鬘合わせに向け、役者の頭の形や好みに応じて、台金を1mm単位で調整中の岩下吉見さん
台金が出来たら、和紙を貼り、羽二重を貼っていく。白玉を練って叩いたものを糊として使用
でこぼこのないように砥の粉を塗って表面をきれいにする
羽二重専用のかぎ針を使い、手作業で一本一本毛を植え付けていく
毛を梳く櫛は使いやすいものを取り寄せている。写真は6年で1cmほど短くなったという櫛
役者さんの肌に触れる羽二重の生え際の折り返し部分には、蝋を塗り、さらにセルロイドを溶かしたものでコーティングして、汗で取れてしまわないよう補強しています(川口さん)
鬘を吊り下げ、熱したコテを使って髪を伸ばしながら櫛を通して整髪
土台は台金ではなく、「頭巾」と呼ばれる刺し子状の厚手の布
揺さぶる毛の部分は形が崩れるため、毛や蓑をまとめて縫い付ける
大胆な毛振りも違和感なく見えるように、背中部分には「クジラ」と呼ばれる弾性のある金属を仕込む
通常の鬘と異なり、毛振りなど獅子の動きを考慮して作られる獅子の鬘