鈴木大河が大切にしている“ぶれない軸”「思いを持ってやっていれば、伝わるはず」
映画
インタビュー
鈴木大河 (撮影/二文字琢也)
続きを読むフォトギャラリー(8件)
すべて見る人気コミックを実写ドラマ化した『ライフトレード』で、主人公の前に現れる謎めいた青年・新見を演じる鈴木大河。どこか犬っぽい愛嬌と、さらりと相手をときめかせる言動を持つ新見を、鈴木はどのように作り上げたのか。役作りや共演者から受けた刺激をはじめ、“なりたい自分”に近づくために大切にしていること、そしてIMP.としてファンに届けたいものについて聞いた。
「新見みたいに素直に口に出せる人のほうが好かれるのかも」

――人気コミックの「ライフトレード」がドラマ化されるということで、鈴木さんが新見役を演じられることを知り、洗練された雰囲気がぴったりだなと思いました。お話がきたときはどう思われましたか?
お話をいただいたときは、金髪で、あまり新見っぽくない見た目だったので、僕を見つけてオファーしてくださったことが嬉しかったです。
――台本を読まれて、どんな感想を持ちましたか?
杏子と玲のそれぞれの世界が、全然違っていて、そこがお互いに絡んでストーリーが動いていくところが面白いなと思いました。主婦とキャバ嬢という真逆のようなふたりが、入れ替わったことで人格が変わって見えるところはすごく面白いですよね。ふたりともなかなか壮絶な過去や現在を背負っていて、そこに向き合っていくところは見どころだと思います。

――ふたりの女性の生活は苦難の連続なんですけど、その中で新見は、杏子(中身は玲)にとっても、視聴者にとっても、ときめけるシーンになると思います。新見のことはどんな人物ととらえて演じられましたか?
謎な男ではあるんですけど、観てくださる方に可愛げのある後輩のような、犬っぽい魅力が伝わるといいなと思って演じました。
――新見は褒め言葉をサラッと言ってくれるので、そんなところにも視聴者はドキドキしそうです。鈴木さんご自身と重なる部分はありましたか?
僕は、言葉を口に出す前にいろいろと考えてしまうほうなので、新見とは似ていないかもしれません。この一言を言ったらどう思われるかな?とか考えすぎてしまうんです。新見は杏子さんの様子がおかしいことに気づいて「なんか、目、腫れてないですか?」とかすぐ聞くんですけど、自分だったら「あまり触れないほうがいいのかな」と考えて、口に出せないと思います。でも新見みたいに素直に口に出せる人のほうが好かれるんだろうな、と演じていて思いました。素直なほうがいいですよね。
「なりたい自分なら、どんな選択をするだろう?って考えます」

――キャストには、馬場ふみかさんや真木よう子さんをはじめ、魅力的な俳優さんたちが勢ぞろいしています。共演者の俳優の先輩方の演技から学べたことはありましたか?
みなさんからたくさん学ばせていただきました。馬場さんは、役に入り込むのがすごくて、普段お話されている素の感じと、演技に入ったときの感じのギャップに驚きました。カメラが回る前におしゃべりしていたときと、撮影が始まったときで、パッと表情が切り替わるところがすごかったです。真木さんは、空間を支配するような演技をされる方で、圧倒されました。役柄的に声を張り上げるようなシーンが多かったんですけど、それがすごくって、勉強させていただきました。山崎さん(山崎樹範・玲の夫役)は嫌なモラハラ夫がリアルで、怖かったです。「こういう人、いるんだろうな」と思って。
――「ライフトレード」ということで、作中では体と中身が入れ替わりますが、実際は他の誰かにはなれないというのが人生だと思います。「なりたい自分」になるためには自分が変わらなければならないわけですけど、鈴木さんは「なりたい自分」になるためにどんな努力をされてこられましたか?
自分を客観的に見る、ということをまず大切にしています。理想の自分はどんななのか? 今の現実の自分はどうなのか?ということを照らし合わせて、どこが違うのか、ということを考えるようにしています。そこを考えていれば、何かの選択を迫られたときに、なりたい自分ならどんな選択をするだろう?と考えることができます。
――「理想の自分」を頭の中において、行動してみるんですね。
はい。でもそこで、今現在の自分に無理をさせているわけではなくて、例えば、さっきお話していた、考えすぎてしまって、言いたいことを言えない、というところも、変えたいと思うなら、「相手は自分と同じ感情を持っているわけではないから、もしかしたら気にしないのかもしれない」と考えてみるようにするとか。

