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ACL1回戦からいきなり天王山! 日韓頂上対決を制するのは川崎Fか、蔚山か?

ぴあ

レアンドロ・ダミアン(川崎フロンターレ) (c)KAWASAKI FRONTALE

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日韓頂上対決である。優勝候補同士のつぶし合いでもある。『AFCチャンピオンズリーグ2021』ラウンド16でいきなり川崎フロンターレと蔚山現代FCが雌雄を決する。本日9月14日、決勝トーナメント1回戦でV戦線を左右する一戦がキックオフを迎えるのだ。

グループステージを勝ち抜いた16チームの中で全勝突破したのは川崎Fと蔚山のみ。蔚山が6戦全勝13得点1失点と強さを見せ付ければ、川崎Fはさらに上を行く6戦6勝27得点3失点という完璧なリザルトを残した。国内でも川崎Fは『明治安田生命J1リーグ戦』で消化試合が1ゲーム少ないながらも20勝6分1敗で1位をキープ。一方の蔚山も『Kリーグ』15勝10分3敗で2位・全北に勝点4差をつけて首位に立つ。そして蔚山は『ACL』ディフェンディングチャンピオンでもある。

それにしても、理不尽である。『ACL』グループステージでダントツトップの好成績を収めた川崎Fが、グループ全体で2番目の成績を残した蔚山のホームに乗り込まなくてはならないとは……。しかもラウンド16は一発勝負。いくらコロナ禍のイレギュラーな状況とは言え、納得のいかないファン・サポーターも多いことだろう。

ここ最近調子を落としているのも気掛かりだ。8月以降の公式戦は3勝4分1敗。結果もさることながら、ゲームを完全に支配しシュートの雨を降らせる川崎Fらしいサッカーが鳴りを潜めている。8月25日『明治安田生命J1リーグ』第26節ではアビスパ福岡の粘り強い守備を最後まで破ることができずに、ついに今季初黒星を喫した。

9月1日・5日の浦和レッズとの『JリーグYBCルヴァンカップ』準々決勝では初戦・アウェイで1-1、3か月ぶりのホーム・等々力競技場での第2戦は早々に先制点を献上するも、前半の内にレアンドロ・ダミアンの一発で同点。後半32分はCB山村和也の打点の高いヘッド、38分にはMFジョアン・シミッチの巧みにコントロールしたヘディングとコーナーキックから立て続けにゴールを奪い、4強入りを目前にした。だが、しかし、残り7分でまさかの2失点を喫してアウェイゴールの差で敗退を余儀なくされたのだった。

『ルヴァンカップ』の嫌な流れのまま韓国へ渡り大一番を迎えなくてはいけないチームの状況に不安はぬぐえないが、9月12日のメディア対応に出席したCBジェジエウは否定した。

「あのような形で7分間の内に2失点してしまい受け入れがたい結果になってしまった。アクシデントのような失点で敗れてしまった。だが、あの結果が自分たちに新たなモチベーションをもたらした。試合の終わらせ方、集中の仕方を学んだ。また別の大会でフロンターレの力を示したい」

さらにケガ人も続出している。幸いジェジエウは軽傷だったが、CB谷口彰悟、車屋紳太郎、MF大島僚太、塚川孝輝、旗手怜央が次々と戦線離脱した。それでも、ジェジエウは前を向く。

「移籍やケガ人があったが、新しく入ってきた選手が自分の特徴を見せながら戦ってくれていると思う。これから先クラブとしての力を見せられると思っている。そこは言い訳せずにこのチームの力を見せられるよう、全員の力で今年もタイトルを取りたい。
『ルヴァンカップ』はああいう結果に終わってしまったが、次も行けるよう準備している。このままならばスタメンから行けると思うが、それは監督の判断すること。とにかくいい準備をしたい」

同日、取材対応にはMF橘田健人も登場し、このようにコメントした。
「蔚山はだいぶ力があるチーム。なかなか厳しいゲームになると思うが、自分たちの良さを出して絶対勝ち上がっていきたい。
(勝敗の鍵)一つひとつの場面の勝負に勝つこと。球際やセカンドボール、そういうところに勝負の分かれ目があると思うし、試合の終わらせ方なども大事になると思う。韓国のクラブは球際の厳しさやプレッシャーの速さがあると思うが、さらに個々の技術の高さがある。大邱戦は出てないがベンチから見ても迫力があったが、蔚山はそれ以上に厳しさがあると思う。
一発勝負なので、内容も大事だが、結果が大事なので何としてでも勝ち上がっていきたい。
お互いに日本と韓国の1位で、そこは日本を代表して韓国の1位に勝ちたいと強く思っている」

ジェジエウも必勝を期した。
「蔚山は昨年のチャンピオン、素晴らしい強いチームという印象。ただ相手だけではなく、自分たちもJリーグチャンピオン。いい勝負ができると思う。自分たちも悪いチームではない、強いチームだと思うので自信持っていきたい。『ACL』はコンタクトプレーが激しくなると思うが、自分たちが普段やっているサッカーを出せば、勝てると思っている」

9月13日には鬼木達監督と登里享平が前日会見に出席、次のように意気込みを語った。
鬼木「自分たちは優勝を目指してきているので、王者ということで難しい相手になるが乗り越えないといけない相手。しっかり勝って帰りたい」

登里「相手は素晴らしいチームだが、自分たちも勝つための準備をしてきた。自信もある。圧倒して勝ちたい。ケガして来られない選手もいるが、勝って帰りたい」

警戒する選手を問われると、ふたりはこう答えた。
鬼木「すべての選手がレベルが高いのでひとりに絞るのは難しい。すべての選手。ドリブルができる選手、スピードがある選手、体の強い選手、すべてのポジションにいい選手がいるので、ひとりに絞ることはできない」

登里「監督が言った通り、素晴らしい選手が揃っている。そういうひとつひとつのバトルに負けないのが勝ちにつながる。しっかり研究して臨みたい」

『ACL』開幕直前に田中碧、『ACL』グループステージ直後に三笘薫と主力MFが抜けた影響について質問されると、指揮官はこのように返答した。
「田中にしても、三笘にしても日本を代表する選手、戦力として重要な選手が抜けた。でもそれを補うだけの選手はいると思っている。今は我慢の時期だが、力のある選手は揃っているし、そういう意味で蔚山との試合を楽しみにしている。戦術的にも上げていかないといけないと思っているが、一歩ずつという感じ」

さらに鬼木監督は自分たちにフォーカスすることが勝利への近道だと明かした。
「自分たちの戦い方、強みを出さないと勝てない相手。受けるのではなく、自分たちからしっかり攻撃的に戦う。そういう姿勢で初めて『ACL』チャンピオンと対等に戦うスタートラインに立つことができる。しっかり攻撃的に戦えるように持っていきたい」

川崎Fはここで地力を発揮するのか、それともずるずると後退してしまうのか。『ACL』ラウンド16・蔚山×川崎Fは9月14日・蔚山文殊フットボールスタジアムにてキックオフ。試合の模様はDAZNにて生中継。

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