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深川麻衣の、マイペース語り

#30歳になって思うこと

隔週連載

第11回

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こんにちは、深川麻衣です。先日、ついに30歳の誕生日を迎えました〜。
コメント欄やSNS、お手紙などであたたかいメッセージをいただき、1つ1つうれしさをかみしめながら読ませていただきました。みなさま本当にありがとうございます!

というわけで、今回のテーマは『#30歳になって思うこと』。20歳で上京し、芸能のお仕事を始めてからちょうど10年。自分の人生が大きく変わったこの濃厚な10年間を、改めて振り返ってみたいと思います。皆さんにも、ぜひご自身の今までの10年間を、一緒に振り返っていただけたら嬉しいです。

#20代前半
~悩み多き20代前半~

通っていた名古屋の専門学校を卒業し、バイトをしながら上京資金を貯めていたのですが、ようやく目処が立って上京したのがちょうど20歳の頃でした。
そのあと受けたオーディションに合格し、芸能のお仕事を始めることに。そこから日常が180度変わりました。
このお仕事を始めたことが、自分の人生の中の大きな分岐点になっていて、今に繋がっていると思います。

振り返ってみると、20代前半は特に、ずっとなにかに悩んでいた気がします。(笑)
オーディションに合格できたのは嬉しかったのですが、そこから自分自身と向き合う時間が辛かった。みんなものすごく可愛いし、個性や才能を持っている子であふれている中で、「じゃあ自分には一体何ができるんだろう?」「自分の個性ってなに?」と考えたとき、自分のあまりの引き出しのなさに落ち込みました。
あれもこれも足りていない、と、自分にないものばかりを数えたり、考えすぎて負のループになってしまったりして、ちょっと辛かった時期でもありました。

#20代中盤
~だんだんと自分らしくなれた~

そんな悩み多き時代から抜けだせたのは、23歳くらいのころ。すごく信頼している友達に、自分の個性についての悩みを相談したとき、その子が「そのままでいたら、絶対に大丈夫だから」って私の目をしっかり見て言ってくれて。その言葉にとても救われたんです。
その辺りをきっかけに考え方も少し変わっていきました。自分の個性というものは、「私はこういう人間です!」って自分が相手に押し付けるものではなくて、その人がその人らしく自然体でいて、それを周りの人が見たとき、「あなたってこうだよね」「こういうところが面白いよね」って見つけてくれるものなんじゃないかと思うようになったんです。そう思えるようになってから、一気に肩の荷が下りて楽になりました。「考えたり悩む時間も大事だけど、とにかく楽しむ気持ちを大切にしよう」と切り替えることができるようになりました。

元々の性格的に、考え出すとつい止まらないときもあるし、お仕事で関わる方々が魅力的すぎて、つい人と自分を比べて、ないものねだりしそうになる時もあるんですが、今はそこで立ち止まって考えるよりも、「自分は自分。今自分ができることを増やしていきたい」と思えるようになりました。

#20代後半
~一人の寂しさや不安も経験しながら、自分自身に向き合えるように~

26歳のとき、ずっとやりたかったお芝居の仕事をするためにグループを卒業し、今の事務所に移籍をしました。
大きく変わったのは、やっぱり団体から個になったことです。
それまでは仕事中も控室でも移動中でも、常にメンバーが近くにいて、いつも賑やかな環境の中にいたので、一人で仕事を始めたばかりのころは、その変化に落ち着かなかった。

特に覚えているのは、移籍して数ヶ月後に出演させていただいた、初めての主演舞台『スキップ』。
そこでは一人部屋の楽屋を用意していただいていたのですが、もう本当に心細すぎて…。途中から劇団員の方たちが使っている大部屋に移らせてもらいました。(笑)
スキップは、今でも自分にとって、初心を思い返すことのできるとても特別で大切な作品です。

あと、団体から個になったこと以外に変わったのは、仕事の仕方と自分の時間の使い方。
それまではありがたいことに、1日に色々な仕事が詰まっているのが日常的になっていて、でもそれを苦だとは全く思っていなくて。仕事が楽しいから、休みなんていらない!と思っていたくらいワーカホリック気味になっていたんです。
でも個人の活動になってからは、自分の為に自由に使える時間がそのときよりも増えました。最初はその「仕事をしていない時間」が少しでもあると不安になってしまって。
それを事務所の方に相談したとき、本を読んだり、良い作品を見たり、インプットすることの大切さをアドバイスしていただいて。時間が経つにつれて、徐々に仕事と自分の時間の使い方のバランスにもだんだんと慣れてきて、新しいペースがつかめてきました。
相変わらず仕事をしている時間は大好きなのですが、自分の心と体の状態にもしっかりと耳を傾けながら、オンオフのメリハリを大事にしていきたいと思っています。

…と、こんな感じで一通り20代の10年間を振り返ってみました。まだまだ書き切れないぐらい毎日色々なことがありましたが、とにかく目の前のことにがむしゃらだった10年間は本当に楽しかったです。
もちろん辛かったこと、心が折れそうになったこともそれなりにありましたが、全部含めて、いろいろな経験をさせていただいたからこそ出会えたものや見つけたことがたくさんありました。

そして今は、ありがたいことにこうしてお芝居の仕事を続けられていることが、本当に幸せです。
20代の道のりは、10代の自分が全く想像していなかったものになりました。30代も、20代の自分が見たら驚くような、新しい出会いと発見盛りだくさんな10年にしていきたい。今から楽しみです。

30代でやりたいこと

30代でやりたいこと

受け身のお仕事でなく、自分発信で何かを作ることにチャレンジしたいです。昔からモノづくりにはすごく興味があったので、自分のやりたいことや好きなことを形にしていくクリエイティブな活動をしていきたいですね。まだ何にするかは明確ではないのですが、今まで出会った方々と協力しながら、アイデアを練ったり、やりたいことを相談しながら、この30代でいろいろと絞りこんでいきたいと思います。

「30歳になった深川麻衣」がこんなものをつくったら面白そう!と思うものって何かありますか?

ぜひコメント欄で皆さんのご意見を聞いてみたいです。

ではではまた👋

★編集部からのおしらせ★
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プロフィール

深川麻衣(ふかがわ・まい)

1991年生まれ、静岡県出身。 2016年に乃木坂46を卒業後、2017年に舞台『スキップ』で初主演。 2018年には主演映画『パンとバスと2度目のハツコイ』でTAMA映画賞最優秀新進女優賞を受賞。 その後、NHK連続テレビ小説『まんぷく』、連続ドラマ初主演のテレビ東京『日本ボロ宿紀行』、関西テレビ/フジテレビ『まだ結婚できない男』などに出演し、映画では、『愛がなんだ』、『空母いぶき』、『水曜日が消えた』に出演。 今年1月29日には主演映画『おもいで写眞』が公開、現在NHKで放送中の大河ドラマ『青天を衝け』に第十四代将軍・徳川家茂の正室・和宮役で出演、そして#ゾクキュンで話題のMBSドラマ『RISKY』にも出演中。

深川麻衣 official web site
https://fukagawamai.com/

撮影/高橋那月、取材・文/滝紀子、企画・構成/藤坂美樹、ヘアメイク/白水真佑子、スタイリング/原未来、衣装協力/ブラウス¥26,000/A PUPIL(UTS PR)、デニムパンツ¥23,800/brassband(リアルスタイル)、ブーツ¥81,000/MARTINIANO(シップス グランフロント大阪店)

問い合わせ先
UTS PR 03-6427-1030
リアルスタイル 0745-43-6355 http://bunt.jp
シップス グランフロント大阪店 06-6359-2271

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