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映画を通して世界を旅しよう!
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021 特集

9月25(土)~10月3日(日) シネマディスカバリーズにて配信

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SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021公式サイト/SNS

白石和彌、上田慎一郎監督等を輩出した若手監督の登竜門
〈SKIPシティ国際Dシネマ映画祭〉がオンラインで開催!

今年で18回目を迎える〈SKIPシティ国際Dシネマ映画祭〉は、毎年、埼玉県川口市で開催。いまでは主流となったデジタルシネマにいち早く着目し、その新たな担い手の才能を発信してきた国際映画祭だ。

若い才能の発掘と育成をテーマに掲げ、プログラムは国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門、短編部門)をメインに構成。これまで、現在公開中の『孤狼の血 LEVEL2』が話題を呼ぶ白石和彌監督や、『カメラを止めるな!』で一大旋風を巻き起こした上田慎一郎監督ら、いま日本映画界で最も新作を心待ちにされる気鋭の監督たちを次々と見い出してきた。そうした歴史を重ね、いまや“若手映像クリエイターの登竜門”となっている。

今年もコロナウイルス感染拡大の状況を鑑み、安心・安全を最優先する形で昨年に続きオンライン配信での開催が決定。だからといって、本映画祭のスタンスが変わるわけではない。例年通り、いやそれ以上に「若手映像クリエイターの登竜門」の場として、新人映像作家たちの作品を紹介。未来を見据える世界の映像作家たちがここに集う。これからが期待される新たな才能の数々に出会ってほしい!

世界各国の新進気鋭の監督たちが描き出す“世界のいま”
ジャンル不問の国際コンペティション

©Léo Lefèvre ©2021 ALPHA Entertainment LLP 映画「鬼が笑う」©Jurre Rompa ©Fireglory Pictures GmbH

本映画祭のメイン・プログラムとなるのが国際コンペティション部門。本部門は、長編映画制作本数が3本以下の監督がデジタルで撮影・編集し、2020 年、2021 年に完成した60分以上の作品が対象となる。今年は、104 の国・地域から、応募本数は889本と過去最多。その中から選ばれし10作品がノミネートされた。

本映画祭の国際コンペティションのひとつのカラーといっていいのが、ジャンル不問でコメディをはじめとするエンターテインメント作からアート系まで、多種多様な作品が揃うこと。さらに、あまりなじみのない国の作品が選出されることも珍しくない。その特色を表すように、今年は、カリブ諸島にあるキュラソー(※オランダと合作 『ケンザの瞳』)と、南ヨーロッパのマルタの作品(『ルッツ』)が本映画祭で初選出された。

ほかにも、シリア内戦の戦禍を避けウクライナにやってきた青年の旅を追ったドキュメンタリー『この雨は止まない』、政情不安にあった1980年代のイランで娘を失った母の復讐を描いたサスペンス劇『ミトラ』、ユダヤ人とドイツ人の同性カップルの結婚騒動コメディ『国境を越えてキスをして!』など、北米からヨーロッパ、アジアと様々な国から多様なジャンルの作品が出揃った。

日本からは長編デビュー作『老人ファーム』が反響を呼び、監督の兄・龍一と脚本の弟・和比古の二人三脚で映像制作を続ける「MINO Bros.」の長編第二作『鬼が笑う』がノミネート。こちらにも注目が集まる。

審査員を務めるのは俳優で映画監督の竹中直人ら、世界を知る映画人4名。賞の行方を注視しながら、国際映画祭ならではのセレクション作品を存分に楽しみたい。

ディレクター陣が語る! 今年の国際コンペティション

映画祭ディレクターの土川勉氏(左)とプログラミング・ディレクターの長谷川敏行氏(右)

今年の〈SKIPシティ国際Dシネマ映画祭〉は、新型コロナウイルス感染拡大防止と、観客の安全面を考慮してオンライン配信での開催が決定。これは昨年に続いてのことで、通常時のスクリーン上映での開催は叶わなかった。ただ、映画祭は後ろを向いていない。昨年のノウハウをもとにオンライン配信ならでは良さを生かした映画祭を目指す。

昨年に続き、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭ディレクターの土川勉氏と、同映画祭プログラミング・ディレクターの長谷川敏行氏にご登場いただき、今回の開催への思いから、国際コンペティションのみどころまでを伺った。

昨年のオンライン開催の経験を活かし、できることを最大限に!

