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「サイトウ・キネン・オーケストラ」の指揮に鈴木雅明&デュトワが初登場

ぴあ

鈴木雅明 (c)Marco Borggreve

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小澤征爾を総監督として毎年開催されている「セイジ・オザワ松本フェスティバル」(旧名称は「サイトウ・キネン・フェスティバル」)は、信州・松本が誇る国際音楽祭だ。2021年の今年は8月21日から9月6日まで、オーケストラ演奏会や室内楽演奏会、子どものためのオペラなどが開催される予定。その中核となる世界的に有名な「サイトウ・キネン・オーケストラ」の演奏会に登場する2人の指揮者が、この音楽祭に初めて登場する名匠たちであることにも注目が集まっている。

1人は、鈴木雅明。バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の指揮者として世界に知られ、CDでもおなじみだが、近年はバロック音楽だけでなく、古典派・ロマン派・国民楽派などのレパートリーに進出しはじめ、既存のスタイルとは違った大胆な解釈による演奏でファンを驚かせている。つい先日の「フェスタサマーミューザKAWASAKI 2021」でも読響を指揮し、ボロディンとラフマニノフの交響曲をユニークな表現で演奏したばかりだ。その彼が、今回はシベリウスの「第2交響曲」やメンデルスゾーンの『真夏の夜の夢』などを指揮するというから、どんな演奏になることだろうか(8月28日、29日:キッセイ文化ホール《長野県松本文化会館》)。

シャルル・デュトワ(c) Kiyotane Hayashi

もう1人は、シャルル・デュトワである。これはもう、改めて説明する要もない人気の世界的巨匠だ。ラヴェルの『マ・メール・ロワ』、ドビュッシーの『海』と『牧神の午後への前奏曲』、ストラヴィンスキーの『火の鳥』など、デュトワが得意とするプログラムで2回の演奏会を指揮する。待望の登場、と言っていいだろう(9月3日、5日:キッセイ文化ホール《長野県松本文化会館》)。

サイトウ・キネン・オーケストラは、本来は小澤征爾のもと、桐朋音大の齋藤秀雄の門下生たる名手たちが集まって創立した、並みはずれた技量を誇る楽団である。近年は海外から参加する奏者も多くなっていたが、今年は楽員構成にも例年と異なる動きも出るだろう。鈴木雅明とシャルル・デュトワが、この「スーパー・オーケストラ」をどのように制御し、どんな名演を引き出すかに注目したい。(文:東条碩夫)

公演詳細:https://www.ozawa-festival.com

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