――変わりたい、変えたい、という思いも、考え方を変えてみたら、難しくないかもしれないと。玲もそうですものね。玲は気が弱くて、夫に言い返すことができない、自信のない性格でしたけど、杏子になったことで、少しずつ変わっていきます。玲のように自分に自信がなくて、変わりたいと思っている人にアドバイスをするとしたら何て声をかけますか?
僕は人見知りなので、特に初対面の方とはうまく話せないので、自信がない方の気持ちがわかります。相手がどういう人かわからない、何を言ったらだめなのかもわからない、という初対面の場が苦手でそういうとき自信が持てないんです。学生のときのクラス替えとかもものすごく苦手で弱気になっていました。でも、よく考えたら「みんな一緒なのかも」と思って。人見知りしない人も中にはいますけど、どんな人がわからなくて探り合っているのはきっとみんな同じだろうなと。そう考えたら、スタート地点はみんな同じだから、そこから先をどうしたいか、クラス替えなら、友達を作りたいのか、とか、自分がどうしたいかを考えるようにすると行動できて、自信につながるのかなと思います。
「僕たちのほうから“IMP.はこういうグループなんだ”と見せていきたい」

――もうひとつ、このドラマの見どころのひとつが、玲は中身が杏子と入れ替わって、キャバクラで働き始めてから、お客さんを喜ばせることが実は得意で、やりがいを感じていきますよね。職種は違いますが、鈴木さんもIMP.として日々、ファンの方を喜ばせるお仕事をされていると思います。ファンの方のためにお仕事をされていて、やりがいは感じるのはどんなときですか?
やっぱり、一番はライブで直接、ファンの方々の喜んでいる笑顔とか、歓声を聞いたときです。今でも思い出すんですけど、初めてライブをやらせていただいたときは、幕が開くまで、本当に客席にお客さんがいるのかな?って不安で、ファンの方々が席にいてくれるのを想像ができなかったので、幕が開いて、みんなの笑顔を見たとき、とても感動しました。そこから変わらず、今も僕らは切実に、ファンのみんなの力を感じています。

――活動を重ねてきて、ファンの方々により喜んでもらうために大切にされていることはありますか?
僕らから、楽しみ方を提示することかなって思っています。提示するというのは、軸をしっかり持つという意味なんですけど。IMP.っていうのはどういうグループで、どんな雰囲気のライブで、というのを自分たちでしっかり決めて作っていって。それを自信をもって届けることかなと。SNSとかで簡単にひとりひとりの声を聞けてしまう時代ですけど、そのひとつひとつを気にしていたら、軸がぶれてしまうから。もちろんみなさんの意見は大切にしているんですけど、僕たちのほうから、こういうグループなんだよ、というものをしっかり見せることができたら、「こういう楽しみ方をしたらいいんだ」と思っていただけるのかなと考えています。
最近、フェスに出させていただく機会があったんですけど、そのときにもすごく感じました。僕らを初めて観る方も多かったので、ファンの方に声を出してもらって、知らない方々にも「一緒に盛り上がろう!」と思っていただけたらと思いながら、ライブをしていたんですけど、実際に盛り上がっていただけたので、思いを持ってぶれずにやっていれば、それが伝わるんだと実感することができました。
――それは俳優の演技も、ライブも同じなのかもしれないですね。
そうですね。今回の新見役も、原作を読み込んだうえで、実写だからこその細かいところ、例えば、手の動きひとつまで、新見らしさを出せるように演じているので、ぜひそこも見ていただきたいです!

撮影/二文字琢也、取材・文/藤坂美樹
<番組情報>
『ライフトレード』
テレ東ほか 毎週木曜深夜24時30分〜放送中
U-NEXTにて見放題独占配信
フォトギャラリー(8件)
すべて見る
