”を奏で、過酷な現実に抗いながら時代と向き合う黒人ピアニストのコールハウス・ウォーカー・Jr.役を小林がそれぞれ演じる。
これら3人に加え、豪華キャストが集結する。コールハウスの恋人サラ役は、ミュージカル『RENT』『SIX』『ジェイミー』などでの鮮烈なパフォーマンスで客席を沸かせた遥海に決定。マザーの夫ファーザー役は、数多くの舞台において大きな存在感を放つ川口竜也に加え、ボーカルグループ「LE VELVETS」のメンバーとしても活躍、バリトンヴォイスで魅せる宮原浩暢がWキャストで演じる。マザーの弟ヤンガーブラザー役には、声優として数々のキャラクターを演じ分け、舞台出演も精力的にこなす入野自由、実在したユダヤ人アナーキストのエマ・ゴールドマン役には、圧倒的な表現力のある演技で定評の土井ケイト、私生活のスキャンダルで当時アメリカ中の話題となった美人モデル、イヴリン・ネズビット役には、元宝塚歌劇団宙組トップ娘役の潤花、“脱出王”の異名をもつユダヤ人奇術師ハリー・フーディーニ役には、THE CONVOY SHOWオリジナルメンバーとして俳優のみならず振付家など幅広く活動する舘形比呂一、大量生産方式で有名なフォード・モーターを創設したヘンリー・フォードとグランドファーザーの2役には、硬軟自在な演技と歌唱力で数多くの舞台でメインキャストを務める畠中洋、差別が色濃く残る時代において慈善活動をはじめ、教育者・作家として活動したブッカー・T・ワシントン役には、EXILEのメンバーで近年は舞台においても活躍の場を広げるEXILE NESMITHが名を連ねる。
演出は、日本初演で第31回読売演劇大賞の大賞と最優秀演出家賞のダブル受賞という快挙を成し遂げた藤田俊太郎が再び担う。藤田は「愛おしきミュージカル『ラグタイム』に再び挑戦できる幸せを噛み締めています」と喜びを明かし、「暴力に対する悲しみや魂の怒りと、ミュージカルの喜びにあふれるエンターテインメントの対比を強烈に舞台上で表現したいと思います」と演出への意欲を示した。
【物語】
ユダヤ人のターテ(石丸幹二)は、娘の未来のために移民となり、遠くラトビアからニューヨークにやってきた。黒人のコールハウス・ウォーカー・Jr.(小林唯)は才能あふれるピアニスト。恋人のサラ(遥海)は彼に愛想をつかし、ふたりの間に生まれた赤ん坊を、ある家の庭に置き去りにしてしまう。赤ん坊が置き去りにされたのは、裕福な白人家庭の母親マザー(安蘭けい)の家だった。偏見を持たず、正義感にあふれるマザーは、夫のファーザー(川口竜也/宮原浩暢)が長く家を不在にしている中、赤ん坊を拾い上げ家に迎え入れる。
マザーの弟であるヤンガーブラザー(入野自由)は生きがいをもとめる不器用な若者。アメリカ中の注目の的である美人女優のイヴリン・ネズビット(潤花)に愛の告白をするが、イヴリンは公衆の面前で彼にキスをしておきながら、その後すぐに軽く拒絶する。
ターテと娘はニューヨークに着いてから貧しい生活が続いていた。やがて同胞の女性アナーキストであるエマ・ゴールドマン(土井ケイト)、奇術師にして“脱出王”の名をとどろかせていた、ハリー・フーディーニ(舘形比呂一)と縁を結ぶことになる。
サラの愛を取り戻すため、マザーの家に身を寄せる彼女の元に通い詰めるコールハウスは、今や“ラグタイム”を奏でるピアニストとして世間で注目され始めていた。ヘンリー・フォード(畠中洋)が世に送り出したT型フォードを買うことができるくらいまで稼げるようになったが、黒人を蔑視する白人たちに車を破壊されてしまう。そんな中、教育者、作家として啓蒙活動を行う、ブッカー・T・ワシントン(EXILE NESMITH)のように、社会に影響を与える黒人も現れ始めていた。
自らの正義と、生まれたばかりの息子の未来を守るため、差別に立ち向かおうとするコールハウスではあったが……。
<公演情報>
ミュージカル『ラグタイム』
脚本:テレンス・マクナリー
歌詞:リン・アレンズ
音楽:スティーヴン・フラハティ
翻訳:小田島恒志
訳詞:竜真知子
演出:藤田俊太郎
振付:エイマン・フォーリー
出演:
石丸幹二、安蘭けい、小林唯
遥海、川口竜也/宮原浩暢(LE VELVETS)、入野自由、土井ケイト、潤花、舘形比呂一、畠中洋、EXILE NESMITH ほか
2027年3月・4月
会場:東京・東京芸術劇場 プレイハウス
公式サイト:
http://tohostage.com/ragtime
ミュージカル『ラグタイム』キャスト&スタッフコメント全文
■ターテ役:石丸幹二
『ラグタイム』は、俳優人生の後半に入った私の“基調“となる作品です。
1998年、ブロードウェイの初演を観劇した際、アメリカ社会の闇を浮き彫りにしたストーリーに衝撃を受けつつも、奏でられる一音一音に感動し、音楽に心がすっぽり囚われました。「どの役でもいい! ぜひこの世界に入りたい」と思ったものです。
それから25年、日本初演がようやく叶いました。音楽への想いは変わらないものの、私は、多様性を問うテーマに大きく引き込まれていました。ターテ役を演じながら沸き起こった幾層もの感情たちが、強烈な磁力となって私をラストシーンに導いていったのです。子どもたちに託す未来に夢と希望を抱き、仲間たちとともに歌い上げる最後の楽曲。私たちは、本当に自信をもって彼らにバトンを渡せるのか?