── 昨年に続き、オンライン配信での開催となりました。ギリギリの選択だったと思います。

土川 特に若いクリエイターは自分の作品を劇場で観客と一緒に観ることで得ることがいっぱいあります。例えば笑いひとつでも、自分の狙い通りにいく場面もあれば、まったく反応がなかったり。はたまた自分が考えていないようなところで笑いが生まれたりして、こういうライブでのリアクションのひとつひとつが自分の作品のその後につながっていく。

いまパソコンのモニター上ですべて編集がされますから、映画祭ではじめて自分の映画を大きなスクリーンで観るという作家さんも多い。実際にスクリーンで観るともう別もので、そのことで初めて気づくことも多いんです。そのためにも、今年はどうにかして劇場での上映をとの思いはありました。

今年はリアル開催も目指していたが、安心・安全を最優先し、断念。写真は2018年開催のもの

長谷川 ただ、新型コロナウイルスの感染状況がまだ収まっていない状況では、なかなか劇場での開催は難しかった。苦渋の判断ではありましたけど、最終的には、今回選ばれた映画作家の方々を紹介し、観客のみなさんにも安全に安心して存分に楽しんでいただきたい。そういう思いからオンライン配信での開催との判断にしました。

── 当初は、実際に会場にお客さんを入れてのスクリーン上映と、オンライン配信というハイブリッドでの開催を考えて準備していたとお聞きしました。

土川 昨年、初めてオンライン配信での開催になったわけですけど、大いに収穫のある機会になりました。私どもの映画祭で、いつも頭を悩ませるのがアクセス面で。最寄りの川口駅からバスで20分ほどかかってしまう。開催時は無料の送迎バスを出しているんですけど、それでもやはり足が遠のく要因になっていた。それは映画祭の長年の悩みどころでしたが、オンライン配信でそのハンディが払拭できた。

昨年はコロナの影響で初めてオンライン開催を実施

長谷川 実際、オンラインにしたことで、北海道や九州からもアクセスがあったんです。

土川 僕らが想像するよりも映画祭に興味をもって、実際に参加してくれる方々がいらっしゃった。これは主催者側としては喜びであるとともに、改めて映画祭には行きたいけども、いろいろな事情で会場に足が運べない人がいることを実感する機会になりました。

そこで、今年は、劇場でのスクリーンの上映とオンライン配信の両方でやったほうがいいんじゃないかと、準備を進めていました。

ですから、もちろんスクリーンでの上映が叶わないことは残念なんですけど、あまりオンライン配信のみということを悲観的に受け止めていないんですよ。オンライン配信での開催でもできることがあるということを昨年実感しているので。

何よりも大切なのは映画祭を “継続する”こと

長谷川 あと、今年の7月に映画祭のプレイベントとして、昨年の本映画祭で上映した全24作品をSKIPシティ映像ホールで上映したんです。日本映画に関しては、監督の皆さんにゲストにきていただいて、観客を入れてスクリーンで上映しました。

2021年7月に実施したプレイベント

そのとき、やはり毎年の開催に必ず顔を出してくださる常連の方々がやはりきてくださった。

それは、本当にありがたいことで、改めて、こういう方々に映画祭が支えられていることを実感しました。私どもの映画祭が紹介する作品を信頼してくださり、楽しみにくださっている方が少なからずいらっしゃる。こういう方々のためにも、スクリーンでの上映の機会は大切だと思いました。

それで、今回は前回の開催をふまえて、“いいとこ”取りじゃないですけど(笑)、上映&オンライン配信のハイブリッドでの開催を考えていました。

最終的にオンラインでの開催になったわけですけど、いま土川が言った通り、僕もあまりネガティブには考えていません。というのも、さきほどの常連の方々の顔をみたときに、なにより映画祭を“継続する”ことが大切と痛感しました。

若手作家たちの発表する場をなくしてはいけないと同時に、毎年この映画祭を心待ちにしてくださっている方々の楽しみの場もなくしてはいけない。そのためにも、映画祭を“継続する”ことが大切で。途切れさせてはいけない。なので、いまはオンライン開催で最高の形の映画祭になるよういろいろと考えています。

たとえば、昨年、海外作品は事前収録ではありますがインタビュー動画を配信したり、国内作品では事前に質問を募って、監督へのQ&Aをライブ配信で実施しました。すると、会場ではなかなか質問をしづらい状況もあると思うんですけど、オンライン募集ということで多くの質問が集まりました。

オンラインでは監督インタビュー動画なども配信。国内作品に関しては監督へのQ&Aをライブ配信!

