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海外映画取材といえばこの人! 渡辺麻紀が見た聞いた! ハリウッド アノ人のホントの顔

ヴィン・ディーゼル

連載

第58回

── ようやくハリウッドも動き始め、それを体感するかたちで、あの“ワイスピ”こと『ワイルド・スピード』最新作が公開されます。シリーズ9作目になる『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』ですね。

渡辺 去年の夏に公開されるはずだったんですが、これもまたコロナで1年延期され、やっと日の目を見ることになった。

今回は、主人公のひとりドムことドミニクの過去に迫るお話です。実は彼には父親の死を巡ってケンカ別れした弟ジェイコブがいたという設定で、簡単に言っちゃえば両者がすさまじい兄弟ゲンカを繰り広げる。世界を股にかけ、車をガンガンぶつけ合いながら! その弟を演じているのがプロレスラーのジョン・シナで、身体的にはドムを演じているヴィン・ディーゼルと同じDNAを感じるので、いいキャスティングだと思いました。

過去に遡る物語なので、兄弟のティーンエイジャー時代を若い役者が演じているんですが、兄弟とも若い方が断然ハンサムくん。その端正なルックスからヴィンとジョン・シナにはならんだろーと思わず突っ込んでしまった(笑)。

お世辞にもあまり似ているとは思えない、ヴィンとジョン・シナ

── 今回は、誰をピックアップしますか?

渡辺 やっぱりヴィン・ディーゼル? 最近は大スターになっちゃったので、インタビューはTVなどしか受けないみたいなんですが、まだ初々しかった頃に2、3度会っているので、そのときの様子をお伝えできればと思います。

『プライベート・ライアン』(98)の小隊の中にヴィン・ディーゼルがいた(カパーゾ二等兵役)のは、今となっては知る人ぞ知るお話。監督・脚本・主演を務めた短編『Multi-Facial』を見たスピルバーグに抜擢されての起用だった。

── 最初はどの映画だったんですか?

渡辺 『トリプルX』(02)です。エクストリームスポーツのプロフェッショナルを演じていて、その様々なワザで事件を解決する、米国政府の雇われエージェントを演じていました。スキンヘッドの首のところに3つのXのタトゥーがあるのが特徴です。裸に白い毛皮を着ていて、これがとても似合っていた(笑)。

あたかも彼がエクストリームなアクションをこなしているように見えますが、実はデジタルで顔を入れ替えている。そういうテクニックを見たのは、この映画が初めてだったように記憶しています。それまではスタントマンの顔が映らないように撮影していましたけど、この作品以来、平気になったんだと思います。

『ワイルド・スピード』の後にヴィン主演の大作として製作された『トリプルX』。ヴィンは公開当時35歳だが、本作ですでに製作総指揮を務めている。

私が彼を知ったのはその前のヒット作『ピッチブラック』(00)。これがSF的アイデアがあふれていてとても面白く、脇役のヴィンの印象が強烈だったんです。その後ブラッド・バードの長編アニメ―ション『アイアン・ジャイアント』のアイアン・ジャイアントの声もやっていたんだと、その名前をインプットしたんです。

── ロボットの声をやっていたんですか?

渡辺 そうです。少年の名前「ホーガス」くらいしか言わないんですけど、私はこのアニメーションが大好きだったので、初めてのインタビューのときも「『アイアン・ジャイアント』が大好きでした!」から始めたんです。

すると本人も大好きだったようで、アイアン・ジャイアントの声で喋ってくれたんです。そして「録音のため、シワシワの声でずーっと喋っていたら、半日間、声が出なくなった。でも、あのアニメーションは大好きだし、その声をやらせてもらったのは光栄だと思っている」と嬉しそうでした。もう、一発でファンになっちゃいましたね(笑)。

コワモテに思われるヴィンだけど、実は笑顔もステキ。声の演技では最近では『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のグルートでもおなじみ。

── ということは、感じのいい人だったんですね?

※ヴィン・ディーゼルの映画に対するアツい想いや、いつもプロデュースも兼ねる理由とは? 続きはアプリでお読みください。

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