Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > ぴあ映画 > 水先案内人による東京国際映画祭ガイド 「ワタシはコレが観たい!」

水先案内人による東京国際映画祭ガイド
「ワタシはコレが観たい!」

メジャー作品からアート作品まで世界各国の映画が集結する東京国際映画祭がいよいよ10月26日(月)から開幕! 今年は新設された部門や賞もあり、多彩なプログラムが企画されている。

ぴあでは、映画ツウでもあるぴあ水先案内人の方々に注目する部門と作品をリサーチ。 17 日(土)には一般発売もスタートするが、映画祭でどれを観ようか迷っている方、ぜひ参考にしてみてください!

映画ツウが注目する今年のみどころは!?
水先案内人による東京国際映画祭ガイド

相田冬二(Bleu et Rose/映画批評家)

ガラ・セレクション/『ワイルド・ホース・ナイン』(C)2026 Searchlight Pictures. All Rights Reserved.

注目の部門

ガラ・セレクション

毎年言ってるような気もするが、ガラ・セレクションである。マーティン・マクドナー、クリスティアン・ムンジウ、ウェイン・ワンに安藤尋! ジャパン・プレミアとは言え、この4人の最新作を一気に観れるのだから、円安の折、東京で魂の贅沢ができる幸福にひたるべき。地方の方は、ぜひ映画旅行の計画を立てて。海外に行くような気分で。個人的には、特にマクドナーと安藤が楽しみで仕方がない。

『赤死病の仮面』(ワールド・フォーカス) Images courtesy of Park Circus/Amazon MGM Studios

ワタシはコレが観たい!

『赤死病の仮面』(ワールド・フォーカス)
『お通しください、ご先祖さま』(ワールド・フォーカス)
『山﨑リバーサイド - 俳優の肩ごしに -』(Nippon Cinema Now) 

なにがどうして上映されることになったのかわからないが、ロジャー・コーマンの『赤死病の仮面』を、いま、この乱世の只中で観るというのは、なかなか耽美なことではなかろうか。映画というメディアに今後、どのような未来が待っているのか見当もつかないが、だからこそ、映画史というものを闇のエリアから支えてきたこうした作品を目の当たりにすることは、とても重要なことだと考える。

『お通しください、ご先祖さま』は東京国際映画祭の定番、ラヴ・ディアス。いやはや、日本国内ではもうここでしか最新作は観られないのでは。でもやるんだよ!の気概を感じる。撮り続けるディアスも偉いが、やり続けるTIFFも偉いよ。しぶとく、強く、明るい。

『山﨑リバーサイド - 俳優の肩ごしに -』は山﨑努のドキュメンタリーだろうか。作品の出来はともかく、この俳優の歴史と晩年に接することができるのであれば、それだけでも充分な映画体験となるだろう。

イソガイマサト(フリーライター)

コンペティション『過怠』 (C)2026「過怠」製作委員会

注目の部門

コンペティション

去年と変わらず、今年もやっぱり映画祭の顔でもある「コンペティション」に期待! アジア圏だけではなく、イタリア、ベルギー、インド、ポルトガル、シンガポール、トルコ、インドネシアなどから2025~2026年を代表する力作、意欲作が集められて激突するのだから目が離せない。そこで山本英監督の『過怠』、三島有紀子監督の『男ともだち』、池田暁監督が台湾との合作で撮った『妖怪、化物をひろう』がどんな評価を受けるのかも楽しみ。

『妹兄とマンホールの蓋』(コンペティション) (C) Banana Film / Gala Film / Sense Production / Tirana Film Institute / Berkeley Media Group / Amarcord Production

ワタシはコレが観たい!

『妹兄とマンホールの蓋』(コンペティション)
『木々は見ている』(コンペティション)
『恋する地球人 -劇場特別版-』(Nippon Cinema Now)

ミルチョ・マンチェフスキ監督の最新作『妹兄とマンホールの蓋』は、3つの時代と時間軸のドラマが何度も交錯する同監督の『ビフォア・ザ・レイン』(94)を観たときの衝撃が蘇るような気がして弥が上にも期待が高まる。北マケドニア社会への風刺を込めた作品らしいが、今度も絶対に一筋縄ではいかない快作になっているに違いない!