それは、『ラグタイム』の舞台設定である100年前も現在も変わらぬ不安であり、今の日本にも通じる大事な課題だと思います。この作品を再演する意味はそこにあるのかな、と。演出の藤田俊太郎さんをはじめとするスタッフ、そしてキャストの皆さんと、じっくり丁寧に掘り下げていきたいと願っています。
■マザー役:安蘭けい
4月にブロードウェイで新演出の『ラグタイム』を観てきました。
冒頭から涙があふれ止まりませんでした。今年度のトニー賞でリバイバル賞を受賞したことにも納得の、圧倒的な舞台でした。
この作品が描いている人種差別というテーマは、決して過去のものではなく、今を生きる私たちにも多くのことを問いかけています。
現代においても問われ続けている多様性や、違いを認め合うことの大切さ。アメリカで生まれたこの作品が持つメッセージを、日本の皆様にわかりやすく、そして心に届けていくことが、私たちの役割だと思っています。
前回よりさらに進化した『ラグタイム』をお見せできるよう、カンパニー全員で心を込めて、力を合わせて作り上げていきたいと思います!
■コールハウス・ウォーカー・Jr.役:小林唯
このたび、コールハウス・ウォーカー・Jr.役を務めさせていただきます。日本初演で(井上)芳雄さんが構築したこの役を自分が引き継ぐことになるとは、今でも信じられない気持ちです。今の日本においても、それぞれ異なる価値観や背景を持った人たちがともに生きる時代になってきているように感じます。だからこそ、この作品が描くテーマは、今を生きる僕たちにも新たな意味を持って問いかけてくるのではないでしょうか。自分たちの身体と声で、誰かの言葉、祈り、魂を体現し、それを蘇らせる。そんな演劇の真骨頂がこの作品にはあると思います。心して臨みます。
■演出:藤田俊太郎
愛おしきミュージカル『ラグタイム』に再び挑戦できる幸せを噛み締めています。そして、あらためてこの作品に向き合うと、今現在の世界を鏡のように映し出すその姿に、胸がいっぱいになります。夢を失い、崩壊した世界で、人は生きることの原点へ、どうやって回帰するのか。損なわれた希望をテーマとし、『ラグタイム』の言葉と音楽は、切実に今の私たちに迫ってきます。「The Wheels of a Dream」。劇中で何度も歌うのは、20世紀初頭のアメリカの夢。新しい芸術、メディアや産業が誕生し、あらゆる価値観が新しく生まれる一方で、第一次世界大戦、戦争に向かう激動の時代。どこまでも連れて行ってくれる乗り物、夢の車に人は明日への望みを託します。この乗り物が目指すのは、愛すべき地球に乗り、人種をこえて受け入れ合い、共鳴しながら子どもとともに未来を目指そうという想いです。物語を紡ぎあげる主な登場人物は、差別され続ける黒人たち、ユダヤ人を中心とした移民たち、汚れなき衣裳を身に纏った特権的な白人たち。分断、不寛容、格差の中、この現実をどうか聞いてくれという声なき声。演出に当たっては、暴力に対する悲しみや魂の怒りと、ミュージカルの喜びにあふれるエンターテインメントの対比を強烈に舞台上で表現したいと思います。裏打ちというシンコペーションを基本とした官能と美しさを併せ持つ普遍的な名曲たち。史実とフィクションが見事に交錯した原作の小説を執筆したE・L・ドクトロウ、長きにわたり作品の礎を築いたこの作品に関わる世界中のクリエイターたちを心から尊敬しています。また2023年、日本初演を共に創ったおひとりおひとりに感謝し、想い、愛し、真っさらな気持ちで2027年のカンパニー皆と素晴らしい創作をしたいと思います。今こそ、ぜひ観ていただきたい『ラグタイム』。最愛のお客様を劇場でお待ちしております。