また、ライブ感を大切にしたいと、監督には事前に質問を送らないで、配信中に直接質問をぶつける形式でやったからか、「実際に映画祭にいって映画祭を体験した気分に浸れる」という声を結構いただいて、割と好評だったんですね。こういう機会を今回も作って、いい開催にできればと考えています。

映画を通して世界を知る! 今年の特色でもある“移民・難民”“越境・国境” 問題

©Gregg Telussa ©Inferno Pictures ©2020 Storyteller Pictures & Kyeom Film All rights reserved ©Fireglory Pictures GmbH ©Léo Lefèvre ©2021 ALPHA Entertainment LLP 映画「鬼が笑う」 ©Jurre Rompa ©Mila Teshaieva ©Square Eyes Film ©Mark de Blok

── メイン・プログラムとなる国際コンペティション部門では過去最多の応募作があったとのことですが、何か特色はあったでしょうか?

長谷川 毎年のことながら、応募作全体の傾向をひとことで表すことは難しいですね。本当に、毎回ですけど、千差万別。いわゆるアート系作品から、「これ映画祭でやる」というぐらいぶっ飛んだコテコテのジャンル映画までありました。

ただ、実際にノミネートとなった作品に関しては、例年通り、SKIPシティらしい、サスペンスからドキュメンタリー、コメディから重厚な人間ドラマまで多様なタイプの作品が並んだラインナップになったかなと自負しています。

その中で、ひとつ特色があったとすると、テーマ性で、ひとつ“移民・難民”“越境・国境”というのはあったかなと。ここ数年、やはり移民と難民問題は、特にヨーロッパでは大きな社会の関心事で。今年に限ったことではないですけど、そういったことに踏み込んだ作品が多い流れはあったかなと思います。

人の移動が制限されているいまだから余計に痛感するのかもしれないですけど、新天地を目指すも、越境が叶わないといったような、そういうことで苦しんでいる人が世界中にいることを改めて痛感する作品が多かった気がします。

── 監督のプロフィールをみると、多様なバックグラウンドをもった監督たちが多くて。何か個人の中で複数の国の合作映画を成立させてしまうような時代に入っているような気がしました。

長谷川 そうですね。たとえば『ミトラ」のカーウェ・モディーリ監督は、イラン系オランダ人監督。今回の作品は、監督が生まれる前に亡くなった実の姉の実話がベースになっていて、イランとオランダの社会も深く関わる内容になっています。

『ミトラ』のカーウェ・モディーリ監督(右) ©Jurre Rompa

『国境を越えてキスをして!』は、同性愛のカップルをメインの登場人物に置きながら、ユダヤ人とドイツ人、さらには、イスラエル人とパレスチナ人の恋愛という、対立構造に踏み込んでいて、ピリッとどころではないスパイスの効いたロマンチックコメディ。

この作品を手掛けたのシレル・ぺレグ監督は、ベネズエラ生まれ、イスラエル育ちというバックグラウンドの持ち主です。

『国境を越えてキスをして!』のシレル・ぺレグ監督(右)  ©Fireglory Pictures GmbH 

その一方で監督自身のルーツや伝統といった土着的な作品も!

土川 さきほど“移民・難民”“越境・国境”がテーマとして目立ったという話がありましたけど、それとは逆に土着的というかな。ルーツや伝統といったこと、たとえばその地に伝わることだったり根付いたものに目を向ける作品も今回は目立った気がします。

たとえば、『ルッツ』のアレックス・カミレーリ監督は、マルタ系アメリカ人監督で、自身のルーツであるマルタでマルタ映画を作り上げている。しかもマルタの伝統的な木造漁船ルッツに目を向け、それに乗る漁師の男を主人公にしている。

『ルッツ』のアレックス・カミレーリ監督(右)  ©Léo Lefèvre

それから、『ケンザの瞳』は、かつてオランダ領だったカリブ海の島、キュラソーの映画。キュラソーの伝統と精神性を継承というのが重要なテーマになっている。

長谷川 エチェ・ジャンガ監督は、お父さんがキュラソー出身でお母さんがオランダ人で。自身のルーツに迫った作品と言っていいと思います。ほんとうにこういう二つ以上の国の文化をもっている監督が増えた印象はありますね。