『木々は見ている』も『亀も空を飛ぶ』(04)などで知られるクルド人のバフマン・ゴバディ監督が初めて挑んだサイコロジカル・ホラーという情報だけでとっても気になる。しかも、主演が数多くのハリウッド大作に出演し、『007/カジノ・ロワイヤル』(06)のボンドガールもつとめたエヴァ・グリーンという異色のタッグ。何が飛び出すのか? 楽しみだ。

『恋する地球人 -劇場特別版-』は『カメラを止めるな!』(17)で大旋風を巻き起こし、その後も常識を覆してきた上田慎一郎監督の最新作。それだけで早く観たい! と思うが、本作で注目すべきは上田監督が配信していた自身の縦型連続ドラマをどう映画に変換させたのか? 縦型でも映画になるのか? けれど、一足先に試写で観たあの山田洋次監督がそんな悪しき先入観を払拭するように早くも大絶賛! 観たい衝動が増幅した。

坂口英明(ぴあ編集部)

ガラ・セレクション 『Fjord(原題)』 (C)MOBRA FILM – WHY NOT PRODUCTIONS – EYE EYE PICTURES – FILM I VÄST – FILMGATE FILMS – GARAGEFILM INTERNATIONAL – SNOWGLOBE – AAMU FILM COMPANY –FRANCE 3 CINÉMA. ALL RIGHTS RESERVED.

注目の部門

ガラ・セレクション

日本で公開を予定している作品のショーケース。なかには1年以上も公開待機が続くこともあるので、ここでいち早く観ておくことをオススメします。なにせ、話題作だけでなく、ミニシアター系のシブい佳作もきっちり拾う、目利きのセレクションが絶品。今年も、カンヌ映画祭パルムドールを受賞した『Fjord(原題)』、マーティン・マクドナー監督の新作『ワイルド・ホース・ナイン』のジャパン・プレミアなど、要注目作が並びます。

『Diary of a Mad Old Man(原題)』(ガラ・セレクション) 

ワタシはコレが観たい!

『Diary of a Mad Old Man(原題)』(ガラ・セレクション)
『赤死病の仮面』(ワールド・フォーカス)
『ウォーキング・ウィズ・アニメーターズ』(アニメーション)

『Diary of a Mad Old Man(原題)』は、『スモーク』のウェイン・ワン監督が谷崎潤一郎の小説『瘋癲老人日記』を現代の東京を舞台に映画化した作品。これだけで観たいと思うのに、主演の老人役になんとリリー・フランキー、それに『ロスト・イン・北京』ほかのファン・ビンビンが加わるなんて、誰が考えた座組なのでしょう。スチールをみると、リリーさん、雰囲気でてます。すごい。

ロジャー・コーマン監督と名優ヴィンセント・プライスによる低予算のエドガー・アラン・ポーものの1本、『赤死病の仮面』。実は、黒澤明監督が『デルス・ウザーラ』の後に同じ原作で脚本を書き、映画化を考えていた、という映画史に残る幻の脚本のことを思い出しました。これを黒澤が作ったらどうなるか、なんて想像しながら観てみたい作品です。

『ウォーキング・ウィズ・アニメーターズ』は、8年にわたり世界の70人のアニメーターを取材し、対談やインタビューを撮影したドキュメンタリー。ピクサーが出たかと思えば、アードマンも出てきます。日本人で登場するのは、例えば『化け猫あんずちゃん』の久野遥子監督。なんていいセンスでしょう。

村山章(映画ライター)

日本映画クラシックス『丹波哲郎の大霊界/死んだらどうなる』 (C)1989 TAM・G

注目の部門

日本映画クラシックス

成瀬巳喜男、溝口健二、相米慎二と巨匠や伝説的なラインナップが並ぶ中、なんと『丹波哲郎の大霊界/死んだらどうなる』が入ってんの? 名優であり面白おじさんだった丹波が霊界研究の成果を映画化!という触れ込みの珍作がこの部門に入ったことで、クラシックの概念も大きく拡張されたんじゃないか。特撮伝奇ロマン『帝都物語 4K』も紛れ込んでいて、時代と共に権威が逆立ちするようなこの感じ、いいですね。

『木々は見ている』(コンペティション) 

ワタシはコレが観たい!

