グランプリは清家天監督の『隣に』 映画ファン賞(ぴあニスト賞)も受賞で2冠【PFFアワード2026受賞結果】
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「PFFアワード2026」表彰式より
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すべて見る第48回PFF(ぴあフィルムフェスティバル)のメインイベントで、新人監督の登竜門として名高い自主映画のコンペティション「PFFアワード2026」表彰式が9月28日、都内で行われ、清家天監督の『隣に』がグランプリを受賞。同作は一般審査員による映画ファン賞(ぴあニスト賞)も受賞し2冠を達成した。また、中島きり監督による『The Perfect Body』が準グランプリに輝いた。
今年の応募本数は、史上2番目となる834作品。2024年から実施している10代の出品料無料化の効果もあり、過去3年間で10代からの応募数は413%と急増、応募作の約3分の2は20代以下の作品となっている。
17名のセレクションメンバーによる約4カ月間の選考を経て、23本の入選作品が決定した。平均年齢は24.5歳、高校生監督による作品も3本入選するなど、昨年に続き若年層の躍進が目立つ結果となった。さらに、中国、韓国、台湾出身の監督も入選を果たしており、国内外を問わず新しい才能が集まった。また、アニメーションが5作品含まれるなど、表現の幅がますます広がっており、映画の新しい波が生まれている。
最終審査員として、天野千尋(映画監督)、奥山大史(映画監督)、河津太郎(撮影監督)、福間美由紀(映画プロデューサー)、若葉竜也(俳優)が審査にあたった。
グランプリを受賞した『隣に』は、死の傍らで紡がれる会話の妙が光る極限のブラックコメディ。実家暮らしの小島はある日、帰宅すると、持病持ちの母親がベッドの上で固まって動いていないことに気付く。隣の家に住んでいる医学部を目指して8浪中の横田に診断を依頼するが、母親の脈を測ると既にこと切れていた。医者を待つ間、横田の気を遣った言葉によって、ぎこちない2人の会話は思わぬ方向に進む。
清家監督は「この作品を撮って、脚本大変だけど楽しいし、カット割り考える時間がなくても楽しいし。意外だったのはたくさんのお客さんが見てくれて、こんなに笑ってくれるんだと。それが喜びでした」と笑顔で受賞の喜びを語った。
一方、プレゼンターを務めた若葉は「自分ができるシビアでリアリティのある審査は、(入選作)23本のうち、俳優として1本しか出演できないと考えることだった」と振り返り、同作を「一番参加してみたいと思った」と評した。
授賞式を終えて、審査員は「創作の刺激になった。今後、共に映画を作るライバルとして、どこかですれ違えれば」(奥山監督)、「全員の推す作品が違って、審査は割れました。審査員皆さんの感想を聞くのが勉強になった」(河津氏)、「受賞してもしなくても、絶対今後の糧にできると思う」(天野監督)、「豊かな映画体験をさせてもらった。演出技術の水準の高さにも驚かされた」(福間氏)とそれぞれ講評した。
なお、グランプリを受賞した『隣に』は、10月26日(月)から開催される「第39回東京国際映画祭」にて特別上映される。先んじて、池袋BOX in BOX THEATERにて受賞作品の上映も決定。10月14日に『そしてナイフを手にした』『輪郭』『隣に』、15日に『わからなくていいよ!』『The Perfect Body』が上映される。
「PFFアワード」は、1977年にスタートした、映画監督を目指す若者たちの自主映画コンペティション。昨年、22年ぶりに邦画実写の興行記録を塗り替えた『国宝』の李相日監督、邦画実写史上初の5作連続興収50億円超えを達成した『キングダム』シリーズを手がける佐藤信介監督、池松壮亮主演の『開戦前夜』がヒットを記録した石井裕也監督など、これまでに200名を超えるプロの映画監督を輩出してきた。
取材・文:内田涼
「PFFアワード2026」結果 ※年齢は応募時のもの
■グランプリ
『隣に』(33分)
監督:清家天(26歳/東京都出身/フリーランス)
■準グランプリ
『The Perfect Body』(30分)
監督:中島きり(17歳/石川県出身/石川県立金沢泉丘高等学校)
■審査員特別賞
『輪郭』(29分)
監督:初見弘貴(34歳/東京都出身/会社員)
■審査員特別賞
『そしてナイフを手にした』(12分)
監督:クワ(29歳/中国出身/東京藝術大学大学院 映像研究科アニメーション専攻)

■審査員特別賞
『わからなくていいよ!』(57分)
監督:芝田日菜(25歳/千葉県出身/東京藝術大学大学院 先端芸術表現科)
■エンタテインメント賞(ホリプロ賞)
『薄情なゲーム』(63分)
監督:溝手連(22歳/東京都出身/日本大学 芸術学部)
■映画ファン賞(ぴあニスト賞)
『隣に』(33分)
監督:清家天(26歳/東京都出身/フリーランス)
■Soaring Together賞(JAL賞)
『ペルソナと俺』(23分)
監督:藤井智也(17歳/東京都出身/東京都立工芸高等学校 グラフィックアーツ科)
■観客賞
『ジョージのハッピーロマンス』(53分)
監督:市川雄大(24歳/東京都出身/フリーター)
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