『ケンザの瞳』のエチェ・ジャンガ監督(右) ©Gregg Telussa ©Dennis Lubbers

そのほかドキュメンタリー、B級サスペンス・スリラーなど多種多様な作品

── そのほかもさまざまなタイプの作品が並んでいます。

長谷川 『この雨は止まない』は、唯一のドキュメンタリー映画。シリア内戦から逃れた一家がヨーロッパ各国に散り散りになり、その中で20歳のアンドリーがウクライナに渡るのですが、章立てになっていて、最後までいったときにひとつのストーリーが見えてくる。もしかしたら観客を選ぶのではないかという作品ですが、非常に味わい深い作品です。

『この雨は止まない』©Square Eyes Film

異色作であげるならば、カナダの『シネマ ・ オブ ・ スリープ』は、一見するとB級サスペンス・スリラー。ある意味、このジャンルの王道をいくような作りになっているんですけど、巧妙な仕掛けがされていてあっという驚きがまっています。

『シネマ ・ オブ ・ スリープ』©Inferno Pictures

韓国の『宴の日』やオランダの『野鳥観察員』は、日本人の琴線に触れる作品なのではと思っています。『ライバル』はひとことだけ言わせていただくと、個人的に大好きな映画です。唯一国際コンペティション部門に選ばれた日本映画、三野兄弟による『鬼が笑う』も注目してほしいですね。

『宴の日』©2020 Storyteller Pictures & Kyeom Film All rights reserved

ひとりでも多くの観客に“世界の映画の風”を感じて欲しい!

── では、今回の映画祭をどのようなものにしたいと?

土川 もうそれはオンライン上映のみだろうと毎年変わらずで。これからの若いクリエイターのみなさんをいいかたちで紹介できればと思っています。

長谷川 そうですね。ひとりでも多くの映画作家が世に出ていくための橋渡しができるようにと思っています。作家のみなさんを、きちんと観客と映画関係者に届けていく。

そして、オンライン開催ではありますけど、さきほど触れたQ&Aなどできる限りのアイデアを出して、ひとりでも多くの観客のみなさんに楽しんでいただける映画祭にしたい。映画祭の醍醐味を味わっていただける時間になるように頑張りたいと思います。

── 視聴料金も昨年に続き据え置きですしね(笑)。

長谷川 そうですね(笑)。国際コンペティションと国内コンペティションの長編が1作品300円、国内コンペティションの短編が1作品100円、 映画祭でいうところのフリーパスに当たる「SKIPシティ映画祭見放題プラン」が1,480円といずれの料金も昨年と変わりません。お気軽に多くの方にご参加いただいて、世界の映画の風を感じていただけたらうれしいです。

(取材・文:水上賢治)

好きな時間に、好きな場所で! オンライン視聴方法

【STEP1】 シネマディスカバリーズで無料登録!
【STEP2】 シネマディスカバリーズ内特設サイトで作品選択!
【STEP3】 お好みの視聴プランを選択し決済

視聴には配信サイト「シネマディスカバリーズ」の会員登録(無料)が必要だが、手順はいたってシンプル! 一部視聴制限のある作品もあるが、 好きな時間に、好きな場所で視聴できるのもオンラインの強みだ。そして何といっても注目なのは、長編は300円(税込)、短編は100円(税込)というとてもお手軽な料金設定! これまで興味はあったけどなかなか現地まで行けなかった方はぜひこの機会にさまざまな映画との出会いを体験していただきたい! ちなみに、映画祭最終日前日、10月2日の14時まで観客賞の投票もオンライン上で行っているので、こちらもぜひ参加を!

詳細はコチラ

【視聴可能期間】 2021年9月25日(土)10:00~10月3日(日)23:00
【視聴料金】
①単品購入プラン
国際コンペティション、国内コンペティション長編部門1作品300円(税込)
国内コンペティション短編部門1作品100円(税込)
➁SKIPシティ映画祭見放題プラン
1,480円(税込)
※長編作品を5本以上ご覧になる場合は見放題プランの方がお得になります。

【注意事項】
※単品購入の場合は、ご購入後48時間のご視聴が可能です。
※シネマディスカバリーズで配信されている本映画祭上映作品以外の作品はご視聴いただけません。
※国際コンペティション作品の5作品(『ケンザの瞳』『宴の日』『国境を越えてキスをして!』『ルッツ』『ライバル』)は作品権利上の都合により視聴回数制限があります。該当作品は、映画祭期間中であっても、再生回数が500回に達した時点で配信終了となります。予めご了承くださいますようお願いいたします。
※ご視聴は日本国内からのみとなります。

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