『赤死病の仮面』(ワールド・フォーカス)
『木々は見ている』(コンペティション)
『Fjord(原題)』(ガラ・セレクション)

カンヌ国際映画祭パルムドールながらいまだ原題表記なクリスティアン・ムンジウの『Fjord』。日本公開されるらしいけどもう一刻も早く見せて!というもどかしさの欲求に応えてくれるのも映画祭のいいところ。

『木々は見ている』のバフマン・ゴバディ監督は、個人的には東京国際よりFILMEXの印象が強かったりしますが、イランから亡命した監督が健在なのを知らせる手紙をくれたような気持ちになる。

B級映画の帝王ロジャー・コーマンのゴシック路線『赤死病の仮面』は、あの異様な愛憎と色彩をいま大画面で観てみたいです!

平辻 哲也(映画ジャーナリスト)

『男ともだち』(コンペティション) (C)2026『男ともだち』製作委員会

注目の部門

コンペティション

実績ある作家と新鋭が競う。海外ではバフマン・ゴバディ、リサンドロ・アロンソらの新作が並び、日本からも三島有紀子監督の『男ともだち』などが選出された。ワールドプレミアも多く、歴史、社会、家族、幻想、ホラーと題材も幅広い。世界各地の作品と日本映画が同じ土俵で競い合い、未知の才能と出会えるのは映画祭ならでは。どの一本が観客や審査員の心をつかむのか、最後まで楽しみたい。

『ヘイゼル85』(コンペティション) (C)Toon Aerts

ワタシはコレが観たい!

『ヘイゼル85』(コンペティション)
『Fjord(原題)』(ガラ・セレクション)
『山﨑リバーサイド - 俳優の肩ごしに -』(Nippon Cinema Now 特別上映)

サッカー好きとして見逃せないのが『ヘイゼル85』。1985年、欧州チャンピオンズカップ決勝のユベントス対リバプール戦を前に起き、39人が命を落とした実際の「ヘイゼルの惨事」を、当事者たちの物語として再構成した劇映画。市の広報担当やイタリア人記者ら複数の視点から、あの日スタジアムで何が起き、その後、人々や社会に何が残されたのか。サッカーの熱狂の裏側までどう映し出すのかに注目したい。

『Fjord(原題)』は、今年のカンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作を早くも東京で観られるのが魅力。監督は『4ヶ月、3週と2日』でも2007年にパルム・ドールを受賞したクリスティアン・ムンジウ。ルーマニアからノルウェーに移住した一家が、娘への虐待を疑われ、子どもたちと引き離される。家族と社会の軋轢をどう描いたのか確かめたい。

犬童一心監督が名優・山﨑努を追った『山﨑リバーサイド - 俳優の肩ごしに -』。老いやがん闘病と向き合いながら「俳優とは何か」を問い続ける山﨑を、劇映画の演出家である犬童監督がどう捉えたのか。渡辺謙、柄本明らの言葉も含め、俳優を取材する機会が多い者として見届けたい。

中谷祐介(ぴあ編集部)

CROSSCUT ASIA+『プルティウィをめぐる4つの季節』 

注目の部門

CROSSCUT ASIA+

今年から始まる新部門。ポイントは東南アジアと日本のプログラマーが毎年、異なる視点で作品を選ぶこと。今年はジャカルタを拠点に活動するラスリーンさんと、みんな大好き早稲田松竹の番組編成も務める上田真之さんが担当。プログラマーも毎年変わるらしい。今年の映画祭で、何が飛び出すのか最も読めない&気になる部門。ここから未来の映画祭を担う新世代のプログラマーが出てくることを期待したい!

『DAU』(ワールド・フォーカス)

ワタシはコレが観たい!

『DAU』(ワールド・フォーカス)
『木々は見ている』(コンペティション)
『スリープ・ノー・モア 不眠工場』(ワールド・フォーカス)

『DAU』って……あの壮大過ぎて、観る者を唖然とさせ続けている『DAU』シリーズの新作なんですか! この時点で期待というより、震えている映画好きの方は多いのでは? 

バフマン・ゴバディがホラーを撮った、と聞いた時「そんなわけあるかい!」と思ったのですが、そんなわけあったようです。これは気になる! 

『スリープ・ノー・モア 不眠工場』は『復讐は私にまかせて』のエドウィン監督の新作。撮影は今回も名手、芦澤明子さん。上映はなんと1回きり! それも21:15開始……行けるか?

今年のTIFF主要部門

コンペティション  作品一覧

世界各国から集まった長編映画(今年1月以降に完成した作品が対象)の中から厳正な審査を受けた15本の作品を上映。今年は112の国と地域から1,892本もの応募が! クロージングセレモニーでは各賞が決定する。

アジアの未来  作品一覧

2013年から始まったアジア・コンペティション部門は、長編3本までのアジア(日本・中東を含む)のフレッシュな作品を世界に先駆けて上映。今年は世界初上映8本を含む10作品を上映。

ガラ・セレクション  作品一覧

今年の世界の国際映画祭で話題になった作品、巨匠監督の最新作、本国で大ヒットしたエンタメ作品など日本公開前の最新作19本(短編5本含む)をプレミア上映。

ワールド・フォーカス  作品一覧

現在の世界の映画界の潮流を示す作品を上映。第23回ラテンビート映画祭 IN TIFF、台湾電影ルネッサンス2026、オーストラリア・スポットライト、ウルリケ・オッティンガー特集、生誕100年ユーセフ・シャヒーン監督特集など、多彩な特集上映も!

Nippon Cinema Now  作品一覧

日本映画の新作を対象に、特に海外に紹介されるべき日本映画という観点から選考された作品を上映。世界での日本映画の更なる飛躍に向けて、今年からコンペティション化されたことにも注目!

アニメーション部門  作品一覧

国内外の最新作と話題作、アニメに関するドキュメンタリーを含む全9作品を上映。また、<女性監督特集>として国内の人気3作品を上映するほか、関連シンポジウムも3企画開催!

日本映画クラシックス  作品一覧

相米慎二監督や成瀬巳喜男監督の作品、日活ロマンポルノ55周年記念上映などに加え、今年は世界映画史に燦然と輝く巨匠・溝口健二の没後70年特集上映を国立映画アーカイブと共催。

ユース  作品一覧

若い観客に向けて選ばれた作品を通し、映画と初めて出会う、または映画と出会いなおす体験の提供をねらいとした部門。TIFFティーンズ映画教室では、開催10周年記念の上映イベントも。

アジア学生映画コンファレンス作品一覧

アジア各国の映画学校が推薦する60分未満の実写、アニメ映画から選出された学生映画のコンペティション部門。上映作品にはすでに他の映画祭で受賞している秀作も!

ウィメンズ・エンパワーメント部門作品一覧

女性による映画とエンパワーメントを考える部門 。女性の作り手にフォーカスしたトーク“ハー・ゲイズ”では、日台の女性撮影監督の創作の秘密に迫る!

今年から新設!

CROSSCUT ASIA+作品一覧

東南アジアと日本の気鋭の映画プログラマーが、独自の視点で設定した毎年異なるテーマに基づき、協働して厳選した作品を上映!

開催概要

第39回東京国際映画祭

期間:2026年10月26日(月)~11月4日(水)

会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区

※映画祭公式サイトにて、10/17(土)に一般販売を部門別で開始。詳細はこちら

東京国際映画祭プログラミング・ディレクターに聞く今年のポイント

特集:第39回東京国際映画祭 ガイド

(C)2026『男ともだち』製作委員会 (C)Uluka Studio Limited (C)OPEN WATER PRODUCTIONS&THEMADGOATSINC (C)2026 SEESUN PICTURES, ALL RIGHTS RESERVED. (C)Saravah (C)2026 Searchlight Pictures. All Rights Reserved. (C)2026『ないものねだりの君に光の花束を』製作委員会 (C)AMOUR FOU Vienna, AMOUR FOU Luxembourg, Heimatfilm, Ulrike Ottinger Filmproduktion, ZDF/ARTE 2026(C)KomplizenFilm Bernhard Keller (C)2026 PICORE (C)2026『KEFI』製作委員会 (C)SKYDRUM Inc.(C)TOHO CO., LTD. (C)SKYDRUM Inc. (C)2026 「火の玉を見た」製作委員会 (C)2026 - Eddy Cinéma – Beside Productions – Regular Production – France 3 Cinéma – Auvergne-Rhône-Alpes Cinéma – RTBF (C)2027東映ビデオ (C)FRENETIC ARTS (C)1983/2026 松竹株式会社 (C)1967 TOHO CO., LTD. (C)キネマ旬報社 (C)OUTPLAY FILMS, (C) X FILME CREATIVE POOL (C)東京藝術大学大学院映像研究科 (C)Everything's Peachy Film (C)2026 Dang Hoang Anh & Noncreative (C)orean Film Council. (C)2026 日本映画大学 (C)Potocol, Ossian International, Epicmedia, Easy Riders, Idle Eye